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思わぬプレゼント
作:ぺロコ


“黄金週間”、いわゆる、ゴールデンウィーク。
誰がつけたか知らないが、たまたま祝日が重なった、この1週間のことを、世間一般の呼び名として使われている。
そして、今日は5月4日。
この日に生まれた、ある少年。それは、今から17年前のことになる。

あの世界的に有名な「闇の男爵」シリーズの作者、工藤優作。
そして、これまた世界的に有名だった女優、旧姓、藤峰有希子。
この2人の息子というだけあり、生まれた当初から何かと話題になっていた、1人息子。
名は、新一。
今では、日本警察の救世主、平成のシャーロック・ホームズなどの異名をとる、東の高校生探偵。
そんな彼が、現在謎の組織に毒薬を飲まされ、体が縮んでしまい、“江戸川コナン”と名乗り生活をしているのは、ごくわずかな人にしか知られていない。


そのトップシークレットを知る、1人。
世界的な大怪盗とまで言われている、怪盗1412号、通称怪盗キッドである。
何度か顔を合わせている2人は、今では無条件に相手を信頼できる関係とまでなった。



そして・・・現在の時刻は午前0時。5月4日になったばかりである。
米花町5丁目。
いつもなら、そこには寝ている少年の姿が見られるはずなのだが、今日はいない。
というのは、白い怪盗に呼び出されていたからである。
彼が向かった先は、とあるビルの屋上。
空には満天の星が輝く中、小柄な少年が走ってそこに向かう。
階段をカンカンと音を立ててのぼり、屋上へのドアをバン!と勢いよく開くと、そこにはドアに背を向け静かにたたずみながら星を見上げている白い怪盗。

ハァハァ息を切らしながら少し怪盗に近づき、口を開く。
「急に呼び出してどうしたんだ?・・・キッド」
話しかけられた怪盗は、クルリと少年の方を向き、
「少々遅刻ですよ、名探偵?」と、質問には答えず指摘する。

少年は少しバツの悪そうな顔をしながら
「しゃぁねぇだろ?今日に限っておっちゃんがなかなか寝てくれねぇんだから・・・」
と事情を説明する。そして、
「・・・それで?怪盗さんは何の用があって呼び出したんだ?しかもこんな時間に・・・」
と先ほどと同じ質問を繰り返す。

すると怪盗は、パチン!と指を鳴らした。
と、そこには大きな花束が突然現れ、
「お誕生日おめでとう、探偵くん・・・」とその花束を差し出す。
ニコニコと笑みを浮かべながら。
一方、突然のことに目を見開き、少年が一言。
「・・・・・・・は?」

言葉というより、文字といった感じだが、怪盗は気にせず続ける。
「だから、今日はあなたのお誕生日ですよ、探偵くん。なので、ささやかながら私からもお祝いを思いまして」
理由を説明する怪盗に、とまどいながらも言葉を発する。
「・・・オメェは・・・オメェは、たったこれだけのために、オレをこんなところに呼び出したのか!?」
「えぇ、そうですよ?」
と、怒気を滲ませながら言った少年に、何の悪びれもなく答える怪盗。
その様子に、受け取った花束を持った手をフルフルと震わせつつ叫ぶ。

「たったそんだけのために、オレをここまで呼び出すんじゃねぇ!!」

が、怪盗は気にすることなく、指をパチン!と再び鳴らす。
するとそこにはまたしても何も無い空間から出てきた包装されたもの。
それを手に取りつつ、怪盗は言う。
「まさか、私が探偵くんのお祝いをするのに、その花束1つだけだと思っておられたんですか?」
「・・・・普通、お祝いをすると考えているとは思わねぇけどな・・・」
とあきれつつも返答する少年。
「さて、ここに私からの本来のプレゼント・・・。私ですら入手するのに困難を要した、とある1冊の初版本。タイトルは・・・『四つの署名』」
「!?」
タイトルを聞いて、今までの顔がウソのように満開の笑顔となる。その様子に、満足しつつ、
「はい、どうぞ」
と言って渡す怪盗。それをワクワクと目を輝かせ受け取る少年は、どこから見ても子供のようで・・・思わず笑みをこぼす怪盗に、ジロリと目を向けた少年は、
「ありがとよ・・・」と照れくさそうにつぶやいた。

その言葉を聞き、ますます笑みを深くした怪盗は、
「それはよかった。では!」
と言うやいなや、POM☆と煙幕を張り、大空へと白い翼で飛び立った。
それを見送る少年は、むせながらつぶやく。
「・・・アイツ、マジでこれだけのために来たのか?」と。
だが、その少年の顔はいつもの不敵な笑みではなく、心からの笑顔だった。



翌日、大きな花束は阿笠邸に飾られ、その側でもらったばかりの本を、ご機嫌で読んでいる少年の姿が見られることになる。


みなさま、こんにちは。ペロコです。
新一さん、ハッピーバースデー!!ということで、またしても突発小説。書いた時間はなんと40分。
考え始めたのが、今日の2時半。唐突に書きたい!と思い、スタートした妄想ワールド♪♪
いかがでしたか?以前、「鎮魂歌after」でも突発的に書かせていただきましたが、それと作品の感じが似ているかもしれませんね。
最初は、事務所にキッドを向かわせるつもりで、またしても不法侵入した怪盗が、コナンくんを祝って帰る・・・という感じにしようかと思っていたのですが、それだとあまりにも以前とかぶるので、止め。で、こんな形で収まりました。

なお、キッドが呼び出した方法は、もちろん暗号です(笑)しかし、ここには書きません!なぜなら、全く持って暗号なんて作れないからです(爆)お許しを。
それと、コナンくんだったら何が喜ぶのかを考えた結果、暗号or小説という結果にいたったので、勝手に初版本を手にしてもらいました。いくらかかるのか、また、手に入れられるのかは不明です。あくまで、ペロコの妄想なので。

はい、ということでここまでです。
こんな突発的なものにお付き合いありがとうございました。こんなんでも、評価や感想などいただけたら嬉しいです。
それでは、これからもよろしくお願いしますね。













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