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after story 作者:かつどん

不幸の再結成

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不幸の再結成 9

ども、かつどんです。

centerって7章からでも良くね?と言われた7章の荒木さんの回となります。
荒木 静香(あらき しずか)と言う人物は最強である。
最強と言ってもただ言われているだけなのだが。
それに、彼女を指し示す時に使われる言葉は最強ではなく、一番目の方が多い。
一番目、かつて全世界に侵攻した時に名乗ったその名は今でも使われている。
ただ、その侵攻した理由はただの世界征服と言われているが、本当の理由は誰も知らない。
知っているのは本人と三番目だけ、いや、その二人、本人さえも知らないのかもしれない。
なぜなら本来の目的とは別の目的のために侵攻していたかもしれないからだ。
なぜ別の目的に?なぜ断定できない?
それは誰かの意思で目的を変更させられたから?
誰かって誰?
どうやって他人の目的を変えたの?
分からない、分からない、分からない。
一番目本人がそれを知っているのか、それも分からない。

小川「昨日は大変な目に遭った…」
新井「そうですね…」

火神の事務所で爆発があった翌日、今日も新井さんを事務所まで送っていた。

小川「そういや事務所どうなったの?まだあるの?」

昨日の爆発によって火神のマントに着いてた粉師は燃え尽きたらしい。
他のみんなはなんとか無事だったが、あの部屋の扉が吹き飛んだり、窓が割れたり、須奈の粉が部屋にこびりついたり、大家さんにこっぴどく叱られたり大変だった。

新井「一応部屋が片付くまで隣の部屋を使うことになりました、もちろん家賃は両方の分になるそうですが…」
小川「あ、やっぱり…」
新井「でも今使ってる部屋の家賃はかなり安いようですよ」
小川「なにそれ、もしかして何かの曰く付き?」
新井「いえ、それなら隣の事務所も家賃が安くなりますよ、一晩泊まった限り特になにも無かったですが…」
小川「そっか、もう一日そこで過ごしているんだよね、ごめんね、一日過ごした所を曰く付きなんて言って」
新井「いえ、お気になさらず」

そんなこんなで火神の事務所に着いた。
そしていつもの所はやはり無残な状態になっていた。
と言うわけで、その隣の部屋に入ろうとした。
ドアを開けて中を見る。
やはり、部屋の奥の少し焦げた後が残っている机に仮面を着けた男、火神がいた。

火神「あ、その扉なんだが、それ以上は」
小川「え?」

ドアを開けていくと、視界のしたの方に赤いテープが見えた様な気がした。
その瞬間だった。

小川「うわっ!」
新井「きゃあ!」

ドアがいきなり勢いよく閉まった。
ドアの所にいた俺は外に放り出される様になり、後ろにいた新井さんを押し倒すように倒れ込んだ。

新井「あ、その…」
小川「ああ!ごめんごめん!」
須奈「なにラブコメってんだおめぇら」

突然隣から声をかけられ驚いた俺らは、

小川「いやいや、なんでも無いって」
新井「そうですよ、偶然ですよ偶然!」

そう言いながらドアを開けて中に入った。

須奈「………」

須奈は外に残されたままだった。

須奈「ほう、これは俺に何かを振ってるんだな、いわゆる大喜利だな」

そして中に入った俺たちはすぐに火神から声をかけられた。

火神「お疲れさん、今日もありがとうな」
小川「いえ、これくらいなら別に」
新井「………」
火神「まぁそう言うな、本当は俺が行けばいいんだがな」
小川「いやいや、いいっすよ別に、気にしないで下さいよ」

そんな変な仮面着けて学校まで来られたら俺も困る。

新井「それより須奈さんは?」

そう言えば例のドアの前で会った須奈がいない、入って来ていないのか?
すると、そのドアを開ける音が聞こえた。

須奈「くっくっく」

そんな笑い声を出して須奈はドアをさらに開けて中に入って来た。

須奈「なよいな係関際のこ、よどけだし話いしかず恥てんなるくてっ入らか関玄とうどうどが師粉」

そしてそのままドアは開き、

須奈「だ紅真 奈須、人一が………ぐわぁ!」

ドアは赤いテープの所まで開き、思いっきり閉まった。

「「「………」」」

中には無言の空気が広がっていた。
すでに白鳥は来ている様で、臨時で用意されているソファーに座っていた。

白鳥「笑えるねー」
火神「そうなのか」
白鳥「あいや、今のは口癖…」
火神「良かったな須奈、一人には受けたぞ!」
白鳥「え、違っ」
須奈「よっしゃ、それだけで俺の行いに価値があった」
白鳥「だから違うって、てかあんた何時の間に入って来てんだよ!」
川須「ついさっきだ」
白鳥「てめぇの方こそいつ入って来てんだよ!ビックリするじゃねえか!」

何時の間にか川須も入っていた。
本当にいつからいたんだろ、俺もビックリしていた。

須奈「それよりあのドアはなんなの?新手の罠か?」
火神「間違っちゃいない、あれはこの部屋の完全な防御装置だ」
川須「完全?」
火神「冗談はこのくらいにして」
須奈「………」
川須「………」

………。うん、やっぱり火神さんって冗談下手なんだろうね。

火神「昨日俺の部屋がぶっ飛ばされただろ」
須奈「うん、大変だったね」
川須「死んだと思った」

本当に大変だった。生きてるのが不思議なほどに…

火神「だから臨時でこの隣の部屋を借りているんだが、この部屋は家賃がかなり安い」
須奈「どしたの?幽霊でも出るの?」

やっぱそう思うよね、ってか答え分かってると思うけど。

火神「幽霊が出てたら俺の部屋もかなり家賃が安かっただろうな」
川須「まぁ、原因はあれだよな」
火神「ああ、あれだ」

そう言って火神はドアを指さす。

火神「どういう構造になっているかは知らないが、あのドアは一定以上開けると強制的に閉まるようになっている」
須奈「何それ、超迷惑」

本当に迷惑だよ。

川須「だが、どこまで開けたら強制的に閉まるかはすでに検証済みみたいだな」

今度は川須が指さして言った。
その指さした物とは床に貼られた赤いテープだった。

火神「そうだ、そこを超えると強制的に閉まる」
須奈「なに、お前あれを調べるために何回も開けたり閉まったりしてたの?」
火神「うん、まぁな」

なんだろ、火神さんが開けたり閉めたり、時には追い出されたりを繰り返してるのを想像したらかなりシュールだな。

白鳥「そういや、日比谷の野郎って俺と火神には知らせる様に言ってたが、こいつらは呼ばれたのか?」
火神「さぁな、それは日比谷が来てから聞くことにしよう」

その時だった。
風呂場の扉が開いた。

川澄「あら、皆さん来ていたのですか」

そして昨日からこの部屋に住んでいる川澄が出て来た。
全裸で…

新井「見ちゃダメぇ!」
小川「ぐぎゃぁ!?」

新井さんは俺の首を掴むと思いっきり床に振り落とした。
俺の頭は床に強打した。

小川「し、死んだかと思った」
須奈「人間の身体って思ったより丈夫だよね~」
白鳥「あんたは柔らか過ぎだろ」
川澄「そう言えば日比谷さんはまだなのですね」
火神「それよりお前は服を着ろ!」
新井「ほ、本当にです!」

珍しく新井さんが声を荒げていた。
そして川澄さんが服を着た時だった。
部屋にチャイムが鳴り響いた。

日比谷「おーす、すでに皆揃ってるんだな」

そして誰がドアを開けるまでもなく日比谷は勝手にドアを開けて入って来た。
そして、

日比谷「ん、でも俺が引き取る荷物っんんぐぅうおおぉぉ!!」

ドアが強制的に閉まる赤いテープまで開けたため、日比谷はドアに閉め出されることになった。
すると、

日比谷「おいてめぇ!」

ガタン!と音を立てて日比谷がドアを開けた。
しかし勢いよく開けたドアは赤いテープを越えてすぐに閉まった。

日比谷「ちょ」バタン!
日比谷「何で閉める…」ガタン!
日比谷「んだてめぇ」バタン!

ガタン!バタン!ガタン!バタン!日比谷がドアを開け閉めしている光景が続いていた。

「「「………」」」

いや、誰か教えてあげようよ。

火神「仕方ない、新井、止めてやれ、これ以上大家さんに怒られたくない」

理由はそこなのか…
その後新井さんに言われた日比谷は今の行動を恥ずかしながら入って来たのだろうか、なんか恐縮していた。

日比谷「ってかなんで須奈さんたちがいるんだ?俺は火神と白鳥しか呼んでないぞ」
須奈「そりゃ面白そうなことに俺が行かないわけないだろ、暇だし」
川須「俺は休憩時間だから」

あんたいつも休憩時間だな。

川澄「私は今ここで生活してますので」
小川「俺は…」
火神「この二人はバイトで俺を手伝ってもらっている」
小川「…そう言うことです」

火神にそう言ってもらったので、素直に賛同した。
そういや、俺ってバイトで雇われていることになってたんだっけ。
金貰った事ないけど…

火神「まぁ確かに須奈と川須がいるのは変だな、呼んでないのに」
須奈「おいおい、俺たちはお呼びでないってのか?」
火神「ああ、お呼びでない」
川須「お呼びでない?」
須奈「お呼びでない!」
川須「お呼びでなーい」
須奈「お呼びでなーい」
須奈&川須「お呼びで、なーーーーーーい(ハモリ)」
日比谷「いや、うるせーよ!」
火神「一発殴ってもいいと思う」

うん、本当にそう思う。

須奈「そんなことより…」

そんなこと、なのか…

須奈「こうして不確定要素が揃ってるわけだ…けど…さ…」

須奈の声は最後の方が少し弱くなった。

川須「揃った…な」

川須の声も弱くなっていた。

白鳥「陰陽師のやろーも死んじまったから、これで全員だな」
火神「何故だ…」
川澄「どうしました?」

火神は顔を下に向けていた。
それを不思議に思った川澄が声をかけた。

火神「何故気付かなかったんだ…」
川澄「何にです?」
日比谷「え、一体…」

川澄と日比谷はまだ分かっていない様子であった。
もちろん俺にも分からない。

白鳥「あー、これは巧妙な手段だと思うぜ」
火神「ああ、だから須奈と川須には知らせなかったのか…」
川澄「何がです?」
火神「なぁ、須奈」
須奈「うん、確かにそれなら気付かれにくいし、俺とスパイならここに来てしまうだろうな」
日比谷「おいおい、だから何だって言うんだ?」
川須「つまりお前に依頼したのは…」
日比谷「まさか…!」

日比谷が声を上げたその時だった。
ピンポーンっとチャイムがなった。

「「「………」」」

だが誰も反応しなかった。

川澄「出ないのですか?じゃあ私が出ますね」

不思議そうに思った川澄が玄関に向かった。

須奈「待て川澄!」

しかしそれを須奈は止めた。
ピンポーンピンポーンピンポーン
それでもその後もチャイムはなり続け、出るしかない様な雰囲気になってしまい、川澄はとうとうドアノブに手をかけた。

須奈「ああ…」

後ろでした須奈の気の抜けた声を他所に、川澄はドアを開けようとした。
そして川澄がドア少し開けた時だった。

川澄「はーい、ただいまッ!?」

ドアがいきなり全開まで開いた。
川澄はドアと壁に挟まれることになった。
そして俺たちは見た、すごく引き締まった身体を持つ女性が、ドアを蹴っ飛ばしたのであろう、上げた片足だけが玄関に入っている。
だが全開になったドアはもちろん赤いテープを越えていると言うわけで、今度は強制的に閉まろうとした。

火神「………なぁ」

それから一瞬だった。
それは昨日の爆発の時ほどの爆音だったと思う。

火神「何故俺の目の前に玄関のドアがあるんだ?」

火神が座っている場所、つまりこの部屋の一番奥の席まで扉が飛ばされていた。

「そりゃお前…」

そして玄関から女性が中に入って来る。
どうやら川澄さんは気絶しているらしく、玄関でぐったりしている。

一番目「蹴っ飛ばしたからだろ」

それは、全世界で最強と呼ばれている女性だった。

一番目「おいおい、何〆ようとしてんだ?これからだろ」
須奈「ふっ…」

入って来た女性を見るなり須奈は鼻で笑って、

須奈「逃げる!」
白鳥「俺も!」

白鳥と共に玄関まで走り出した。

一番目「逃がすか!」

だが一番目は須奈が横切った瞬間に須奈を横に蹴り飛ばした。

須奈「ごふっ」
一番目「まだまだ」

そのまま須奈は気絶し、床に倒れた。
次に一番目は逃げた白鳥に一瞬で追いつき、右脚を上げた。
だがその足で白鳥を蹴ろうとはせず、上げた右脚を白鳥の首に巻きつくようにかけた。
そのまま一番目は身体を捻って、白鳥の頭を床にぶつけさせた。
だがそれだけでなく、一番目はそのまま横に転がって来た。
脚に挟まれた白鳥は縦向きに転がることになってしまっていた。

一番目「逃がすと思うか、スパイ君?」
川須「いや、全く…」
一番目「その通りだ」

一番目は立ち上がると同時に何もない所に蹴りを入れたと思ったが、そこから川須が横に飛んで行った。
どうやら俺は川須の気配を完全に見失っていたらしいが、一番目は感付いたのであろう。

川須「ゴッ…ガク」

川須は壁にぶつかったあと、自分で効果音を言いながら床に倒れた。

日比谷「なんだ!敵襲か?」

日比谷はあまり状況を呑み込めていない様子であり、いきなり入って来た女性を敵と見なしていた。

一番目「さみしいな、わたしと会ったことくらいあるだろ」
日比谷「………」
一番目「思い…出せや!」

一番目は日比谷の顎を思いっきり蹴り上げた。
日比谷は天井に刺さった。
そして一番目は脚を上げたまま火神を見た。

火神「お久しぶりです、お会い出来て光栄です、一番目」
一番目「わたしも会えて嬉しいぜ、かーがーみくーん」

一番目は日比谷を蹴り上げた脚をそのまま火神の方に向けて振り下ろした。
ガンッという鈍い音が鳴り響いた。
こうして、不確定要素と呼ばれるメンバー全員が一番目に倒された。

一番目「いてて、こいつ触れた物を写すやつを付けてやがったな、でもまぁ衝撃は写せないのは本当だったみたいだな」
小川「………」
新井「………」
一番目「で、そっちの女の子が十二世界の王が送って来たやつで、もう一人はバイトだったか?」

全員が倒されたと言うことは残りは自分たちしかいないと言うわけで…

一番目「さぁて、バイトの奴はどうしてやろうかな~」

一番目がこちらに近づいて来た。

一番目「なんてな、冗談冗談、これでも第三世界の常識は知ってるつもりだぜ?こいつらは大丈夫だろうが、普通の第三世界の人間は手抜きの一撃でも死んじまうらしいからな」

それを言うなら川須も普通の第三世界の人間なのだが…と言っても小川は川須について知らないので何も言えなかった。
すると、

一番目「まぁ初めまして、わたしは第一世界の一番目と名乗っている荒木 静香(あらき しずか)だ」
小川「あっ、はい、僕は小川 雄大です、バイトみたいです」

自己紹介をして来たので一応自己紹介で返した。

新井「えっと、私は…」
一番目「お前はいい、知ってる」
新井「え?あ…そうですか」
一番目「それより、やっぱその仮面着けてたからか?最初に目を覚ますのはお前だったか」

一番目は後ろを振り向いて、気絶から立ち直った人物を見た。

火神「ってか登場してからいきなり攻撃して来ないで下さいよ、それに俺がこの仮面着けてなかったら俺死んでましたよね」
一番目「まぁそう言うな、ほら、他の奴らも気を取り戻して来たとぞ」

そう言うなって、言わない方が難しいでしょ、気絶していたからすぐには言えないけど。
そんなツッコミは関係なく、一番目は倒れている人たちを見た。

須奈「うお!今すっげー怖い夢を見た!夢で俺すっげー蹴り飛ばされてた!」
川須「残念だがそれは夢ではなく現実だそうだ」
白鳥「笑え…ねぇよ!なんでいきなり殺されかけなきゃいけねぇんだよ!」

レースの三人が目を覚ましたようだ。
そして三人は一番目の方を見る…より先に気になる物を見た。

三人「「「って、突き刺さってる!?」」」

それは天井に突き刺さった刺った日比谷であった。

川須「あれは大丈夫なのか?」
白鳥「死んでんじゃね?」
須奈「粉に出来ないから生きてはいるようだ」
一番目「お前、人の生死をそれで確認するのか…」
火神「くそ、大家さんになんて言えば…」

とりあえず助けてやれよ。

川澄「プハッ、よく寝ました、あれ?皆さんお揃いで、軍議か何かですか?」
須奈「あながち間違っちゃいない」
川須「火神が大家さんにどう頭を下げるか軍議中だな」
白鳥「ここは一番目が一緒に謝るべきだろ、壊した本人だしさ」
須奈「一番目が謝ってる姿を想像すると?」
白鳥「笑えるねー」

何コントやってるんだこいつらは…
それより日比谷さんを助けないと。

一番目「いや、わたしはすぐに別の世界に行くぞ」
火神「はぁ?誰が後処理すると思ってるんだクソババア、そうですか、お忙しい所お越しいただきありがとうございます」
一番目「今素の声が出てなかったか?」

そりゃ滅茶苦茶にしてすぐに帰るって、迷惑にもほどがあるだろ。

川澄「では何をしにここに?」
須奈「確かに、ここに俺たちを呼んだってことは何か…はっ!よし、じゃあ俺は帰るか!」
川須「俺も休憩時間が終わるからな」
白鳥「あんたらぜってー今面倒なことに巻き込まれるから逃げようって思っただろ」

何かを感じた二人は扉が無くなった玄関に近付いていく。

一番目「言っておくがこれはレースのことなんだぜ?」
須奈&川須「「!!」」

だが一番目の一言で動きが止まった。

須奈「ほう、それはそれは一体全体何のご用件で?」
川須「レースはすでに壊滅した、そんなレースに今さら何を言うんだ?」
一番目「もちろんレース復活の祝杯さ」
須奈「ちっ、やっぱ情報は早いか、一体どんな情報網から引っ張って来たんだ?」
一番目「火神からの報告があった」
須奈「ちょ!火神君!?」
火神「当たり前だ、俺は一番目の部下だからな」
一番目「嬉しいこと言ってくれるね、でも祝うだけじゃないんだよ」
川須「と言うと?」
一番目「レースの新しいリーダーに第二世界の会議に出席するよう言いにきた」
須奈「会議?今更会議とか必要ないっしょ」
一番目「確かにそうだ、あの浅井 克也を撃退してから高山をかなり追い詰めている、今や中国、四国もほとんど古田の支配下だ、高山は大阪を中心に防衛戦を張っているのだが、須奈を失って以来中々高山本軍には勝てないようだし」
須奈「じゃあもう顔出しする必要もないんじゃね?俺も一応死人ってことになってるし」
一番目「いや、そうもいかないんだ、第三世界での三大勢力と言えば上からレース、塚一同盟、酒々井十六忍武で、レースのリーダーを第三世界の王にしていたが、そのレースが壊滅してしまっただろ?塚一同盟は金払えば動く辺り王にすることは出来ない、かと言って高山に味方する敵である酒々井を王には認められないだろ、だから復活したレースのニューリーダーには是非出席してもらいたい、そうでもしないと全世界で何か動く時に第三世界が関わることが出来なくなるぞ」
川須「うーむ、確かにそうだな…」
須奈「でもよ、そのニューリーダーさんが出席するって言わないなら俺は出席させないつもりだな」
一番目「一応お前らのことを心配で言いに来てるんだが、余計だったか?」
川須「一番目に心配されるとは、なんか脇の下がチクチクする気分だ」
白鳥「どうした?脇の毛でも剃ったのか?」
川須「例えだ例え」
一番目「一応出席するようにお前らからも言っといてくれ、わたしの情報網ではニューリーダーの存在は分かったけど、誰なのかは分からないんだ」

そうして一番目はチラッと火神を見る。

火神「面目ない、しかし俺も知らないんだ、レースの新しいリーダーがいることは今の須奈たちの会話から確信出来るが、本人に関しては何も情報が入らない、レースのことだからすぐにレース達の間で話題になると思ったが…もしかして一部のレースしか知らないとか?」
須奈「一部しか知らないのは正解だ、俺もあれから会ってはいないからな」
川須「俺もだ、隠している訳ではないが、動いても目立たないのだろう、だから情報が出てない、そういうことだ」
白鳥「俺は知らねーな、まぁ俺は特にレースには興味ねーからかもだけど」
火神「今まで目立たなかったレースか、だがそんな奴がリーダーなんて務まるのか?」
須奈「全くもって無意味な質問だぜそりゃぁ、んなもん実際に務まってるんだから務まるんだろ」
火神「確かに…愚問失礼した」
須奈「んで、一番目の用事はそれだけか?俺的にはさっさと帰って欲しいんだけど、それともあんたが火神と一緒にここの大家さんに頭下げる所も見てみたいな」
一番目「おいおい、釣れない事言うなよ、用件はまだある」
須奈「じゃあ延長料追加で~」
一番目「これは依頼だから料金は支払うぜ」
川須「依頼?」
一番目「おう、別にきょうきょうを通して依頼しても良かったんだがせっかくだし直接言おうかと思ってな」
火神「きょうきょう?」
一番目「火神 鏡、両方鏡にしたら鏡 鏡、つまりきょうきょうだろ?」
きょうきょう「………」
須奈「依頼ってのは?面倒ごとなら断るぜ」
一番目「尾嶋 美咲…」
「「「!!」」」
きょうきょう「………」

尾嶋 美咲…その名前を聞いて驚いたのは須奈たちだけではない、俺も、そして新井さんも驚いていた。
だってその人は、俺のクラスメイトだからだ。

須奈「あの英雄がどうしたって?」

英雄?今そう聞こえたような。

一番目「捕まえて来て欲しい」
須奈「はぁ?」

捕まえる?なんで?

一番目「お前らが復活する前に塚一同盟に依頼したんだけどよ、あいつら一人以外負けたらしいし、しかも最後に逃げられたみたいだしよ、まぁ雷鎌サンダーオブデスサイズをとって来たから半分達成だけどさ」
須奈「そして俺たちレースにもう半分の依頼である尾嶋ちゃん本人を持って来いってことか」

塚一同盟、それも聞いたことがある、最近少しだけ売れているバンド名だ。俺も曲を聞いたことあるが、そんな人たちと尾嶋さんが戦った?何で?

川須「それは断る、彼女はこの第三世界の暮らしを望んでいる、ならば俺は存分にこの世界で暮らして欲しいと思う」
須奈「そうだぜ一番目、あんたがレースに依頼を出すって言うなら尾嶋ちゃんのだってレースに来た依頼だ、前の依頼に反する依頼は検討して廃棄だ」
川澄「検討はするのですね」

須奈の言う通りだと思う。今の暮らしを望んでいる人をわざわざ変な戦いに巻き込むだなんて…

一番目「それがよ、二つの依頼は反しないんたなこれが」
川須「ほう」
一番目「さっきも言ったが、すでにサンダーオブデスサイズはわたしの手中にある、これがどう言う意味か分かるか?」
須奈「いや全く」
一番目「尾嶋 美咲ってのは第二世界で電気属性最強の人物だ」
須奈「そうだな、同じく電気属性の武器である雷切に打ち勝つほどの…」
一番目「そんな能力を15歳くらいの女の子が制御出来ると思うか?」
須奈「出来るんじゃない?今までだってそうだったんだし」
川須「いや須奈、それは違うんだ」
須奈「どゆこと?」
一番目「さすがスパイ君は知ってたか」
川須「まぁな、尾嶋の武器であったサンダーオブデスサイズ、あれは確かに電気属性の武器だが、須奈の言う雷切と違って電気を帯びている訳ではない」
須奈「つまり電気を通す武器ってこと?」
川須「そう、言うなら電気を操る武器ってことだ、それが例え電気属性最強の女の子の電気でもな」
須奈「なるほど、尾嶋ちゃんは今までそのサンダーオブデスサイズによって自分の能力を制御してたってことか」
一番目「そういうことだ、でもわたしが初め見た時は制御していた訳でもなかったんだが、あんたの所の反乱軍を討伐してから制御し始めるようになったんだぜ、第二世界じゃ能力を制御してなくても大丈夫だろうが、この第三世界で制御出来ない女の子はいつまで普通の生活を送れると思う?」
須奈「………」

尾嶋さんは人付き合いの良い女性だ。そんな彼女にクラスメイトも惹かれていた。
だが尾嶋さんがもし自分の力を制御出来なかったらどうなる?
周りの皆は彼女のことをどう思う?
俺やレースの人たちならどうにかなるだろうが、今までの生活は送れないだろう。

須奈「スパイ、どう思う?」
川須「ふむ、流石に俺たちには彼女を救えないか…」
須奈「白鳥は?」
白鳥「俺には関係ない話だな、だけどよ、望んでた暮らしを誰かのせいで失うのは…」

白鳥は一番目を睨み付ける。

白鳥「少し笑えねーな」

一番目はにやけた顔で須奈に結論を迫った。

一番目「で、どうだ粉師くん、依頼引き受けるか?」
須奈「はぁ、仕方ねえ…だけどよ、やるならとことんやってやる、俺たちレースの復活イベントだ!」

俺のクラスメイトの一人が誘拐宣言された。
この日はこれで解散した。
結局、須奈と川須、そして白鳥は一番目から依頼を受けた後逃げるように部屋を出て行った。
一番目もその後用事は終わったから!と言って別の世界に移動した。
その時の火神からはすごい怒りのような雰囲気が感じられた。
そして俺もすぐに帰ったが、家に着いてふと思い出した。

小川「そういや、誰も日比谷って言う人を助けなかったな…」

彼は一晩天井に突き刺さってたらしい。
次は本当にどうしようか悩んでます。
多分投稿長引くかと思われます。
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