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004-001
 苔むした廃墟の一角で、おれは目覚めた。
「ノエル……タリア……」
 朦朧とする頭を振りながら、辺りを見回す。

 勝ち誇るようにはびこる草木の群と、散在する瓦礫しか見出せない。
 服はところどころ焦げていたが、身体はなんともなかった。
 おれは立ち上がって歩き出した。
 少し行くと、街並が見下ろせた。ここは小高い丘だったのだ。

 急な場面転換に、ついていけない。

 そのときは、よもや二百年という歳月を一挙に飛び越えてしまったなどとは、夢にも思ってみなかった。
 おれの意識はまだ醒め切ってはおらず、夢見心地の千鳥足で街へと下っていった。


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