冒険家族
無限の星が散りばめられた闇の中を、漂う小さな宇宙船。
その宇宙船の小さな窓から、幼い少年の瞳が輝く。
地球を出発してから五百十三日め、少年は父親に尋ねる。
「いつになったら、新しい星に着くの?」
父親は自分の父親に尋ねる。
「親父、いつになったら生命の存在する星に着くんだい?」
少年の祖父は答える。
「お前たちには新たな星を見つけることはできないよ。無論、私も無理だろう」
そう言うと祖父は、少年の星のように輝く瞳を見つめ、話す。
「お前の子供が、はたまたお前の孫が、きっと我々の夢を引き継ぎ、新たな星を見つけてくれるさ。私たちはそれまで生きていることができないんだよ。残念ながらな」
少年は悲しそうな顔をして俯くと、何かを思い出したように祖父に尋ねた。
「僕の子供は、どうやってできるの?」
その瞬間、祖父と父親と、のんびり煎餅を食べていた母親の顔が凍りついた。
行動は計画的に。