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ROAD-Attack of God-
作:田島努



第20回


殺すな、姦淫するな、盗むな、偽証するな、

父母を敬え、また、隣人を自分のように愛しなさい。




ROAD-Attack of God-
第20回





…長い。

コツコツと足跡が響いた。
今日は団の初仕事。「問題のある子」と対面をするのだ。

私は彼女のことを詳しく聞かされていない。
知っていることは、ここに暮らすまでは普通の女子高生だったこと
能力は「アーチェリー」であること、のみであった。

「あの…これから私が会う子というのは、どんな方なのですか?」

「…。」

私を連れてってくれている団員は、さっきから何もしゃべってくれない。

「…。」

先輩であるから逆らうこともできない。
沈黙は…嫌いだ。

廊下は地下にあり、岩でできてあるから冷え込んでいた。
二つばらばらに鳴っては消えていく足音が、余計に重みを増していく。

ところどころについている壁のランプが、目に焼く。
なんどもなんども瞬きをした。

「ここだ。」

「…っ!」

ここは…!?

その部屋は、壁が一面に透明になっていて中身が用意に見えるつくりだった。
中にはベッドとテーブル、冷蔵庫しかない。
その中心に…

「…!」

少女がいた。

黄色というよりは白に近い金色の髪をしていて、深海のような瞳をもっていた。
美人である。しかし…

その目には「生きている」という感じが全くしていなかった。

これが…私のパートナー!?

「彼女は身寄りが無くて一時期孤児院に入っていたことがあるらしい。」

「え…。」

先輩団員がようやく会話を始めてくれた。
こんなにも彼が頼もしく感じたのは意外だった。
というよりも…

「孤児院…というのは…!?」

「その後、親戚に引き取られたんだが、うまくいかなかったらしい。」

少女はひざを抱えながらどこかを見つめていた。瞳が一ミリも動いていない。

「一人でぽつんとしていた彼女が保護された。…一部記憶が消失されている。
幸い凄腕のアーチェリー遣いだったため、無条件で我々が引き取ることになった。」

「そんな…っ。」

孤児院?記憶障害?
そんな人が…私の…!?

「私のパートナーが…こんな…。」

認められない。貴族で、トップで団に入団して、名もある。
それに釣り合わない…。

「いきなりこんなことを言われても納得できないだろう。」

先輩は、彼女の部屋のドアに眼を移し、続けた。
そこにはとても厳重な鍵がかけられてあった。

「だが、君の最初の仕事は、彼女を仕事場に連れて行くことになっている。」

「なっ…。」

「では…がんばりたまえ。」

哀れむような瞳で私を一瞥すると、そのまま元来た道へ引き返していった。

「あ…。」

着いていく勇気も無く、私はそのまま立ち尽くしてしまった。

最悪だ…。











(20)終了。












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