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男なら一国一城の主を目指さなきゃね 作者:三度笠

第二部 冒険者時代 -少年期~青年期-

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第九十九話 心配

7444年12月13日

 七層の探索は順調に進んでいる。順調過ぎて怖くなるくらいだ。今回の迷宮行でもオーガからかなりの量の魔石を得られたし、オーガとの戦闘もかなり慣れてきたので相手が少数なら俺が手助けしないで倒すことすらしている。モン部屋じゃない限り、七層までは俺抜きでも十分にやっていけるだろう。流石に六層や七層のモン部屋(七層はあれ一回しか見たことはないけど)はまだ行った回数自体多いとは言えないので六層からは同行しないと怖いけどね。

 そろそろ頃合だろう。迷宮から戻った翌日、俺は数人の仲間たちと「奴隷の店、ロンスライル」へと来ていた。

「ロンスライルさん、盾が使える奴隷はまだ入荷しませんかね?」

「ああ、グリード様、申し訳ございません。盾が使える奴隷だと、どうしても戦時捕虜上がりになるのですよ。このところ、なかなか市場に流れてこないんです……。お役に立てなくて申し訳ございません……」

 そう言ってマダムは頭を下げた。困ったな。ああ、そう言えば来年早々に出兵があるようなことを両親から聞いたなぁ。そこで得られた捕虜が流れて来るにしても来年の初夏くらいだろうなぁ。焦るつもりはないが、出来れば皆がまだ若く、頭の柔らかいうちに経験させておきたいことなんかもあるしなぁ。

 でも、まぁいいか。バルドゥックに来てからこの二年半、トントン拍子に来すぎたと思っている。勿論、結構な危機に陥った事もあったが、結局誰一人として喪う事なくここまで来れたのは幸運が味方してくれたからだろう。ロンスライルの店を出た俺たちはぞろぞろと飯屋に入り、隅のテーブルに陣取るとお茶を注文し、話を始めた。

 今いるメンバーは俺の他はミヅチとウザカップルだ。ここにゼノムが加わると最近休みを過ごすメンバーになる。ゼノムは今日、ラルファとグィネと一緒に王都まで服を買いに行くと言って照れていた。初めてラルファに見立てて貰うらしい。見立てると言っても生地だろうけど。仕立てる時間もあるからクリスマスプレゼントか何かのつもりなんだろう。だから今日は日本語で話せるのがありがたい。

 あ、オースの服屋は所謂吊るしの服も扱っているけど、高級品はやはり仕立てだ。庶民が仕立て服を買うような事もあまりない。何着も服を持っている俺たちはかなり裕福な生活をしていると言える。だから服屋に仕立服を注文してから仕上がる時間は二週間くらいが殆どだ。あんまり生地の種類も豊富じゃないし、仕立て服は日本の着物風な服が殆どだからね。スーツみたいに体にフィットさせる必要もあんまりないんだよ。

 まぁ、俺たち転生者も仕立てた着物を普段着として着ると言うのには流石にまだ抵抗が有る。浴衣のような吊るしの服なら普段着で着ることも多いが、やはり洋服系が多くなる。サンダルにズボン、前の開かない頭から被るシャツ。サンダルを除けば浴衣と並んでありふれた服装だ。女性ならズボンはスカートだっていい。俺たちはいつ騒ぎに巻き込まれるか判ったもんじゃないのでスカートを穿いているのはいないけど。

『……って感じだ。だから連隊ってのは一つの種類の兵隊で作られる最大の部隊を指す事が多い。本来、なんとか駐屯地というのはそこに一つ以上連隊がいますよ、ってのと同義だ。駐屯地は、解り易く言うと基地と言い換えても良いかもな。だけど、軍港や空港を抱えて移動することは出来ないから、移動可能、と言う意味で日本では古来より陸軍基地と言う言葉はない。外国は知らんが、米軍なんかでも陸軍の駐屯地はなんとかベース、ではなくてキャンプなんとかって言ってたろ?』

 ここ最近は休みの間、空いた時間を使って彼らに基礎的な軍事講習を行っている。まだ始めたばかりなので本当に基本的な部分からだ。最初はラルファとグィネもいたが彼女たちは居眠りはするわ、テストしても覚えてないわでもう諦めた。ズールー達にもしても良かったが、いずれトリスやベルの指揮官教育の一環になると思って奴隷は外している。指揮官を育てるのも指揮官の重要な仕事だからだ。

『……そうだな。本来ならいろいろな種類の兵隊、これを兵科と呼ぶんだが、を集めて一つの軍を作る。各種兵科を寄せ集めて、曲がりなりにもどういった状況での戦闘にも耐えられるようにした集団が師団だ。旅団はその下。連隊はもう一つ下だな。俺は昔の、そうだな戦国時代とかそれよりも前の戦争の事なんか殆ど知らん。兵科も騎兵、歩兵、弓兵くらいしかわからん。歩兵も装備で槍兵とかいたんだろうけどな。だけど、オースはもっと昔みたいな感じだな。日本なら鎌倉くらいじゃねぇの? あ、そこよりはマシなんか、そうなんか。詳しいな、お前』

 驚いた事にミヅチは昔の兵隊の事とか多少知識があるようだ。ある意味で殺戮者スローターズで一番優秀かも知れない。モンスターの事なんかも俺たちが知らない事を沢山知ってたし。

『……っつーわけで、大きな戦略や大雑把な戦術なんかは別としても、俺の学んできた戦術なんかは殆どオースではあんまり役に立たないだろう。兵器が違い過ぎるからな。ああ、トリス、その通りだ。双方に銃や爆弾、航空機などがある場合ならばある程度役に立つ。俺たちしか持っていない場合はある程度は役に立つだろうが、力押しで充分だ。これが理想だな。双方とも飛び道具は弓しかないような場合だと俺が学んできた戦術はあんまり役に立たない。普通は装備の性質や性格に沿って戦術というものは研究され組み立てられてきたから』

 俺の学んだ事は双方近代的な装備をしている軍隊同士の戦闘の際に使う戦術だ。ぶっちゃけた話、金属鎧プレートメイルを着て、槍を装備している時点で大して役に立たない。移動速度が違い過ぎるし、馬の侵入可能な地形なんか詳しくないし、大規模な市街戦なんか起きそうにないし、戦車や航空支援もないからね。勿論ある程度応用は出来るかもしれないけど、精度の良い銃火器などが存在する事が前提になっているから応用範囲は狭い物になるだろう。

『……変な言い方になるけど、自衛隊の隊員が持っているような装備があれば同数なら誰でもこの世界の軍隊には勝てるだろう。但し、その性格を知っているなら、という但し書き付きだ。日本の小学生が指揮しても勝てるかも知れない。でも、下手すると知識がない場合、この世界の最高の将軍が指揮しても、この世界の最低な将軍が指揮するこの世界の軍隊に負けることすら考えられる。
 引き金を引かなきゃ弾が出ないという事を知らないで銃を持っていても棍棒程度にしかならんからな。知っていても弾丸の補給方法や有効射程、破壊力の知識がなけりゃ弓と変わらん使い方しか出来ないだろう。それに、敵と直接剣を交えて打ち取ることが名誉とされているし、距離を取りながら戦うなんて卑怯だ、と考えるかも知れない』

 オースの戦争の戦術なんかはある程度兄貴に教えて貰ったし、より詳しくそういった情報を得るためにクローとマリーを騎士団に送り込んで学ばせている。彼らなら一般的な日本人の知識も持っているから、普通の人が想像している近代戦争との違いをかなり冷静に、細かく分析出来るだろう。期待し過ぎな気もするけどね。

『ん? 銃か、銃はまだ難しいな』

 作ろうと思えば作れないことはないと思う。火縄銃よりずっといいやつをね。でも、流石に簡単にはいかないよ。大量生産なんか期待しないでくれ。弾だって作らなきゃ意味ないし、火薬だって必要だ。勿論研究はしてしてるけどさ。

 「トランスミュート・ロック・トゥ・マッド」を使いこなせるようになってからだろうね。好きな“形状”で金属を選別して取り出せるらしいから。コイルスプリングは勿論、雷管に使うような小さな金属パーツも作れるだろ。簡単な銃の構造は知っているけど、64式小銃の細かいパーツ形状なんか覚えてる訳無い。ボルトアクションのかつての世界大戦で使われた歩兵銃程度で充分だ。クリップでも箱でも何でもいいけど弾倉まで機能させられれば言うことは無い。なんにしても現時点では捕らぬ狸の皮算用以外の何者でもない。

 尤も、俺が想定するまともな小銃が少なくとも五十丁以上と、十分な弾丸、訓練された小銃手、その他幾つかの個人用携帯火器があれば第一騎士団に率いられた五千人の軍隊相手にだって小規模な魔法を使うだけで勝てると思うけど。少なくともこちらが大きな被害を受ける前に退却に追い込むことは可能だろう。ああ、それを勝てると言うんだっけ。

 とにかく、ここ数ヶ月、休みの日のうち数時間は俺の知っている事で今後役に立ちそうな内容についてこいつらに教え始めていた。……常に俺が傍にいられるとは限らないからな。



・・・・・・・・・



 その日の夜、ゼノム達の帰りを待って食事にするつもりだったのだが、彼らは帰ってこなかった。ミヅチの軍馬にゼノムが、俺の軍馬にラルファとグィネが乗って行ったはずだから、てれてれ歩かせ、途中で休憩しても片道二~三時間の筈だ。流石に十九時を回ると既に外は真暗闇と言っていい。俺とミヅチが心配するが、奴隷三人とウザカップルは「ラルファ達も子供じゃないし、ゼノムもついてる。あまり心配しなくても明日になればひょっこり帰ってくるだろう。大方ラルファが飲んだくれて手がつけられなくなったから今夜は王都で泊まるんじゃないか?」とあまり心配していなかった。

 言われてみれば確かにそんな気もする。するんだが、ラルファはあれで安全にはかなり気を配るたちだ。飲んだくれているのはいつものことだが、前後不覚になって馬にも乗れない程酔うなんてのはまずない。顔も名前も売れ、いざとなればすぐそばに誰か殺戮者(俺たち)か俺たちを知っている人が大勢いるバルドゥックとは訳が違うことくらい承知しているはずだが……。まぁ、確かにゼノムが一緒ならそう心配することもないか。

 大衆食堂「ラスルーン」名物の鶏のパイ包み焼きを皆で食いながら今日はスタートも遅かったから、ラルファとグィネの呑兵衛両巨頭の長っ尻がいないし、早めに切り上げて宿に帰れた。宿に戻り、念のため確認してみたがゼノムたち三人はまだ帰っていなかった。

 部屋に戻り、机の前で書き物をしているとミヅチが部屋に来た。

「ねぇ、ちょっと心配なんですが……」

「トリスが言う通り、ゼノムが居るし、大丈夫だろ。ちょっと待っててくれ、これ書いちまうから」

 俺が答えるとミヅチはお茶を淹れて椅子に掛けた。

「お前、もうシャワー浴びたの? 早いな」

「いえ、まだです。ちょっと心配だったので……出掛けるかも知れないですし」

「んー、俺、ちゃんとシャワー浴びてくんないとやだな」

 いや、嫌って程じゃないけど。汗を落とすのは礼儀だろ。

「もう、何言ってんですか! 心配じゃないんですか? 若い女の子二人がまだ帰らないんですよ?」

「だからゼノムがいるから大丈夫だよ。いざとなったら俺の商会だってあるんだし、ドッグレースですってんてんになるまで金使い切っても泊まれはするよ。大体、お前、これから出掛けるって、足も無いのにかよ? これからロンベルティアまで行っても俺の商会とゼノムの知り合いの経営してる娼館くらいしか心当たりないぞ? 探しようがない」

 俺がそう言うとミヅチも納得したようだ。

「ん、それもそっか……じゃあ、シャワー浴びてきます」

 そう言うと部屋を出て行った。さて、俺もこれ書いたらシャワーでも浴びるかな。ああ、今書いてたのはバークッドへの手紙、と言うか、生産指示書みたいなもんだ。今後の王都なんかでの需要予測に基づいた作る商品の割合なんかの書類だ。可能な限り王都での状況なんかも書いている。ウェブドス商会の商売の邪魔をしない程度ね。多分出兵しないで村に残っているはずの母ちゃんが見れば適切に処断してくれると思う。

 今月末くらいに誰か来るだろうけど、予め手紙で指示しとけばそんときに言うよりも早く村で取り組めているだろうしね。だいたい、年末頃に来たとしても親父や兄貴は同行していないだろう。俺の予想だとシャーニ義姉さんが最小限の従士と一緒に来て納品してから補給物資を満載してそのまま戦場へと向かうと思っている。村に帰るのは来年の初夏とかそんな頃になっちまう筈だ。

 書き物を終わらせ、ミヅチの残していったお茶を飲んだ。
 ぬるくなっていた。

 シャワーでも浴びに行こうと思い、席を立つところでミヅチが戻ってきた。

「ああ、悪ぃ。ちょっとシャワー浴びてくるわ」

「ん、別にいいです。でも、この宿、シャワー室自体は便利ですけど、一階にしかないからバスタオルだけで出てこれないのって不便ですよね」

 そこは仕方ないだろ。

「それに、私、貴方の汗、嫌じゃないですから」

「何言ってんだ、変態か」

「変態でもいいです。貴方の前だけですから」

 あそ。お前が良いなら良いけどさ。



・・・・・・・・・



7444年12月14日

 翌朝、ミヅチと一緒に夜明け前に目覚めた俺はシャワーを浴び、同時に顔を洗った。ついでに歯磨きも済まし、部屋に戻るとベッドの脇の籐で編んだゴミ箱を持って宿の裏の小型の焼却炉までゴミ捨てに行った。普通の宿泊客はゴミなんか殆ど出ないし、出たとしても極僅かだから小僧が部屋の掃除をするついでに捨ててくれるんだが、ほら、ここ数ヶ月というもの、何となく小僧に見せたくない類のゴミが発生するじゃんか。ゴミ捨て場に行くとベルが薄明るくなり始めた空の下、同じようにゴミ箱を抱えて困ったような顔つきをしていた。

 何となく顔を合わせづらいよね? 俺も誰とも会いたくなかったわ。
 だが、顔を合わせてしまった事は仕方ない。
 挨拶をしないのも変だ。

「おはよう」
「あ、おはようございます……」

 恥ずかしそうに顔を赤くしていた。

 ですよね。

 挨拶したきり、俺は明後日の方を向いていた。

 ベルが焼却炉の前を開けたので俺も捨てようと近づいて行った。焼却炉は鋳物製だから蓋は結構重い。蓋を開けて中を見ないようにしながらゴミ箱をひっくり返す。

「……四つ!」

 見られてた。ティッシュなんか無いし、紙は高級品だ。包んで捨てるなんて考えられない。

「……より多い」
「はは……」

 あー、もう、勘弁してくれよ。照れたように苦笑いするしかない。

「ミヅチさん、羨ましい……」
「はは……」

 そうですか。

「前はもっと……」
「……はは……」
「……負けてられません」

 ご愁傷様。
 トリス、お前の事は忘れないぜ?
 お前はいい客だった。
 ひと晩の回数ではあの国王陛下をすら突き放していたはずだ。
 今晩からまたいい客に戻ってくれそうで俺も嬉し……腎虚で死ぬなよ。

 ゴミ箱を抱えたまま二階で別れた。ベル達は三階だし。

 丁度朝のランニングの伴走のため迎えに来たズールーとエンゲラを宿の前で待たせ、ミヅチと一緒に出てきた時にはトリス達も既にランニングの用意を整えていた。トリスが嫌な目つきで俺を見ていた。そんなとこまで責められても知らんわ。文句はお前の女に直接言えよ。

 昼になってもゼノム達は戻らなかった。たかが十kmだ。しかもロンベルティアとバルドゥックを結ぶ街道は道の整備が行き届いている。街中の移動なんかも含めればもう二~三Kmは加算されるだろうが、足の遅いグィネやゼノムだって三時間あれば充分に歩ける距離だ。

 昼飯をミヅチと二人で食いながら、流石に心配になってきた。お茶も飲まずにさっさと食事を切り上げて宿へ戻る道すがら、調味料を物色していたギベルティを見つけたので声を掛け、ズールーとエンゲラを宿まで呼んで来いと命じて、俺たちは宿へ帰った。ウザカップル二人は昼飯は外で食べない事は全員で食った朝食の時に弁当みたいに余分に作らせていたことから判明している。心配しなくても奴等の部屋の中でくっついて発見されるだろうから放っといていい。

 嫌がるミヅチに奴等の部屋を四回ノックしてこいと言って部屋に戻ると、鎧下に着替え、プロテクターを身につけた。剣を鞘に入れ腰に佩くとロビーに降りた。ミヅチにも革鎧を身に着け、きちんと武装して来いと言っている。

「お呼びとの事で……」

 ズールーがロビーで待っていた。まだエンゲラは来ていないようだ。

「ああ、ゼノムたちがまだ戻らん。俺たちはこれから王都まで行く。お前、今日都合は?」

「問題ありません」

 ズールーが俯いたまま俺に返事をした。嘘つけ。お前、先週の休日の時ライオスの姉ちゃんと休日を合わせるとか言ってたじゃんか。

「え? そうなの?」

「はい」

 ふーん。

「そうか、なら、悪いがこれから王都まで一緒に来い」

「畏まりました」

 エンゲラとギベルティが駆け込んで来た。俺の姿と真剣な顔つきを見てとったのだろう、彼らもズールーのように俺の前に跪いた。

「ああ、エンゲラ、急に悪いな。お前、今日都合は大丈夫か?」

「問題ございません」

「二人揃って予定無しかよ……。別にいいけどさ……お前もズールーと一緒に王都まで来い」

「畏まりました」

「あと、ギベルティ、悪いがお前は留守番だ。今日一日ここに居ろ。夜まで誰も戻らなかったら宿に帰って寝てていい」

「畏まりました……私には予定をお聞きにならないのですね」

 本当にいいタイミングで場を和らげる冗談を言うな、こいつ。

「ちっ、うるせーな。お前、調味料とか自腹で買い込んでるから来年から給料上げてやろうと思ってたけど、やめるぞ?」

 俺も笑いながらそう言うが、懐から銀貨を出しギベルティに握らせると「今日はダメだが、たまには自分の為に金を使え」と言って振り向いた。ミヅチが階段を下りてきたのだ。言った通り革鎧を着て腰くらいまでのローブを被っている。

「トリスさんたちもすぐに来ると思います」

 数分でトリスたちも来た。ゼノムたちがまだ戻らないから迎えに行くので武装して来いと言ってまた暫く待った。ズールーとエンゲラには剣だけ持って来いと言って宿に返した。再び戻ってきたトリスは革鎧を金属帯鎧バンデッドメイルに改造してしまっているので鎧は着ていない。心なしか顔色が良くないが、表情は活き活きとしており、目に輝きがあった。対してベルは少しだけ不満そうだった。この埋め合わせはトリスから搾り取ってやってくれ。

 あと二十分くらいで王都まで行く乗合馬車の時間だ。六人乗れるかは解らないが乗れなかったらズールーとエンゲラは置いていこう。



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