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第23話 大和司とお披露目会。

なかなか早く帰ってこれません^^;

 店の奥から、ピエールとともに店頭に戻ってくると、早速マチルダさんが駆け寄ってきた。


「へっへっへ、旦那できてやすぜ」


 マチルダさんのキャラがだんだん崩壊していく……マチルダさんに手を引かれて、二人の前につれていかれる。


 こ、これは……!?


 そこには、天使がいた。


 ナーシャは、そのふわふわな髪の毛を頭の両端で結んで ツインテールにしている。服装は、白いキャミソールの上から、青に近い水色をした肩口の開いたワンピースは、その大きく開いた襟首を白いフリルが飾っており、ワンピースから伸びる細い脚は赤いタイツが覆っている。


 一方のリエルは、おへそが見える短めの丈の黒いタンク トップに薄手の白シャツを羽織り、その小さいお尻はホットパンツ包み、脚は膝上までの黒いソックスを履いている。おへそと絶対領域の白さが目にまぶしい。


 マチルダさん……GJです。

 彼女とは、強敵(友)になれそうだった。


 ぼーっと、二人の方を見ていると、リエルが遠慮がちに話しかけてきた。


「あ、あの、ツカサさま、似合っているでしょうか?」


「我の美貌にひれ伏すがいいぞ、ツカサ」


 ナーシャはいつもどおり、無意味に自信満々だった。


「う、うん、よく似合ってるね」


 ちょっと、視線を外しつつも、二人ともめちゃくちゃ似合っていたので、素直にほめておく。さすがに見ながらいうのはちょっと恥ずかしかった。


「そうですか……私としては、少し肌の露出が多いの気になっていたんですが……」


「あら、リエルちゃん、あなたいつも外套を着ているんでしょ? 中は少し、薄着なくらいにして調整するのが、冒険者として当然のことよ」


 すかさず、マチルダさんがそれっぽいことを言ってリエルを説得する。それを聞いたリエルは考え込むような仕草をみせる。


「たしかに、それはそうかもしれません。」


 どうやら納得したようだ。


 マチルダさんが、こちらに目配せを送ってくる。

 おれも、マチルダさんにアイコンタクトを返す。


 強敵(友)の間に言葉は不要であった……


 他にも、洋服の替えなど、必要なものを見繕ってもらって、会計を済ます。

 全員分の洋服の代金として、銀貨6枚とのことだ。


 上着などの予備に関しては、おれが引き取りアイテムボックスに収納しておく。

 下着や肌着類については、さすがにおれに渡すのは恥ずかしいらしく、ナーシャの分も合わせてリエルが管理するということになった。


 ちなみにナーシャの服は人間に変身する際に魔法で作れるらしいが、人間の作る服も着たいとのことだった。


 会計を済ませて店を出ようとしたとき、マチルダさんが傍にやってきて何か小包のようなものを渡してくれた。


「ツカサ君、これサービスね。 寝間着替わりに使わせるといいわよ。」


 マチルダさんの目が怪しく光る。


 おれは、マチルダさんとがっちり握手をすると、ピエールを始の店を後にした。



 次は、武器と防具を見に行く予定で、リエルがマチルダさんに書いてもらった地図を見ながら、エミリーさんお勧めの武器・防具屋を目指す。


 なんでも、ドワーフの兄弟が運営する店で、品質には間違いが無く、初心者から上級者まで冒険者が足繁く通う知る人ぞ知る名店らしい。


 手を繋ぎながら歩いているリエルとナーシャの後ろをゆっくりと追いかけて歩く。ナーシャはまるでスキップを踏むような感じで、楽しそうに歩いている、リエルはもう外套を頭から覆ってしまっているが、心なしか足取りが軽そうにみえる。


 通りですれ違う男たちが、ナーシャを見ているのがわかる。道行く男たちに二人に近づかないように(ガン)を飛ばしておく。


 男たちが目を他に逸らしたのを確認すると、おれは、如何にマチルダさんに渡された(ブツ)を二人に着せるかという命題に取り掛かることにした。


 ナーシャは、容易いだろう……問題は、リエルか……ブツブツ


 大通りから、脇の細い小道に入る。人二人がちょうどすれ違うことができるくらいの狭い路地だったが、その両側には、なんのお店かわからないようなお店が沢山並んでいる。


 その一つの前でリエルが立ち止まって、こちらを振り向いた。

 お、どうやらついたようだ、とりあえず(ブツ)の件は今後の宿題としておく。


「ツカサ様、どうやらこちらのようです」


 そういって、リエルが看板を指し示す。盾型の看板に二つのハンマーが互いに交差する絵がこの店の目印らしい。いかにも、武器防具屋っぽい。


 武器防具屋というと、やはり男子としてわくわくするものがあるなぁ……


 そう思いながら、少し背の低い入り口から店内へと入る。


 すると、店の奥から、小柄で毛むくじゃらな店員が二人続けて出てくると、大きな声を上げてこちらによってきた。


「おい、そこの坊ちゃん」


 またこの展開かよ~~~~~!!


……


 さすがにピエールとは違い、いきなり脱がされるようなことは無かった。


 いま、武器・防具屋のドワーフ兄弟は、おれの背負っていた剣(Tears of Dragon)を二人で何かを議論しつつ眺めていた。


「かなり強力な魔法がかかっているようだな?」「これをどこで?」「一体どう

やって鍛えたんだ?」「兄者、素材が何かわかるか?」


 二人が立て続けにしゃべるので、全く口を挟むことができなかった。

 そして、なんだか、後ろでナーシャがすごく満足げだ。


 剣(Tears of Dragon)について一番詳しいはずのナーシャも、褒められるのはうれしいものの説明はしようとしていないので、おれは、本当はほとんどわかっていない訳だが、詳しいことは話すことが出来ないと言って、適当にごまかしておいた。


 ドワーフの一人が、しきりにうなずいて言う。


「そうか……確かに、このような一品、おいそれと話すことはできないのも納得だな。 だがしかし、これはいい物を見せてもらった。 ここまでの武器となるとまだまだ我々に作ることはかなわぬが、これからの目標にさせてもらうぞ、なあ、弟よ」


「ああ、兄者」


 全く見分けのつかない弟が返す。


 その後も二人は、何かを熱く語っている。


……5分経過……


「あの、武器を見せてもらってもいいですかね?」


 一向に、話が終わる気配がなさそうなので、とうとう声を掛けた。


「おおっ、すまんすまん。 どうも、仕事の話になると熱が入ってしまってな」


「「よくきたな、ここは、アステリア(いち)の武器・防具屋、岩窟(がんくつ)の金槌亭だ!」」


おっ、ハモった!!

服について自分でハードルを上げておいてアレですが、

お好きな格好に脳内で保管していただいても大丈夫です(笑)


いちおう、ナーシャは戦闘度外視の格好、

リエルは冒険者なので、動くことを想定した格好という感じです。


服はきっとマチルダさんの趣味です……と逃げを打っておきます……


*武器防具屋に向かう道すがらの表現をちょっと変更しました。


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ただいまの所持金(自分用メモ)


ツカサ


金貨10枚、銀貨5枚、銅貨92枚強、小銅貨12枚


リエル


銀貨5枚、銅貨20枚


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