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男なら一国一城の主を目指さなきゃね 作者:三度笠

第二部 冒険者時代 -少年期~青年期-

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第二百四十七話 遥かな旅路 1

7447年7月15日

 俺たちが金目の物を漁っている間、バースとジルの二人はヴィルハイマーの死体から鎧を脱がせていた。

 あまり待たせるのも申し訳ない。
 今回の迷宮行については本来の目的がある。
 ヴィルハイマーの救出もその一つだ。
 しかし、これは彼がアンデッドになっていたために達成は不可能であった。

 つまり、依頼については失敗だ。
 どちらにしても引き受けた仕事については結果を依頼者に対して早急に報告するべきだ。
 まだ部屋の調査は済んでいないが報告のために一度戻るべきだろうか?

 とんでもない!

 もう一度この層まで来る事についてはまず問題ないと思う。
 部屋の照明は生きているから、エネルギーの供給については問題がないだろう。
 この層と四層のあの場所までの転移も多分大丈夫だろう。

 しかし、この部屋のドアはどうか?

 自動ドアは開いているままに出来るだろうか?

 常識的に考えるのであればもうとっくに閉まっている筈だ。
 今は内側に居るから開く事くらいは可能だろう。
 そう思って確認するとやはり扉の傍に開閉スイッチがあり、内側からなら自由に開閉可能であることが解った。
 だが、外側から開ける方法が不明である。

 認識票とやらを入手しない限りは一度出てしまったらもう二度と入れないような気がする。
 せめてそれを入手してからでないとこの部屋から出る訳にはいかない。

 リーダーを失って気落ちしているバースたちには悪いが家探しを継続する事にした。

「ご主人様、これは如何でしょうか?」

 ヘンリーがタブレットのようなものを差し出してきた。
 不思議なことに【鑑定】すると【い・みゅー・く-67どー】とちゃんと型番が出るが、ステータスオープンだと名前欄がハイフン表示になる。
 名前が出ないのでガラクタかと思ったらしいがガラスのようなものが使われているので値打ちがあると思ったようだ。
 でもディスプレイの表面には傷も多い。
 しかし、筐体については何かの樹脂製なのだろうが、使い込まれている様子が窺えたし、埃まみれになっている様子もなかった。
 そもそも発見した場所は壁際にあったソファの上だったと言う。
 こりゃきっと何かの端末だろう。
 恐らくは汎用のものだと思われる。
 要調査だな。

「しかし、この部屋は一体何なんだ? 見たこともない品ばかりだ……でも、殆どがガラクタばっかりで値打ち物は少ないような……」

 部屋を見回したバースが呟いている。
 ズールーたちも不思議そうではあるが、彼らは無駄口は叩かない。
 ヘンリーが発見したタブレットのようなものをいじくり回している所に、ジェスがゴミを差し出してきた。

「これは……ゴミだろう。あっちに纏めとけ」

 暫く眺めた後でそう判断を下す。

「解るの?」

 そんな俺を見てジルが不思議そうに声を掛ける。

「いや、解りません。でも流石にあれはゴミでしょう」

 ジェスが持って来たのは何やら訳の分からない部品が詰まった棒状の何かだった。
 色々な物から部品を寄せ集めて作られているように思えた。
 使用されている部品のデザインなんかにも全く統一性がない。
 恐らくあのヴァンパイアロードが部品を寄せ集めて手作業で組み立てていて失敗したか何かでうっちゃっていたものだと思われる。
 埃まみれだったし。

 そうこうしているうちに認識票を発見出来た。
 胸に付けるIDの様な小さなカードが何枚か出てきたのだ。
 表面には何か書いてあったようだが、既に擦り切れている感じで碌に読めない。
 僅かに残っている部分もあるが、なんとか判別可能なのは一文字か二文字程度だ。
 しかし、文字は解る。
 オースのアルファベットだ。

 試しにエンゲラに持たせて外に出し、扉を閉める。
 エンゲラには、IDを翳しながら通路をうろついてみろと言っておいた。

 暫くするとこちら側では何も操作していないのに扉が開いたのだ。

 これがあれば再度この部屋に入る事が可能だ。

 この時点で調査を打ち切って帰る事にした。

 タブレットは持って行く。
 ボタンが一つだけあるが、どうやらこれが電源ボタンのようだ。
 長押ししたら画面の中央に入力を促すようなカーソルが出た。
 マイクらしき穴もあるので音声入力も可能なのだろう。
 スピーカーかも知れないけど。
 恐らくはログインにヴァンパイアロードの名前あたりがキーワードになっているのだろう。
 彼も転生したらしいから声紋認証でもないだろうと思う。
 音声入力についてはこの場所では試していない。
 コネクターのようなものがないので再充電の方法が不明だからすぐに電源を切った。
 電気で稼働していない可能性もあるけど、今調査することじゃない。

「そろそろ戻りましょう」

 金目の物を洗いざらい回収したと見せかけて宣言する。

「もういいのか?」

 バースが尋ねるが素直に頷いた。
 但し、「我々はまたここに来るつもりですがね」
 と言うのは忘れていない。
 ついでに、一言言っておく。

「さて、バースさん、ジルさん。戻る前にお話ししておかなければならない事があります」

「解ってる。ロベルトの一件について君を責めるつもりはない。仕方なかったと思ってるよ」

 返事をよこすバースの隣でジルも頷いていた。

「間に合わなかった事についてはお詫びします。また、ヴィルハイマーさんについてお悔やみを申し上げます」

 殺した当人が言うのも不思議な感じだが、仕方ない。

「仕方ない。君たちがあれだけ急いでそれでも間に合わなかったんだ。そもそも俺達だけじゃ……」

「そうね。間に合わないのも確実だったし、そもそもここまで来れたかどうか……」

 この層にはモンスターは殆ど居なかった。
 途中で出会ったグールくらいは何とかなったかも知れない。
 でも、ワイトとかスペクターとか戦闘力も不明だし、運良く抜けられたとしても、警備システムのところは無理だろう。
 あそこでヴァンパイアロードかヴァンパイアにやられ、揃って精気を吸収されていたと思う。

「それと、ここへの移動についてだな?」

 バースが解ってると言うような顔で続けた。

「え? それは別に……。金目の物についてはひと通り回収しましたし、そもそもあのヴァンパイアロードがせっせと溜め込んでたものですから……倒した私が最初に漁る権利はあると思いますが、それ以降は」

「……それもそうか」

 バースは周囲を見回して答える。
 ガラスが使われていた品物はタブレットだけだし、コンソール類も塗装が剥げ、金属の地肌がむき出しの塊と言えるが金や銀、白金など金目の金属には見えない。
 魔法の品(マジック・アイテム)もチャージの切れた物まで全て持ち出すんだからあとは俺の目から見ても用途不明のガラクタにしか見えないものばかりだ。

 しかし、帰り道の途中、最後尾を歩く俺は通路の曲がり角を曲がる直前に土で通路を埋めておくことは忘れていなかった。視界の届く範囲でしか埋められないし、魔力もそう多く残っていなかったけど、通路は長い直線が多かったのでかなりの部分を埋めることが出来たと思う。

 たとえ誰かがこの層に紛れ込んで来たとしても、アンチマジックフィールドの魔術が使えない限りは最初に転移してきた小部屋が並ぶ通路までしか行けない。

 使えたとしてもあまり奥までは進めないだろう。

 俺が地魔法で通路を埋めながら戻っている事にバースやジルが気が付いていたかは解らない。勿論気が付かれないように慎重に魔法を使っていたが、気が付いていたとしても無視してくれていたようだ。

 因みに、スペクターの居た部屋にあった板状のゴミというのがIDカードだった事も判明した。ジェスはIDカードであると見抜けずにゴミと報告したらしい。無理もないから責められない。だって、本当にゴミにしか見えなかったし。



・・・・・・・・・



7447年7月16日

 無事に四層の部屋に戻る事が出来た。
 ついでに地上に戻ったら日付が変わって数時間が経っていた。

 入り口広場にはトリスと他に二人が待っていてくれた。

 緑色団ベルデグリ・ブラザーフッドのリザーラ・レッドフレアと黒黄玉ブラック・トパーズのヴィッケンス・バルケミーだ。

 残りのみんなは緑色団ベルデグリ・ブラザーフッドの溜まり場であるメルックと言う酒場に居るらしい。

 リザーラ・レッドフレアはバースに担がれたヴィルハイマーを見て一くさり頭を掻き毟って精神を落ち着かせたようだ。一言だけ俺に「ありがとう」と言った以外は特に何かを喋る事もなく黙ってバースから遺体を受け取ると彼女はしっかりとした足取りで何処かに歩き始めた。行き先はメルックだと思う。

 バースも、ヴィルハイマーの装備を抱えたジルも、黙って彼女の後を付いていく。
 殺戮者スローターズもメルックに詰めているとの事なので俺たちも戦利品を担いで店に向かう。
 時刻は既に深夜もいいところだったが、店に明かりは灯っており営業をしていた。

 店には生き残りの緑色団ベルデグリ・ブラザーフッド全員と黒黄玉ブラック・トパーズも全員、ウチからはゼノムとロリックの二人が居た。トリスを入れて三人か。他に知らないおっさんとどこかで見たような若い男、二十代半ばくらいの女の三人も端っこに座っていた。この三人は例のお嬢様方それぞれの保護者的な立場らしい。

 また、ヴァンパイアと化したカークとサラの遺体も毛布にくるまれていた。
 その周囲に氷が置かれている。

 迷宮内でモンスターに殺されたメンバーの遺体を回収出来る事自体はあまり珍しくはない。
 月に一つか二つ、こういうパーティーは発生する。
 皆がみんな、必ず全滅する訳じゃない。
 普通は本人が泊まっていた宿に安置する事が多いけど。

 ぬるいビールで喉を潤しながら依頼者であるアンダーセンに顛末について報告を行った。
 ヴィルハイマーについて救う事は出来なかったので依頼費用の倍乗せは無理だから報告は可能な限り早く行う必要がある。

「……解った。お疲れ様……はい、これ……」

 カークを失ったアンダーセンは精神的な疲労を滲ませたような顔色で返事をした。
 同時に報酬の金貨を寄越してくる。

 報酬を受け取り、俺と戦闘奴隷たちが飲み食いした分の代金を支払うとさっさと店を出ることにした。あとはカークたちの葬式だの何だのの話がメインになるだろうし、お嬢様方のお付の人とは特別話す事も無いからだ。

 しかし、皆でゾロゾロと店を出るところでお付の人に呼び止められた。

「お待ち下さい、グリード様。少々お時間を頂戴したいのですが……」

 彼は確か……ジェームズ。ジェームズ・ノックフューリと言ったっけ。
 あの次女のレファイス男爵家の長女、ヨリーレのお付の人だ。

 でもさ、とっとと宿に戻って戦利品や得た情報についてミヅチを叩き起こして相談もしたい。可能なら今日の昼過ぎには転生者を纏めてもう一度あの場所へ向かいたいんだ。飯食ったばっかで眠たくなってる事もあるし。

「なんです?」

 だからだろうか。
 自分でも驚く程不機嫌な声を出してしまった。
 だけど、そもそもお嬢様方が我儘言わなきゃヴィルハイマーのおっさんらもわざわざ拠点を四層に移そうとはしなかった筈……今更言っても詮無いか。
 それに、拠点を移さなくてもあの部屋に行っていた可能性だってある。
 ちょっと冷たかったな。ごめんごめん。

 ノックフューリ卿が俺の傍に寄って来た事を見て取ったのか、他の二人、俺の知らないおっさんと姉ちゃんも遅れじと寄って来て挨拶を始める。
 アンダーセンの姐ちゃんもその様子を横目で見るだけ。
 小さな溜息を吐くのみで何も言わなかった。

 ……彼らが深夜まであの場所で待っていた本当の理由はこれか。

 正直言って、彼らの護衛役兼先導役に何人も死人が出ている中でこういうのは好かん。
 好かんが主人の役に立とうとするその根性だけは見上げたものだ。皮肉だけど。

「はい初めまして。しかし、場所と時間をお考え下さい。私は今、この場所に相応しい話以外はする気がありません。それに私と話なんかするよりも、まずは護衛を依頼した冒険者たちに言う事があるのではありませんか?」

 向こうが用件を言い出す前に、俺の方からきっぱりと言い切ったお陰で三人とも鼻白んだ顔付きのまま二の句が継げなかったようだ。
 まぁ、時間もたっぷりとあったろうから、犠牲者が出た事に対するお悔やみを言うくらいは既に終わっているだろうとは思う。
 俺が言いたいのは、何も緑色団や黒黄玉の前で、今する事じゃ無いだろう、と言うだけだ。

「では、失礼致します」

 冷たく言い放ってボイル亭へと向かった。
 戦闘奴隷たちはギベルティも含めて全員シューニーへと帰した。



・・・・・・・・・



「今回は結構な実入りになりそうだ。まず、【身隠しの指輪インヴィジビリティ・リング】だ」

「「おおー」」

「しかも三個!」

「「おおーっ」」

「あと、こいつ。右手しか無いけど【器用の手袋デクストラス・ワーキング・グローブ】って奴」

「「ほほー」」

 チャージが切れて使い物にならない魔法の品(マジック・アイテム)についても取り出すが、「名前は付いてるけど魔力感知ディテクト・マジックでも魔力を感知出来ないんだよなぁ……どういう事か解んねぇけど後で鑑定するわ」と言っておいた。

 タブレットやIDカードは出していない。

「すまんが今日のところは一度寝かせてくれ。起きたら詳しい話をする。今回は結構魔力を使っちゃってるし、回復させたい。そんな訳で悪いけど今日のランニングはいつもの時間には行けそうに無いから」

 俺がこんな事を言うのは初めてだったので全員素直に退出してくれた。
 勿論、昼から再度迷宮に行くことは言っておいた。
 そもそも本来であれば今日からまた迷宮に入る日だから全員宿に戻っている筈。

 メンバーは俺を含めてメルックから戻った四人の他はミヅチ、ベル、ラルファ、グィネ、バストラル、最後に荷運びのギベルティだ。
 女性については今回に限り生理休暇も認めない。
 ミヅチは二日目でしんどいだろうがあそこを調査するのに一人でも転生者を欠く訳にはいかない。
 誰が何を気付くかは解らないからね。

 あ、そうだ。
 深夜だし、寝てると思うけど念の為……。

 ミヅチの部屋に行き、軽く扉をノックするとすぐに開いた。
 あら?
 心配そうな顔付きで出て来たミヅチは俺の顔を見ると微笑んだ。
 すぐに来てやりゃ良かったな。

「寝てなかったのか?」

「うん……あの……怪我、ない?」

 俺の帰りを待ってたって顔付きだ。

「ん、まぁ、多少は怪我したけどもう治したから大丈夫だよ」

「ごめん……」

「お前が謝る事なんかない。俺が好きでやったことだし……その……体調の問題はあったけど、本当ならお前も行きたかったろうに、俺が止めさせたんだし……結果的には、俺の、しょ、将来のか、家族の為だし、な」

「ふふ。ありがとう」

「待たせたな。これ……きっちり普人族って事は確認してある」

 採取した目玉を瓶ごと渡す。

「あり、ありがとう……」

 目玉が二つ詰まった瓶を胸に押し抱いて涙を零しながら微笑んでいた。
 まぁ、瓶自体は耐衝撃性を高めるためにゴムでコーティングもしてあるし、その周囲を布で巻いてあるから中身は見えないんだけど。

「これであとは……」

 ドラゴン、か。

「うん。あと一つ」

「大船に乗った気でいろ。どこに居ようと必ず見つけ出して倒してやる」

 格好つけて言ったけどどこに居るのか皆目……だけど。

「うん……でも、無理は「無理でも何でもするさ」

「え?」

「無理でも何でもする。初めて義兄貴(あにき)に挨拶する時は手土産は必要だろ。格好くらい付けさせてくれ」

 ニヤッと笑って言った。

「もう、入って……」

 俺、まだシャワー浴びるどころか、鎧すら脱いでないんだけど……。

「あ、あの、魔力回復させたいからちょっとだけにし、むぐっ!」

 首に手を回されて口を塞がれた。
 お前、生理中はいつも強引だな。
 まぁ今日は俺の部屋じゃないからシーツを汚して小僧にじっとりした目で見られるのは俺じゃない、と思う。



・・・・・・・・・



 二層の転移水晶の間で野営する事にした。
 昼から迷宮に入ったため無理をすること無いと思ったからだ。

 虐殺者ブッチャーズ根絶者エクスターミネーターズに関してはロリックがカームとキムに上手く伝えてくれており、彼女たちやズールーがリーダーとなって各々迷宮に入っているそうだ。
 ロリックが言うには彼女たちも俺たちの転生については知っているので話は早かったらしい。
 俺の戦闘奴隷が疲れている事まで慮ってくれ、決して無理はせずに今回は浅い階層を中心に用心深く行動すると言ってくれた。

 上手い具合に部屋の隅の場所を取れたので二層の転移水晶の間とは言っても居心地はそこそこ良い。
 ミヅチも少しダルそうな様子だが、文句一つ言わずに頑張って付いて来てくれた。
 たまたまタイミングが合ったのかグィネも生理なようで、こちらは不満タラタラだったけど。



・・・・・・・・・



7447年7月17日

 四層を踏破し、転移水晶の間からこの前の部屋を目指した。
 隠し扉の奥の転移装置(?)を使って全員首尾よく例の階層へ転移を行う。

 時刻は十三時半。
 廊下に出て昼食を摂ることにした。
 部屋の中は明かりが無いからね。

「さて、やっと話せるな……」

 今まで碌に話しもせずにいた事を話す。
 遥か過去の転生者。ヴァンパイアロード。
 予想にしか過ぎないが彼は宇宙人であったこと。
 バルドゥックの迷宮全体かどうかは解らないが、最低でもこの層の一部は宇宙船らしいこと。

 絶句する皆を前にIDカードを提示してタブレットを出す。
 電源(?)まで入れてやった。
 極めつけは壊れて使えないが六丁もの熱線銃ブラスターを見せたこと。

 なお、ゼノムに宇宙船の事を説明するのには苦労した。
 それがどれだけ高度な科学技術を必要とするのか。
 それよりも宇宙や星の事から説明しなければならなかったが、俺を含めた他の皆にも良い復習になったようで、無駄ではなかった。

 リルスが俺の女房を騙っていた可能性がある事とズグトモーレとか言う奴の存在についてはまだ伏せている。
 今回の調査で何らかの情報を得るまでは軽々な判断は出来ないと思ったからだ。

 合計二時間以上に亘って時間を取られたが、休憩を兼ねたことを考えればまぁいいだろ。

 最初の部屋に入った時、グールが復活してるかと身構えていたが、そんな事はなかった。
 前回帰り道で魔石を抜き取ったままの状態で部屋に転がっていた。

 その先、通路が土で埋まっている事に呆れられたが、順調に進み、ワイトが居た部屋も、スペクターが居た部屋も問題なく通る事が出来た。

 自動警備システムが復活しているようなこともなく、一匹のモンスターを見ることなく例の部屋の前に辿り着いた。

 全員にIDカードを掲げさせ(俺一人で掲げたら「人数分提示せよ」と言われたのだ)、自動ドアを開けて部屋に入る。

 
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