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after story 作者:かつどん

狡猾な裏切り

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狡猾な裏切り 9

ども、かつどんでーす。

centerでも活躍した湯田ちゃん登場。
山田「伝令ー!レース軍瀬滝田中学校部隊撤退しました!」
酒々井「中学校が?」
木吹「ほう、確か戦闘していたのは土屋でしたね」
酒々井「そうね」
山田「しかし土屋様以外の山田は全滅しました」
木吹「なるほど、となれば土屋は一人で中学校を撃退したと言うことですか」
酒々井「土屋ならやりかねるわ」
木吹「姫様の土屋に対する評価は高いですね」
酒々井「そりゃそうよ、同種だもの」
湯田「へぇー同種ねぇ」

まだレースに見つかっていない酒々井側の総大将、酒々井 兎樹達の話に加わる者がいた。

酒々井「あら、あなたなら彼らを打ち破れるのではなくて?」
湯田「ふん、あのバカ共なんて頭を叩けばいいだけでしょ、第二世界と違って大将を守る様な陣形をしてないんだし」

湯田、彼女は第二世界と第三世界のディメンションハンターであり、高山側の人間である。
酒々井がレースを殲滅すると言う情報を得た高山が送って来たのだろう。

酒々井「かつて本気の須奈 真紅を殺した事がある貴女ならその大将も見つけられるのでは?」
湯田「あのバカはただのバカだったから勝てただけよ、でも目星ならつけられるわ」
酒々井「よろしく頼めるかしら」
湯田「当たり前よ、行くわよ黒田」
黒田「はい!」

黒田、湯田の後ろに控えていたスーツ姿の女性が元気よく返事した。

湯田「バカ黒田、私の前を歩くな!」
黒田「あひぃ、申し訳ございません!もっと罵って下さい」
湯田「このバカ!気持ち悪いのよ!バカバーカ」
黒田「ぅあひぃぃぃ、湯田様の罵りは世界一です」
湯田「はぁ?何言ってるのこのバカ、さっさと行くわよバーカ」
黒田「あぁ湯田様が放置プレイをしようと、あっでもそうしたら湯田様の罵りが貰えない…待って下さい湯田様ー!」
酒々井「………」

二人の女性が出て行った。

酒々井「あの二人、お似合いだと思わない?」
木吹「お似合い?さぁ、私には分かりませんが」
酒々井「そう、いずれ私も…いえ、この戦いで…」
木吹「しかし姫様、あの二人が失敗したらどうします?こちらの場所がばれますよ」
酒々井「もしそうなればあちらも総戦力でこちらを狙ってくるでしょ、ならば私たちも出るまでよ」
木吹「それより、あの二人が来たと言うことは…」
酒々井「そうね、私たちの戦いは既に他の世界にも伝わってるという事、つまりこの戦いは第三世界だけの戦いではなくなってるという事ね」
木吹「もしかすると向こうも援軍が来るかもしれませんね」
酒々井「そうね、でもレースに援軍を送ってくる勢力と言えば限られるわよ」
木吹「確かに、しかし一番可能性がある所は…」
酒々井「あら?あの二人、どうやらいきなり後を付けられている様ね」

酒々井は近くのモニターを見た。
モニターには先ほど出て行った湯田と黒田の姿が映っている。
しかし二人だけではなかった。
湯田と黒田の二人はレースと酒々井の戦っている場所から少し離れた場所の大通りを歩いていた。
そこは夕方だからか買い物をしている主婦や帰宅中の学生、徘徊中のおじいちゃんまで老若男女沢山の人が行き来していた。

湯田「ここまでは結界が貼られていない様ね」
黒田「ええ、しかしすぐ近くでドンパチやってますのに、何故ここまで人が多いのでしょうか」
湯田「全く、バカねあんたは」
黒田「あひぃ」
湯田「大通りに結界を張ってるせいでそっちに行く人たちがみんなこっちに来てるのよ、それよりどう?ついて来てる人いないかしら」
黒田「ええ、一人確実なのがいますよ」
湯田「そう…」

湯田たちはもちろん警戒していた。
自分たちが酒々井の陣営から出たとなれば必ずレースの誰かが監視してくるはずだ。
それだけじゃない。
もう一人、酒々井の監視がずっとこちらを見ている。
酒々井の監視は忍者の山田だろう。山田のいる場所、監視している場所は建物の上だ。
監視している理由は私たちが変な動きをしないかだろうが、もう一つあると思う。
それは私たちがどうレースと戦うかだ。
私は確かに一度レースに勝っている。
しかしあれはまぐれと言っても過言じゃない。
あの時は情報がいっぱいあったからだ。
レースについての情報がいっぱい手に入ったから勝てた。
しかし今回はどうだろう。
レースの大将について探るのが私の役目なのに私はレースの大将について何も知らない。
名前も知らないくらいだ。
そして後を付けているレースの名前も私たちは知らない。
そもそも今のレースで名前を知られている方が少ないんじゃないかしら。
一番有名なのは須奈 真紅だろう。みんな知っている名前だ。
後はスパイと呼ばれてる奴だ。
名前は忘れたけどこの二人は前のレースでも幹部をやってた。
だからこの二人はまだ知っている。他の知ってる奴は全員死んだし。
しかし何故レースの情報は幹部以外入ってこないのだろう。
もしかしてそのための幹部なのかもしれない。
自分たちに意識を集中させることで他のレースの情報を隠しているのかもしれない。
もしそうならやっぱりレースが第三世界の王に相応しいと思う。
いや、戦には相応しいも相応しくないも無いか。
ただそうなるだけだ。

黒田「湯田様、ついて来てる人物の特定が出来ました」
湯田「バカね、私も出来てるわよ」
黒田「あひぃ、失礼しました」
湯田「あひぃって言う方が失礼なのよバーカ」
黒田「あひあひぃ」

そう、確認は出来た。
と言うか一瞬で分かる。
なぜならそいつだけヨーヨーをやっているからかなり目立つのだ。
ヨーヨーを下げたり元に戻したり、そんな事をしながらこちらに歩いているのだから分かりやすい。
もちろんだけどこれ、酒々井の監視者も気付いてるわよね。
さっさと援護して欲しいのだけど。

山田「お、やっぱりレースが出て来たか」

その酒々井の監視者であるが、もちろん気付いていた。
その映像は酒々井本人の元へと送られているため酒々井も気付いてる。

山田「ならやってみるか」

山田はすぐに何かを用意した。
それは銃、狙撃用の銃だった。
つまりこの山田はレースを狙撃するつもりなのだ。

山田「あ?なんかヨーヨーやってるなあいつ」

レンズ越しに見るレースはヨーヨーをやっている。
しかしレースは大体そんな変な事をやってたりするため気にはならなかった。

山田「まぁ、ヤっちゃえば関係ないけど」

山田はレースに照準が合い次第すぐに引き金を引こうとした。

山田「そーらよってあれ?」

指が動かなかった。

山田「っ!?」

それもそのはず、既に腕が身体と繋がっていなかったのだ。
そして山田は気付いた。
隣に誰かいる。

「まぁ、友達くらい護るよ」
山田「なっ!」

そして山田はその人物の顔を見ようとした。
だが出来なかった。
振り向く前に首を切断されたのだ。

「ん?何かモニターがあるの?じゃあ見せて上げるよ、僕じゃなくて皆をね」

モニターの視界が持ち上げられた。
だがモニターが映していたのは山田の時と変わらない場所だった。
一つ違うのはヨーヨーをやっている男性に焦点を当てて映していると言うこと。
山田の場合ヨーヨー男以外にもレースがいる可能性があったため、周りの人も映していたが、このレースによる映像で確信出来た。
このヨーヨー男がレースだ。
もちろんそのヨーヨー男の前方を歩いている湯田と黒田はそれに気付いていた。

湯田「………」
黒田「………」

ここで一番気にするべきは二人がこのヨーヨー男に気付いていると言うことをヨーヨー男自身に気付かれているのかと言う事だ。
もし自分たちがヨーヨー男に気付いていることを知られたらヨーヨー男はすぐに襲ってくるだろう。
それが道理だ。
でもここでやり過ごすか?
レースは一人だけだ。
それに対してこちらは二人、むしろ戦うべきじゃないか?
いや無理だ。
何故ならここは人が多い。
戦えば関係ない人まで巻き込んでしまう。レースならともかく酒々井側はそれを望んでいないだろう。
ただでさえ銃刀法違反やその他諸々で捕まりそうなのに大事にすれば動くのが難しいだろう。
ならばやり過ごすのがベストか?
多分向こうもこの人集りの中では攻撃して来ないだろう。

黒田「あっ…」

その時だった。
黒田が何かに気付いた様に声を上げた。

湯田「黒田?」

湯田が気になって振り向くと、

黒田「ごめんなさい湯田様」

黒田がこちらに手を延ばしていた。

湯田「ちょ、バカ黒田!?なんなのバカなの!?」

だが黒田が行ったのは湯田を大通りから建物の隙間の小道に押しただけだった。

湯田「きゃんっ!」
黒田「あひぃ、最後に罵っていただけて幸せですぅ」

湯田は黒田の言葉を後ろから聞いただけだった。

湯田「ちょっ、っ!?」

黒田に押された湯田はすぐに振り返った。
すると、地面に倒れた黒田の胴体と切り離された首が見えた。

湯田「なっ!」
???「おーっとそこまでだ」
湯田「!」

すると湯田は後ろから頭に触れた物を感じた。
それだけで分かる。

湯田(私は今銃を突きつけられているんだ)

湯田「貴女何者?」
???「見て分かるだろ、レースだよ」
湯田「見てないのだけど」
???「まぁいいや、お前こそ何者だ?」
湯田「私は湯田、酒々井の援軍って言った所かしら」

ここで隠していてもしょうがない。

湯田「さぁ、名乗ったわよ、今度は貴方が名乗る番でしょ」
???「俺は???だ」
湯田「ふざけないで」
須奈「俺はレース小森グループの一人須奈 岩槻(すな いわき)、レース名狙撃手(スナイパー)だ」
湯田「須奈?」
須奈「ああ、ナッシングとは遠い親戚の関係だぜ、気にするもんじゃねぇよ」
湯田「へー、じゃあ貴方…」

この時、モニター越しに見ている酒々井たちは気付いていた。

湯田「私の能力知らない須奈ね」

そして酒々井たちは湯田の事を既に見ていなかった。
むしろ出陣の準備をしていた。

須奈「まぁそうだね」
湯田「ふーん、そう、じゃあ何ですぐに撃たないの?」
須奈「タイミングを逃した」
湯田「はぁ?」
須奈「いや、本当はあんたがそこを通った時に撃つつもりだったんだよ?そしたらいきなりこっちに曲がってくるんだもん、びっくりして撃てなかったんだよ」
湯田「は?何それあんたバカでしょ、とびっきりのバカでしょ」
須奈「何も言い返せないのが悔しい」

その時だった。

湯田「てやっ!」
須奈「うおっ!」

いきなり湯田が光った。
いや、湯田が一瞬だけ須奈に光を送ったのだ。
かつて須奈 真紅を倒した能力、これにより狙撃手であり目が命である須奈 岩槻の視界を奪ったのだ。

須奈「うおおおお!!!これが所謂目がー!目がー!ってやつか!」
湯田「ふん、バカじゃないの?」

そして湯田は小道から再び大通りに走った。
そして黒田の死体の上を悲しそうな顔をしながら跨いだ。
そしてやっと湯田も気付いた。
いや、気付かざるを得なかなったのだ。
ここまでされたら誰だって気付く。
むしろ何で気付かなかったんだとさっきまでの自分に聞きたいくらいだ。
そもそも見たら分かるはずなのに。
黒田が死んだ時点で気付くべきだったのに。

湯田「はは…ばっかみたい…」

湯田の声は掠れていた。

「それは…」

湯田の目の前に立っている男が聞いた。

小森「自分のことか?それとも俺たちレースのことか?」

何故気付かなかったんだ?何故私は気付かないんだ…。
何故、黒田が死んだのに大通りの誰も見向きもしないんだ?
目の前で死んでるのに、血を流しているのに、首を切られているのに、どうして一人も声を荒げない?驚かない?まるでそれが起こるのを知ってたかの様にしている?
そんなの決まっている。
そうだ、知ってたんだ。
そこで人が死ぬ事を全員が知ってたからだ。
だって…。
だってこの大通りにいる老若男女全員がレースなんだもの。

湯田「両方よ」
小森「そうか」

パァンパァンパァンっと小森の周りのレース全員が湯田に向かって発砲した。

須奈「うおっ危ね!」

後ろの小路にいた須奈にも当たりかけたが、狙われた湯田はそのほとんどの銃弾を受けて。
ちょうど黒田の胴体と首の間で頭が地面に着く様に倒れた。

小森「………」
須奈「ちょっ、一発掠ったんですけど!」
小森「波坂、ちゃんとモニター映っているのか?」

先ほどまで近くの建物の屋上にいた人物がカメラを持って降りて来た。

波坂「ええ、みんなの活躍ちゃーんと映ってますよ、既にこちらに軍隊が向かってるはずです」
須奈「え、流石に軍隊向けられたらヤバイんじゃね?」
ステファニー「それなら大丈夫なはずだ」

続いてヨーヨーを持った人物が会話に参加して来た。その人物は少し西洋っぽい顔をしていた。

須奈「ステちゃん、俺はてっきりあんたが両方殺すかと思ってたよ」
ステファニー「そんな事はしない、ちゃんとお前に残しておいたんだよ、美味しい物は皆で食べると美味しいんだ、それより櫛原さんが打ち合わせ通り動き出したみたいですよ」

このステファニー、ハーフであり日本国籍である。日本語は普通に話せている。

小森「櫛原が動いたのなら大丈夫だ、こちらも島の関大通りへ向かおう、そこに我々のリーダーがいるからな」

櫛原も動いたことはすぐに酒々井側にも伝えられた、と言うより伝わる様に櫛原が動いたのだ。
酒々井が拠点としている場所、からみて小森が現れた場所の丁度反対側に櫛原が現れた。
そのため動き出していた酒々井の本軍は動きを止めて本拠点に戻っていた。
もしそのまま小森と戦っていたら後ろから櫛原に攻撃される可能性があったためだ。
だから酒々井は待った。
小森と櫛原が合流する所、そこにレースのリーダーが姿を現すと予想したからだ。
女の子しか出ない作品しか百合とは認めない人もいますが、中には男もいる中で女の子を好きになるってのが好きって意見もありますし、私はそっちです。
あと、この回書いた俺死ねって思ってます。
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