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プロレスの話、しませんか? 作者:キッド
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14/22

リッキー・フジ選手の話。

毎度話題が90年代インディープロレス、しかもFMWやらW☆INGに偏ってて申し訳ない。
が、まあここはそういうコーナーなので仕方ない。

前にフライングキッド市原さんの話で、生まれて初めて目の前で生観戦したプロレスが
フライングキッド市原
VS
リッキー・フジ
のシングルマッチだったと書いた。

この試合が実によくて、私は改めて、というよりこの試合から正式にプロレスマニアになったと言える。
テレビやゲームの中で見るプロレスは派手で、何をするにもイチイチ効果音とBGMがあって、見やすいところでしっかり見れた。
けど、この試合はもっと地味で、静かな時間があって、そこで手を取って足を取ってバックに回って…ネチっこいレスリングのあとでボディスラムを一閃。あのバーン!という音が忘れられない。
ゲームでもテレビでも、ボディスラムなんか子供でも効かないような技だと思ってたけど、あれを見たら前言撤回。何しろ自分で後輩の彦坂君や同級生の白井君に仕掛けようとしても、いつものパワーボムやバックドロップよりはるかに難しいし勢いだけではどうにもならない。あんな簡単そうで弱っちい技がこんなに大変だったなんて。
というか今更ながら彦坂君、白井君、本当にゴメン。あと延髄蹴りとかオリジナル必殺技も数知れず試した。本当にごめん。

で、この試合で飛び出した両選手の必殺技は市原選手がムーンサルトプレス。
四隅のコーナーのロープ最上段から宙返りをして体を浴びせる空中殺法。
コレは私には不可能なので早々に諦めた。
リッキー・フジ選手はカミカゼという技だった。

これは柔道をやってる人には肩車、アマチュアレスリングならファイヤーマンキャリーの体制で肩に担ぎあげ、そのまま走り込んで前方回転しながら倒れ込む。すると相手は勢いよくマットに叩きつけられるという寸法だ。実に見栄えが良く、威力もあって私はこの技が大好きになった。
と同時に、その日会場で握手をしてもらったリッキー・フジ選手の、いわゆる神対応もあってFMWともどもすっかりファンになっていた。
もちろん翌日の柔道場で彦坂君にカミカゼを試したのは言うまでもない。本当にゴメン。

時は流れて2年後。再び豊橋に訪れたFMWのマットに、おなじみリッキー・フジ選手が居た。
試合開始からリッキー選手に声援を送りまくる私。
すると、私の隣の男性ファンもリッキー選手を応援しているではないか!
年は多分二十歳くらいの、やせ形で色白でメガネという典型的なオタクのお兄さんだ。
にわかに意気投合した我々は二人して最前列からヤンヤの声援を送っていた。
すると。
試合終盤、対戦相手(誰だったかな…たぶん新宿鮫選手だったと思う)がダウン。その一瞬のすきにロープにもたれたリッキー・フジ選手は目の前の私たちに低い声で
「…カミカゼが見たいか?」
もちろん、うおおおお!と嬉しさのあまり叫んでしまった。
すると立ち上がろうとする相手を素早く担いでカミカゼ!
嬉しかったなあ。あれが私の中でベスト・オブ・カミカゼだった。

今でも初期FMW以来の生き残りで、しかもやたらと引退や復帰もせずに頑張っているリッキー・フジ選手は本当に素晴らしい(というか引退・復帰してないってのが褒め言葉になる世の中ってどーなんだって話だけども)し、ずっとかっこいいオッサンでいて欲しいと思うのである。

未だに入場曲「SEXY STORM」はソラで歌えるくらい覚えている(入場時には本人が歌いながら入ってくるのだ)し、あの頃のFMWを2度も地元で見られたことは本当に幸運だったと言える。
今みたいに昔の名前でせいぜい新木場、なんてなFMWじゃなく(私はスーパーも超戦闘も認めない。)、あのFMWの地方大会が見られたのだから。賛否両論でいえば否定や批判の多いエンタメ期のFMWではあるが、地方大会、少なくとも私が見た2度の豊橋大会は2度ともハズレはなかったし、どの試合も楽しめた。しかしてどの時代のFMWであっても、そこにリッキー・フジという男が居る。これは実に頼もしい事だ。
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