59話
トールはカルトをアグマから取り返し着地した。そしてカルトを地面に下ろす。
「カ、カルト君!?」
「トール……久しぶりだな……」
カルトの息が荒くなり呼吸が早くなる。トールは涙と鼻水を垂らした。
「なんて顔をしてるんだトール……再会ってのは笑顔でする……ク……もんだろ」
トールはうだいているカルトの体温が下がっていくのを感じた。トールは悲痛な顔で歯をくいしばり
「アハ……ハハハ……ウウッ……エグ」
カルトは目をつむり
「トール……お前は弟のようなものだ……スミレを幸せにしてやってくれよ……」
トールは顔を泣きはらしながら苦笑し
「スミレちゃんはカルト君のことが好きなんだ……僕じゃないよ……エグ……」
カルトは血を口の端から滴らせながら
「男同士の……約束だ。お前とスミレと結ばれて幸せになる……いいな?……クッ」
「ウウッ……そんなこと言わないでよカルト君!」
「もう限界みたいだ。スミレもトールも俺のかけがえのない家族だ……やっと気付いた……二人のことを心から愛してるってな……」
「カルト君!?」
とスミレが駆け付けてきた。カルトを見つめる目には涙が溜まっている。
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