第12話 大和司の決断。 その2
東京に帰ってきました!
いきなり誤記が!ツッコミありがとうございます!!
カレナリエルが、両手で身体を隠すと、
先ほどより、より無表情になった目でこちらを見つめてくる。
今や地竜さえも虫のように殺せるようになったおれであったが、
目の前の少女のプレッシャーに潰されそうになっている。
「わかりました、では、さっきの私のお願いを聞いてくれたら、許します。」
「そ、それは・・・」
「・・・誰にも見られたことなかったのに・・・」
カレナリエルがわざとらしく両手で顔を覆う。
き、気まずい・・・
「は、はい・・・」
なぜだろう、この無表情な女の子が
両手の下でかつてないほどのいい笑顔をしているような気がするのは。
「では、私の言うとおりにしていただけますか?」
何事もなかったように両手の下から無表情の綺麗な顔が現れる。
もう、こうなれば、言いなりになるしかない・・・
よくわからずに流れに流されている気がするが、覚悟を決める。
「ああ」
「では、これから契約の儀式を進めようと思います。」
そういうと、カレナリエルはおれの前に座り直し、
そのきれいな左手こちらに差し出してくる。
「まず、私の左手の印に、右手を置いてください。」
印なんてないんだが・・・
「えっと、か、カレナリエルさん?」
「私のことは、リエルとお呼びください。」
「えっと、リエルさ・・・」
「リエル。です。」
強く言われてしまった・・・しかたないな。
「リエル、印って?」
呼び捨てにして、疑問について聞いてみる。
「この左手の甲の・・・」
自分の手をみたリエルが固まった・・・
初めて表情らしい表情を見た気がする。
なんだか得をした気になって、リエルを見つめていると、
リエルは、自分の左手の表や裏をためつすがめつ眺めている。
その後、思い出したように、自分の手首、足首、そして首を触っている。
「あー、首輪も外してしまったけど、ダメだった?」
リエルがこちらに首を向けたまま、目をパチパチ開いたり閉じたりしている。
「あ、あ、あ、あの・・・。ツカサ様が隷属の首輪を外したんですか?」
うなずいてあげる。
「だ、大丈夫でしたか!?」
リエルがまた立ち上がり、おれの右手を両手で握ってくる。
その手はしっとりとして冷たく気持ちがよかった。
立ち上がったことで、また、胸が見えそうになってしまって、ドギマギしてしまう。
「えっと、何が??」
「隷属の首輪には、奴隷が勝手に外さないように、外した者の命を奪う呪いが付加されています。それは、奴隷であろうと、ほかの人だろうと同じなので、一度つけると奴隷が死ぬまで外せないというものなのですが・・・」
あの首輪ってそんなにヤバいものだったのか・・・
そういえば、静電気が走ったような気がするけど、あれが呪いだったのか・・・
「も、もう壊れてたんじゃないかな?外したときには特に何もなかったけど。」
どうにも、怪しそうなので、ごまかしてみる。
「そ、そうですか・・・(隷属の首輪が壊れるなんて聞いたことありません)」
後半は聞こえなかった。
とりあえず、首輪の話が続くとまずそうなので話を変えてみる。
「奴隷の印っていうのはどういうものなの?」
「はい、奴隷の印は、奴隷に基本的なルールを順守させるためのものです。奴隷には、主人の命令に従うこと、主人に危害を加えないこと、また、自らを傷つけないことが義務付けられています。」
ロボット三原則かよ、心の中でツッコミをいれる。
「よく知られたことだと思いますが、ツカサ様は、奴隷について詳しくないのですか?」
「あー、あまり人のいないど田舎から来たので、あまり常識がないかもしれないので、
いろいろと教えてもらえると助かる。」
ごまかしスキルを発動。ごまかしに成功!?
・・・なんだかリエルの目が疑わしいものを見るまなざしに変わってきている気がする。
「私は奴隷なので、ここに奴隷の印があったはずなのですが・・・」
アレだ、ショートヒールをかけたときに、消えたやつだ・・・
心の中で冷や汗を流す。
「隷属の首輪も外れてしまいましたし・・・」
!!これはチャンスなんではないかと思う。
「ということは、リエルはもう奴隷じゃなくなったってことなんじゃないかな?」
「はあ、でも、奴隷が解放されることは稀にあると聞きますが、
魔術でその契約を解除しても印自体は残ると聞いたことがあります。」
「そ、そうなんだ」
奴隷の印なんかは、ない方がいいに決まっているが、
普通じゃない魔法が使えるってことがバレたら、
山を吹き飛ばした犯人であることがばれてしまうかもしれない。
「ステータスボード オープン」
リエルが、ステータスボードを表示する。
ああ、やっぱりこれって、この世界だと誰でもできるんだ。
リエルが自分のステータスを確認している。
「あっ」
今日何回目かもうわからない驚きの声を上げている。
少しまっているとどうやら落ち着いてきたようだ。
「どうだった?」
確認をしてみると。
「一体、どんな奇跡が起きたのかわからないのですが、
職業が村人になってました。」
「奴隷じゃなくなったってこと?」
「はい・・・こんなこと聞いたことがないのですが」
「いいことのように聞こえるけど・・・嬉しくないの?」
「いえ、奴隷から解放されることなんてないと思ってたので、
喜ぶべきことなんですが、あまりにも現実離れしていて信じられないというか・・・」
「そういう時は、とりあえず喜んでおけばいいんじゃないかな?」
「はい、ではそのようにしておきます。」
なぜだろう、まったく心がこもってない気がする。
だが、これで、奴隷になるとかならないとかいう話も関係がなくなっただろう。
「じゃあ、奴隷の話はなしということで。」
「いいえ、それはそのままです。」
「じゃあ、そういうことで・・・って、ええ!?」
「リエルは、もう奴隷じゃないんだよね?」
「はい、そのようです。」
「じゃあ、おれの奴隷になる必要もないんじゃない?」
「いえ、それはもう決めたことですから。」
先生!この子頑固ですっ!!
正直奴隷とかいうのは、日本で平和に過ごしてきた俺には、抵抗感がある。
いや、興味なくはないけど・・・いやいやいや
「でも、折角奴隷じゃなくなったんだから・・・」
・・・10分経過・・・
「わかりました、では私は、ツカサ様の従者ということでよろしいでしょうか。」
母さん、俺はやったよ・・・
そこには、燃え尽きた男が一人いたという・・・
「うん、それでいいんじゃないかな・・・」
「はい、ご主人様。」
グフッ・・・
「どうしました?ご主人様??」
なんだこれは、おれにはメイド属性はないはずなんだが・・・
やばい、これはやばすぎる・・・
「ご、ご主人様はやめて・・・司でいいよ。」
「わかりました、ツカサ様。」
この子わざとやってねぇか?
コピペの加減でルビがところどころおかしくなってたりしますね・・・
誤記などあれば、ご指摘いただければ幸いです。
っと、東京に帰ってきたら、
36位とかになってました!びっくりです。
お気に入りに入れていただいた方や、評価をしていただいた方ありがとうございますm(_ _)m
やっぱり、うれしいものですね~ヽ(^o^)丿
さて、GWもあと1日・・・
今日明日で話のストックを稼ぎたいものです・・・