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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

紫水晶瞳 ~天使達の読む童話~

作者: 桜月りま

この話は、連載している私の長編小説「紫水晶瞳」のベースとなる、天使達に伝わる童話を文章化した物です。一話の演劇、九話でレイルの兄に与えられた童話として出て来ます。読んだ方にとっては反復になりますが、こういう話が伝わる世界だという事で触りとしてどうぞ。

神は魂を守り導く者として、

宝石や鉱物で天使を創造しました。


金と黄玉、銀と青玉、銅と紅玉、鉛と緑玉、水銀と水晶


いろんな組み合わせで作られた天使達は、

神の御許で幸せに暮らしていました。


ところが、世界に魔王が降り立ちました。


邪悪の樹から生まれた魔王は、

怖ろしいほど澄んだ紫水晶瞳(アメジストアイズ)をしていました。

それは殺した生き物の血と涙を混ぜた色でした。


魔王はすべてが壊れてしまう方法を考えました。

この世界が無くなってしまう事が魔王の望みでした。


そして魂の生まれる場所である『クリファ』という場所の、

生き物全てを殺してしまおうと考えました。


何故なら『クリファ』の生き物が全て死ぬと、

新しい魂が生まれなくなり、

他の世界に住む生き物もいずれ生まれなくなるのです。


彼は『クリファ』にあった楽園を巡り、

一つ、また一つと、手下のベルゼエル達と共に壊しました。

生き物は死に、土地は焦土となりました。

それはそれは残酷な光景でした。


最後に『クリファ』にあった楽園は、

たった一つ『人間界』だけになってしまいました。


困った神様は天使界の天使ミカエルに言いました。


このままでは魂が生まれる楽園がなくなってしまう。

魔王を止めるのだ、と。


ミカエルはラファエル、ウリエル、ガブリエルを連れ、

魔王を制しようとしました。


しかし手下のベルゼエルがやられて、

怒り狂った魔王は、

その手を緩める事はなく、その苛烈さを増し、

天使界にまでも乗り込み、蹂躙していきました。


そこでミカエルは一計を案じ、魔王の軍に掴まりました。

穢れを与えようとした魔王に、ミカエルは神の力を示し、

棘鎖を解いて、仲間の天使と追撃しました。


「永遠に闇へと去れ!魔王」


神の光に侵された魔王は力を失い、

魔王は最後の時を迎えると言いました。

「闇の中からみているぞ、ミカエル。神の使いよ」



こうしてサタンの持ちし紫水晶色の瞳は、

永遠に天使達の恐れる色となりました。



『クリファ』最後の楽園である『人間界』は守られましたが、

こうして魂が生まれる場所は

世界で唯一『人間界』だけになりました。


天使達はその魂を大切に取り扱い、

また幸せに暮らせるようになりました。





いつも覗いて下さっている方、本当に感謝です。

始めて来られた方、ここまでお読みいただき有難うございます。

お読みくださった後に感想、

いえいえ無理なら評価だけでも……


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もしこの話の取り扱いが気になったら、長編の方もどうぞ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 昨夜、携帯から拝読させて頂きました。 本編を読む前に興味を引く作品でした。 私の好きそうな話だと思いました。 本編もゆっくりですが拝読させて頂きたいと思います。
[良い点] 読ませていただきました。 なんでもこれは本編ではないみたいですね。 本編も読んでみたくなる様な魅力的な作品でした。 心情、状況描写も素晴らしかったです。 じぶんは描写が得意ではないの…
2013/01/04 21:26 退会済み
管理
[一言] こんにちは、なかなか時間が無くて本編を読むことが出来ずに居たのですが、先にこちらに感想を書かせていただきます。 私好みな作品なんだろうと思いながらツイッターでRTしているので、楽しみで仕方…
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