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大好きなあなたへ。

作者: 紙切虫

大好きな人のお話をしよう。


少年が大好きだった人は、いつも隣にいた。


髪を撫でてくれるのは、くすぐったい。


褒めてくれるのは、照れくさい。

喧嘩するのは、鬱陶しい。

でも、それでも大好き。


大好きな人のお話をしよう。


あなたはいつもお喋りで、肩に手を置いて楽しそうに喋ってた。

私が頬をつつくと、恥ずかしいと言って怒ってた。


大好きな日々が、ずっと永遠に続かないことは、分かってた。


わかってた。なのに、こんなに悲しいのは何故だろう。


冷たいあなたの手を握る。

身体は固くて、柔らかい感触はもうしない。


薄情だけれど、虫を殺しても、気にならない。

魚も、私は気にならない。


きっと、それは暖かくないから。

きっと、それは喋らないから。


暖かいものが冷たくなって。

お喋りがなくなって。


はしゃいでるあなたの姿は、空っぽの家にどこにも見えなくて。


さみしいよ、って、少し泣いた。


でも。

あなたの声は、姿は。

ずっとずっと、覚えてる。


失って初めて気づくものがある、という話は本当なんだろう。

鬱陶しいと思ってたときもあった。でも、失って、空っぽになって、初めて気がついたんだ。


隣にいないあなた。

お喋りのない部屋。

静寂を詰め込んだ今の部屋は、冷たくてさみしい。


でも。


わずかな間でも、幸せな日々をありがとう。


さようなら。


はい、長年飼って、恋人のごとく可愛がっていたペットが死去したので書いてみました。

割とマジで号泣してます。

天国のあなた(セキセイインコ)へ届きますように。

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