ギャグを書くとか言っといて、まったく書いてませんね。ごめんなさい。書けないんです・・・昔からギャグは。
河城にとりと名乗った少女は、自分を河童だと答えた。
文献や知識でしか識らなかった存在が、目の前にいる。
しかし、どうにも信じ難い。
それは何処の誰が作ったかも分からない文献から得た知識が固定概念となって刻まれているからで、決して少女の言葉が嘘に聞こえた訳ではない。
頭の皿は帽子に隠れて見えないが、見せろと言っても見せてはくれないだろう。
泳ぎやすくなるとされる水かきは手には無い。
手には無くて足にあったら不自然だろうし、足にも無いのだろう。
少なくとも、私の中で構成されていた姿とは程遠いものだった。
『しかし困ったなー………直すことは出来ても、どの部分が壊れているのかが分からないと直しようが無いし、こんな馬鹿でかいものを分解して調べるったら………トホホ』
にとりががっくりと項垂れている。
出来るだけ被害は抑えたとはいえ、彼女にとっては大被害だろう。口では取り繕っていたが、自分の作られた物が名前も知らない他人に壊されては落ち込みたくはなるだろう。
だからこそ、何かしてやりたかった。
『私なら、分かるかもしれない』
『へ?』
『不備のある場所だよ。それのな』
額が射抜かれている恐竜を指差す。
『でも、どうやって』
『なに、すぐに終わる筈さ』
彼女の質問には答えず、それに近寄る。
久しぶりだな、こんな事をするのは。
『――――同調、開始』
空気が振動する程度の声量で呟く。
私の原点であり、恐らく最期でもある言葉。
私にはこれしかなく、故にこれで私を超える者は存在しない。
私の歩んで来た道は、決して戻れないという事を自己に刻む為、私は唱える。
『――――基本骨子、解明』
懐かしむように一語を紡いでいく。
全てに劣るなら、唯一を極めることだけに専念すればいい。
才能の無い存在は、自分に出来ることを闇雲に探すしかない。
茨の道を辿り見つけた答えは、理解されない物かもしれない。
『――――構成材質、解明』
それでも、間違いなんかじゃない。
<俺>自身の言葉。
でもそれは決して俺には辿り着けなかったもの。
『――――損傷部位、確認』
受け売りだろうが、それでも構わない。
元より私は真似事しか出来ないのだから。
ならばとことん模倣すればいい。
あらゆる材料で構成された人形、ツギハギだらけの自分。
見た目は違えど本質はなんら変わらない欠陥品。
『――――構成材質、変更』
―――だがそれが完成品に劣るなど、誰が決めた?
ありとあらゆる本物が組み合わさった結果が偽者になる訳が無い。
何故なら、それ自身は既にひとつの欠陥品。
世界にただひとつの、誰も真似出来ない1としての存在理念が構成されている。
私は、そんな存在になりたいと思った。
正義の味方という、誰もが一度は考える妄想。
そのひとつひとつで構成された妄執となりたい。
自分勝手だと否定されたところで、何を今更のこと。
今度は、絶対に折れたりはしない。
誰に対する誓いでもないそれは、空っぽな器としては私には十分すぎるものだ。
『――――全工程、完了』
ふぅ、と一息吐く。
こんな大掛かりな物を弄ったのはいつ頃だろうか。
『………終わったの?』
『あぁ。しかしすまない、調べるだけのつもりが直してしまった』
『………はい?』
うわ、何言ってんのコイツみたいな目でこちらを見てくる。
確かに、傍から見ればただ触れているだけにしか見えないのだから仕方ないのだろうが。
『完全に直ったかは分からない。動かしてみてくれないか?』
『うん、分かった』
幾重にもあるポケットのひとつを弄り、制御機器と思わしきリモコンを取り出す。
それは家でよく見かけたテレビのチャンネルと酷似していた。
器用にそれを弄っていると、機械音が聞こえた。
倒れていた体を地鳴りと共に起き上がらせる。
『嘘………ほんとに動いちゃった』
ポカンと口を開けてそれを見上げている。
コロコロと表情を変える少女は、まるで子供のようだ。
『頭部は恐らく君なら直せるだろうし、これで問題はない筈だが』
答えは返ってこない。
未だに呆気に取られている少女に背を向け、立ち去ろうとする。
『ま、待って!』
『―――何かね?』
『あんたの事に興味が湧いたよ。ちょっと話でもしない?』
『私は構わないが、それはどうする気だ?』
『こんなのは後でもいいよ。面倒なのはあんたがやってくれたようだし。―――それに、その面倒なことをあんな一瞬で何をやったのか知りたいんだ』
ふむ、と一瞬考える。
少なくとも敵ではないようだし、問題は無いか。
『分かった。出来る範囲でなら教えてやらんこともない』
『ありがとう!なら早速行こう、今すぐ行こう』
グイグイと腕を引っ張られ、早足で歩く。
―――似たやり取りを、少し前にした気がする。既視体験では絶対にない。
幻想郷とやらには、こうも強引な奴ばかりなのだろうか。
何とも言い難い自分に対する軽い憤りを感じながらも、それに嫌とは言えない自分が矛盾していることに笑ってしまう。
こういった出会いも悪くは無いとは思うが、少し奇抜な気がしてならない。
―――それほどでもない、か。
クッと笑うと、にとりが神妙な顔つきをしていたが、特に何も聞いては来なかった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
連れてこられたのは、ぽっかりと空いた洞窟。
奥行きのあるそれを歩いて行くと、次第に光が薄暗い中から見えてくる。
その眩しさに慣れてきたところで、驚愕する。
開けた空間に出たかと思えば、その広さは城を連想させるものだった。
洞窟であることに変わりはないのだが、そんな事は気にならなくなる。
目の前にある建造物が、彼の視界を支配していた。
『凄いでしょ。これが私の製造工場兼バックヤードだよ』
そこにはありとあらゆる機械が場所を独占していた。
その殆どは私が見たことのあるものばかりであったが、ところどころに差異がある。
そこは彼女のアイデアなのだろうが、一人でこれだけの物を管理しているのは、感心に値する。
『あぁ、これは凄いな』
単純な返答しか出来ないほど、私は魅入っていたのだろう。
ふと彼女を見ると、嬉しそうな顔でこちらを見つめていた。
『ささ、こっちこっち』
再び腕を掴まれると、そのまま奥に見えた小さな穴―――この場と比較してだが―――に入る。
さっきとは改まって、和風な生活模様の部屋が現れる。
卓袱台に座布団は和風だが、少し見渡すと彼女の作ったと思わしき生活用品が所々に設置されている。
訂正、和洋折衷の和4の洋6だった。
『座っていいよ』
それに黙って頷き、腰を下ろす。
同時に台所へと消えていったが、すぐにお盆にお茶を二つ乗っけて戻ってきた。
それを置き、彼女も腰を下ろすと、私は彼女を見据える。
『では、聞きたいことはあるかね?』
『うん。まず最初に、さっきの機械解析の方法。あれはあんたの力なのかい?』
やはり力はこの世界では常識の位置に存在するらしい。
『そうだな。君にも力があるのか?』
『うん。水を操る程度の能力っての』
程度の、と言うのが気になったが、些末事だろうし聞き流す。
『私の力を教える前に、まずは聞かなくてはならないことがある。―――魔術を知っているか?』
『魔術?魔法じゃなくて?』
『―――私個人としては、魔法という単語が出てきたことの方が驚きなんだが………まぁいい』
こちらでは魔術はマイナーで、魔法のほうがメジャーだと言う感覚に少し違いを感じる。
こういう所にも、世界の違いを感じさせられる。
『魔術とは、人為的に奇跡・神秘を再現する行為の総称だ。魔術に出来ることは人間に出来る。機械の構造を調べるなぞ、知識があるものなら誰にだって出来るだろう?』
『いやでも、あんたみたいに分解しないで調べるなんてことは―――』
『可能じゃないか。君がよく触れている物の力があれば、ね』
『あ』
『あれだって人間が作れる代物だ。他にも炎を出したりなどもあるが、それだって文明の利器があれば容易いこと。
魔術と言うものが無くても、人間にはそれ以上を短時間で、労力も控えて、高威力を引き出せる。
故に、私の世界では魔術は一般には知られていない、意図的に隠蔽されたものとなった』
『幻想郷じゃこんな技術を行使してるのは河童くらいだけどね』
『河童にしかこの技術力が浸透していないのか?』
『そこまで必要とされないから、普及もされないのさ。私達は決して隠してなんかいないよ』
やはりそこも、私達とは違うのか。
科学なしでは生きられない存在にまで堕ちた人間。
ここは、そんな悲劇とは無縁の世界なのか。
『んじゃあ、魔法は?詳しくは知らないけどこっちの世界じゃ魔法はそれなりにメジャーだからなぁ』
にとりが話を元に戻す。
『魔法は、私のような魔術師が目指す、魔術とは異なり本当の意味で「奇跡」と呼べる現象を引き起こす神秘。いくら資金・時間を注ぎ込もうとも実現不可能な"結果"をもたらす物だな。
人間には不可能な次元の範疇にそれが入る』
『うーん、そんな極端な違いは無いのか』
『いやいや。魔術は人間が神になろうとした結果で、魔法は神の代行者が成す大業。
かなり違うとは思わないか?』
『―――まぁ、言いたいことはわかるけど』
まだ納得していない様子だ。
『ならば、こんなのはどうだ?』
そう言うが否や干将・莫耶を投影し、卓袱台に置く。
突如目の前に現れたそれに驚いた様子。当然の反応だ。
『これは、さっきの』
『これが私の魔術、投影だ』
『これも魔術なの?』
『術者の創造理念が真作を再現する特殊な魔術で、魔力によってオリジナルの鏡像を物質化するんだ。私がさっき見せた解析や変化は、これの下位にあたるものだ』
『???』
『投影というのはとても穴だらけの魔術でな、一から十まで全て魔力で再現する為には人間のイメージじゃあとても補えやしない。物質化できたところでオリジナルとは程遠い性能で、しかも投影した物は幻想であるが故に世界に修正され、魔力の気化に応じて段々と薄れていく。こんな非効率的な魔術を、誰が使おうと思う?』
『え?え〜っと………ん?』
物凄く混乱している。頭から火が出る、という喩えがよさそうな状況だ。
『えっと、でもこうやって置いたままのこの剣に変化は見られないけど………』
どうにか整理したのか、当然の疑問を口にする。
『私は少し特殊でね。投影に関しては誰にも負けないと自負しているよ。理由は―――省略させてもらおう。言っても分からないだろうしね』
前の段階でオーバーヒートしているんだ。これ以上は追い討ちしない方がいいだろう。
『とにかく、私が投影したものは半永久的に存在し続け、質も本物に多少劣る程度にまで昇華出来る。ただし、武器関係、それも剣に限定された武装で無いと厳しいがな』
『………うん、半分は理解した』
半分理解出来れば上々だろう。
まずここが非常識が常識である場所だと言うのも起因しているだろうが。
『難しく考える必要もないし、必要ないなら忘れてくれても構わないさ』
『逆に印象深くて忘れられないと思うけどね。うーん、機械のことなら一瞬で理解できるんだけどなー』
少女は苦笑して双剣に目をやる。
品定めをするような目つきは、まさに職人のそれだ。
『でも、本当に剣だけなの?こんな複雑そうなのより、もっと簡素なものだったらもっと造れるんじゃあ』
『造れなくはないが、それ相応の対価が必要になる。無理をすると疲れるだろう?そんな単純な考えでいい』
『万能に見えてそうじゃないんだね』
『この世はそう都合良く出来てはいないということさ』
この場に静寂が訪れる。
先程の騒がしさが恋しく感じる。
『そろそろおいとまさせてもらおう』
これ以上居ても迷惑になるだろう。
『あ、うん。あ、ひとつだけ言っておくよ』
『何だ?』
『魔術に詳しいあんたなら魔法に関しても興味あるんでしょ?―――なら紅魔館か魔法の森に行ってみな。あそこには魔法に詳しい奴らが住んでるから』
『そうか、ありがとう』
『でも気をつけた方がいいよ。あんたの実力を疑ってる訳じゃないけど、そこらは危険だよ。特に紅魔館は何の情報もなしに入ることはオススメしない』
『忠告、感謝しよう』
その言葉を最後に、私はその場を後にした。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
洞窟内の人工的な光とは異なるそれが私の視界を眩ませる。
太陽は真上、ちょうど昼頃か。
一度戻ろうかとも考えたが、流石に早すぎる。
元より空腹にはならないこの身体、さしたる問題はないだろう。
近場にあった木へと跳躍し、辺りを見回す。
視界は未だ緑色の割合が強い。
洞窟の近くに河があった為意外と進んでいたのかと思っていたが、そうではないようだ。
『あやや、木の上に登ってる変な人がいるから興味本位で来てはみましたが………、面白そうな人がいますね』
ふと、そんな声が聞こえる。
掠れる程に遠くにいるのか、声色が高低を繰り返す。
その声へと振り返ると、そこには特異な状況が実現されていた。
人間が、空を飛んでいる。
否、人間ならばあんなものはついてはいないだろう。
鴉のような漆黒の羽を器用に羽ばたかせ、一眼レフと思わしきものでこちらを覗いている。
時折シャッターを切る動作をするが、ちゃんと撮れているのだろうか、なんて下らないことを考える。
あちらが私の視線にやっと気づいたのか、一連の動作を止め、スタンティングの体勢を取る。
―――そこからは一瞬の出来事だった。
確かに私の彼女の距離は取るに足らないものとは思っていた。
だが、それでも。
刹那、彼女は最高潮の新幹線を連想させる速度で私へと迫っていた。
警戒を解いていた油断から、構える時間さえ無かった。
その少女は、1秒も経たずに眼前に佇んでいた。
『どうもー清く正しい射命丸と申します。あなたの事を取材したいんですが、よろしいですか?』
驚愕している私を尻目に、にっこりと目の前の少女は微笑み、そんな質問をした。
どうしよう!書くことがない!
今回最後に登場したキャラは次に説明したほうがよさそうなのでパス。
というわけで、簡単なアンケートまがいなものでも
1.この小説は面白いですか?(その理由などを)
2.面白くないと答えた場合、どこに不備があるのかを教えてください(1の回答者は無視して構いません。短所を含めた答えなら可)
3.作者はどうですか?(もう存在価値から)
4.基本一話一話の更新が遅いですが、一回の内容が薄くて何話も出すか、今のスタンスでやるか、希望があれば言って下さい。
5.お気に入りのキャラを出して欲しい!という要望があれば記述してください。
6.Fateの原作では、宝具にはもの凄いルビが振ってありますよね(エクスカリバーなら、約束された勝利の剣など)。もしオリジナルで神話の武器を出して欲しい場合、そのルビを含め考えてみてください(作者の頭が弱いせいですごめんなさい)。
7.作者の厨二度(国語力ない時点でテンでだめでしょうが一応聞きたいです)。
こんなものでしょうか。
これの答えに関しては感想欄に記入して提出してください!(ぉ
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