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この話は、東方Projectの二次創作小説…ファンフィクションです。
 
人物名の読みや舞台設定など、読者様が把握している事を前提に書かれている傾向にあるかも知れません。
また、キャラ崩壊・作者のキャラ等設定の認識不備などが、諸々出ていましたら、
 
「どうかお許し下さい」
妹紅と慧音のプロローグ
 
「妹紅…これ…」

「…云うな」


 季節は梅雨入り前。
雨続きのジメジメする日々には、まだ少し早い幻想郷の竹林。

そんな時期にあって、連日梅雨に晒された湿気に、無言で耐えているかの様な空気を発している2人の女性が、木製の大きめな卓袱台(ちゃぶだい)に向かい合い座っている。

 「・・・・」

 卓袱台の上に一枚の薄い紙。長方形の白い紙。
そんな紙切れが、紅い館のメイド長の如く2人の時間を止めていた。


でも、紙を見ているのは1人だけ。

 行儀良く正座で座り、薄々予感していた結果を、二つも三つも床下に突き抜ける現実を前に、続く言葉も見つからず、目の前でそっぽ向いてる胡座すわりの女性…妹紅と紙切れとを、交互に見比べている。

「・・・・」

対して、先ほど妹紅と呼ばれた女性は、紙切れは勿論のこと。 それはもう軽蔑の眼差しで自分を見ているコトだろう、真正面に正座している女性…慧音を視界に入れない事に努めていた。

「・・・・」
しかし、時間が経過するほどに妹紅は紙切れの存在が気になって仕方なくなってくる…

けど、慧音を見てしまう事は、恐くてどうしても出来ない。



 
長い長い沈黙が続き
「・・・はぁ」
とうとう慧音から、タメ息がもれる。
少し妹紅の体がピクンッと動く。
 
 何時までも、こうしては居られないな…

さっきまで、どこかふてくされる様な態度で、横向いて頬杖ついてた妹紅にも、そしてまじめ臭く長引くばかりの情景描写にも限界が感じられる。 

 妹紅がチラッと紙切れに一瞥向けた瞬間を見逃さず、私は正直に思った事を言った。

「6点って、妹紅…」

 紙切れの名前は、テスト用紙。
外の世界でも、この幻想郷でも共通して人の学力を計る事に使用される紙切れだ。
 100点で満点だが、採点するまでもない。
3点の問い、2ヶ所の正解以外は何も書かれていないのだから。

「け…」

「け?」
妹紅が震えだした。
まずい。キツぃ言い方だったかも。

「けぇ〜ねぇぇ〜」
!? うわっ
妹紅が泣いてるッッ!

さぞ自分でもショックだったのだろう。
こういうのは、やってみないと自分でも実力が分からないモノだ。 
だからもう、これ以上追い討ちかける様な事は言えない。
 
 余程追い詰められていたのか、あれ程注意したのに、妹紅は名前を書き忘れているのだ。

 寺小屋で教えている子供達がコレをやったら、私は点数をつけてやらない事にしている…

そして、名前に"あたい"とか"さいきゅう"(最強か?)とかフザケたこと書いてくる奴には頭突きを喰らわせてやる事にしている。
むろん0点だ。

 そんな事を今の妹紅に言えるだろうか?
いや、言えない!



あぅぅぅ…
つい泣いてしまった…
神妙な顔した慧音を見たら、情けなさで我慢出来なくなってしまった。

どうしよう。
しかも、今気付いたが、名前も書き忘れてる。
「ぃぃか?妹紅」
「何度も言う様だが、1人きりの模試とはいえ、名前書かなかったら、零点だからな?」
…ってあれ程言われてたのに。

 ゼロ点だ、これ…

ちくしょう。 何でこんな目にあわされなければ、ならないんだ。
 
そうだ。あいつだ。
あの、黒髪の妖怪チビ兎が余計な事を言い出さなければ、こんな目には…



 
季節は梅雨入り少し前。 
幻想郷。
迷いの竹林。
竹林の何処かにある、藤原妹紅の住居。

 人里の寺小屋にて子供達や、時には妖精や妖怪の類いにも勉学の場を与えている上白沢 慧音と共に、6点…もとい0点の紙切れを囲う2人は、異なる様相の内にも同じ想いに駆られていた。

何とか…しなければ!!


 事の発端は、永遠亭に住む妖怪素兎。
因幡てゐからの
唐突な…
「姫と焼き鳥って、どっちが学力良ぃの?」

こんな一言から始まる、売り言葉に買い言葉だった。


東方ファンサイトランク「ブワル魔法図書館」

東方探見旅記


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