第6話 ドキドキ・・・?
第6話 ドキドキ……? P.4
健斗たちもヒロと佐藤の元に行くと、二人は健斗たちに気がついて、笑いかけてきた
「よっ、健斗と……」
ヒロがはしゃぐようにそして嬉しそうに叫ぶ
「麗奈ちゃ〜んっ!!今日もスゲー可愛いよっ!!」
麗奈の輝かしいワンピ姿を見て、過剰な反応を見せるヒロに麗奈は照れながら笑っていた
「ありがと♪」
「本当っ♪麦藁帽子似合ってて可愛い〜♪」
と佐藤が目を輝かして言ってきた
「えへへ。照れちゃうよぉ……♪」
と麗奈は頬を赤くして、口に手を当ててクスクス笑っていた
健斗はそんな風に照れてる麗奈にまた違和感を覚えていた
前のこいつなら、「え〜?そんなことないよ〜♪」みたいに、陽気に言うと思ったんだけど……
いかにも女の子らしい反応……っつ〜か……何か、嫌だなぁ……
「健斗たちもここに来たの?」
佐藤にそう言われて、はぁっとため息をつきながら、麗奈といっしょに四人席に座った
「だって家めちゃくちゃ暑いから」
「分かる分かる。俺もたまんなくなって家飛び出してきた」
すると佐藤がわらいながらため息を吐くと、静かに言ってきた
「……もうすっかり夏だね〜」
佐藤の言葉が蝉の声に溶け込んでいく。
「今日二人とも部活休み?」
と麗奈が二人を見てそう言った
「うん。ハンド部は休みらしいけど……あたしはちょっと指痛めちゃって」
そうみてみると、佐藤の指には包帯が巻かれていた
「大丈夫?」
「うんっ♪全然平気」
健斗はそんな佐藤を見ながら、苦笑しながらため息をついた
「カッケーよな〜?部活一生懸命やってる人ってさ」
すると麗奈がからかうようにニヤツキながら健斗に言ってきた
「今じゃ毎日がグーダラグーダラしてますもんね〜?」
「うるさい……」
健斗は憎まれ口を叩く麗奈を黙らすため、麗奈の頬をギュッとつねった
「い、いひゃいいひゃいいひゃいっ!!」
と嫌がっている麗奈の頬をぱっと離すと健斗はまたため息をついた
「俺もお前らみたいに部活入ればよかったなぁ」
この前麗奈は本当に吹奏楽部に入った。入ったと言っても今はまだ仮入部だ
何故なら、3日後にある七夕祭で吹奏楽部の演奏が近いからである
だから麗奈は練習には参加しているけど、演奏にはまだ参加出来ない
まぁ、当たり前と言えば当たり前だ
さらに問題の楽器とは言うと、その麗奈のお父さんからし送ってもらったお金でフルートを買った
もちろん健斗は付き合わされたんだけど……
時々家で練習している姿も見られる……けど、それが中々難しいらしい
「健斗も部活何かやったら?」
と佐藤が進めるように言ってきた
健斗はう〜んっとしばらく考えた
「そうだな〜……この前さ、俺やっぱりサッカーが好きだってまた分かったんだよな〜……やっぱりサッカーやりたいなぁ」
「じゃあサッカー部やればいいんじゃん」
ヒロが軽そうに言ってきた
そんなヒロに健斗は怪訝そうな表情を浮かべて言った
「あほ……あんなことあってサッカー部に入れるわけねーだろうが」
サッカー部のレギュラーを全員負かしてしまったのだ
入ったら入ったでかなり気まずいに決まっていた
「でもさ、お前の上手さに惚れてるサッカー部のやつとかいるぜ?今度教えて欲しいとか言ってたもん」
とヒロがそんなこと言うと、健斗は困ったような表情を浮かべた
「やだな〜……そういうの……」
「ん〜……けど女子からもさ、そのうち人気が出てきて〜……きゃ〜っ♪山中くぅ〜ん、素敵ぃ♪私にもサッカー教えてぇ〜♪♪とか来たりして〜?」
「それはそれでありかもな〜♪ナハハハ♪」
と健斗がノリよくデレデレと笑っていた
そんな健斗とヒロを見て、佐藤は笑いながら呆れていた
けど麗奈は違った
そんな健斗を見てむっとしたように頬を膨らませて、健斗の頬をつねってきた
「いひゃいいひゃいいひゃいいひゃい!!!」
健斗が痛みのあまりに叫ぶと麗奈は手を離してきた
健斗は頬を擦りながら麗奈を睨みつけながら怒鳴った
「何すんだよっ!!」
健斗が怒鳴ると麗奈はツーンとした感じでプイッと健斗から顔を背けた
「そうやって調子に乗ってんのがいけないんじゃんっ」
「何でお前にそんなこと言われる筋合いがあんだよっ!!」
「別にぃ〜……健斗くんのバカッ……」
「はぁっ?」
健斗は訳の分からない麗奈に戸惑いながら苛立ちを感じていた
そんな麗奈の様子を佐藤は目を光らせて見ていたことには気がつかなかったけど……
「……まぁ健斗も何かやっておいたら?きっと楽しいよ?」
「そうだ〜」
突然健斗と麗奈にかき氷を渡してきたチヨバァが呆れるように言ってかた
「そんなつまらない妄想なんかしてないで、早くそのグーダラ生活から抜けな」
「別にグーダラしてねぇよっ!!ちゃんとバイトはやってるぜ?」
「バイト何か高校生がやるもんじゃない。もっと高校生らしき生活を送れと言うとるんじゃ〜」
「充分高校生活エンジョイしてますよ〜」
健斗はふんっと鼻で息を吐くと、かき氷を口に運ぶ
冷たい感触が口の中に広がって、頭が痛くなった
「サッカーやったらどうなんじゃ」
「だ〜か〜らっ!!サッカー部は入れないのっ!!」
「情けないなぁ……そんなことに怯えてどうするん」
「別に……サッカー部じゃない部活やるし……」
「あ〜んたにサッカー取ったら何が残るんじゃ〜?」
「バカにすんなよっ!?俺だってなぁっ!!特技の一つや二つ……」
「サッカーしかないよな」
とヒロが苦笑しながら言ってきた
「何ならハンド部入る?」
それを聞いて健斗は首を横にふった
「いや無理っ。俺ドッジボール嫌いだし」
「じゃあ弓道来なよ」
と今度は佐藤が弓矢を引く仕草をしてきた
「弓道か〜……ちょっとなぁ〜……」
基本手でやるスポーツには向いてないと思った
すると今度は麗奈が笑いながら言ってきた
「じゃあ文化部は?吹奏楽部いっしょにやる?」
「バカ言え。お前と何か絶対やりません」
「ひど〜いっ。じゃあ弦楽部は?」
するとそれにヒロが反応してきた
「健斗が弦楽部……アッハハハハハハハ♪絶対ないない。こいつが上品気取ってバイオリンなんか引いてんの見たら爆笑もんだよ」
「じゃあさじゃあさ、科学部は?」
「健斗くんが白衣着て実験してんの?健斗くん頭悪いから無理だよ〜♪アハハ♪」
「山岳部は?」
「だったら写真部とか?」
「合唱部……健斗にあんな声は出せないよな」
「いっそのこと茶道部とかは〜?アッハハハハハハハ♪」
「え〜?千利休じゃん♪健斗くんだったら健利休だね♪アッハハハハハハハ♪」
「麗奈ちゃん上手い上手い♪アッハハハハハハハ♪アッハハハハハハハ♪」
「う……うるさいうるさいうるさいうるさぁ〜〜いっ!!科学部も山岳部も茶道部もお断りだっつ〜のっ!!」
健斗が怒鳴ると、4人は可笑しそうに大笑いしてきた
健斗はそれが何だかスゲー悔しくって、たまらなかった
絶対何か部活に入ってやろう
そう心に決めた瞬間だった
そんな他愛のない話で盛り上がっているとだった
突然誰かが来る気配がして、チヨバァが坂のとこを見た
するとそこには早川がゆっくりと自転車を押しながら、坂を上ってきたのが見えた
「おや結衣。お帰り」
チヨバァがそんなこと言うので健斗たちもゆっくり早川を見た
その瞬間、早川をみた健斗たちはしばらく何も言えなかった
「おばあちゃん、ただいま〜。あれ、みんないたんだ。いらっしゃい」
早川がにっこりと笑うと、みんなはゆっくりとお辞儀をした
何故みんながこんなに驚いているのかと言うとだ
早川の雰囲気が変わっていたからだった
「み、みんなどうしたの?」
すると最初に口を開いたのは麗奈だった
「おばあちゃん……?おばあちゃんって……」
その疑問については健斗が答えた
「んあぁ。ここ、早川の家なんだ。チヨバァは早川のおばあちゃんなんだよ」
「えっ!?そ〜なのっ!!」
麗奈はその事実に意外そうな表情を浮かべていた
でも確かに最初はちょっとびっくりするとは思った
でも健斗たちがびっくりしてるのはそこじゃない
すると佐藤がちょっと戸惑いながら訊いた
「……結衣さ、髪切った?」
そうなのだ
佐藤の言うとおり、早川の髪型が変わっていた
以前の早川は肩にかかるくらいのミドルヘアーだったのだが、今は首筋ぐらいに届くくらいのストレートなショートヘアーに変わっていたのだ
少し切ったくらいなんだろうけど……髪を切った早川の雰囲気は何だかすごく変わっていた
いい意味で……
早川は佐藤にそう訊かれてちょっと頬を赤くしながら頷いた
「あ……うん。ちょっとね。っていうか、今切りに行ってたの。変……かな?」
早川が恥ずかしそうに訊くのを、麗奈が首を横にふって答えた
「全然っ!!スッゴク似合ってて可愛い〜♪ねっ?健斗くん」
麗奈に突然振られて、健斗は戸惑っていた
「えっ!?いや……あの……うん……その……いいんじゃない?」
健斗が恥ずかしそうに頬を掻くと、早川は恥ずかしそうに頬を赤く染めて笑った
そんな健斗を不満そうに見ている麗奈には気づくことはなかった
「でも麗奈ちゃんも素敵ぃ〜♪ワンピスッゴイ似合ってる〜♪」
すると麗奈は照れるように笑った
「フラレた女は髪を切るのが一番だもんな〜♪」
ヒロがそういうのを聞いた瞬間、健斗と佐藤は同時にヒロの頭を叩いた
「イッテェッッッ!!」
「あんたにはデリカシーってもんがないのっ!?」
「わ、ワリィ早川……」
すると早川はそんな様子を見てクスクスと笑っていた
「大丈夫。ヒロくんの言うとおりだし。それにスッゴクさっぱりしたからさっ♪」
「ほらみろっ!!」
とヒロが偉そうに振る舞うのを、健斗はため息ついていた
早川はクスクス笑いながらゆっくりと、もう一つ椅子を持って、健斗たちと同じ席に座った
健斗とヒロが隣同士、麗奈て佐藤が隣同士、その真ん中に早川が座っていた
「おばあちゃん。私もかき氷もらっていい?」
「いいよ。何がいい?」
「じゃあ〜……メロンお願い」
「はいよ〜」
チヨバァは早川のためにかき氷を作りに行った
「あっ、健斗くん。シュークリームどうだった?」
健斗がかき氷を食べていると、早川がふと訊いてきた
あのシュークリームを、健斗が直接受けとったときは何の変化もない早川だったんだけど……今はすごく違和感があった。突然の変化に戸惑っていた。まぁ、可愛いからいいんだけど……♪
そんなことを考えながら、健斗はゆっくりと頷いた
「んあぁ。めちゃくちゃ美味かったよ。やっぱり人気があるだけはあるよな」
「本当に?今日ね、100円セールやってたからさ。やっぱり美味しいよね?」
「麗奈も食ったんだぜ?美味かったよな?」
すると麗奈は微笑みながらゆっくりと笑った
「うん♪スッゴク美味しかったよ?ありがとう〜♪」
「ううん♪」
「今度俺も買いに行こっかなぁ〜?いつまでセール中?」
「ん〜っとね〜……確か明日までだったよ」
「マジで?明日買いに行こっかな〜……」
「私明日部活だから……買いに行けないや」
「じゃあ俺が明日早川の分買っとこうか?」
すると早川は嬉しそうに笑った
「本当に?でも悪いよぉ〜」
「いいっていいって。今日のお礼みたいなもん」
健斗はかき氷を口に運んで笑いながら言った
「それに明日どうせバイト代入るしさ」
「じゃあ〜……今度お金今度返すね?」
「でも結衣〜、あんまり食べ過ぎると太っちゃうよ?」
佐藤がニヤケながらそう言ってきた
「そうだよね〜……でもちょっとくらい?」
健斗はそれを聞いて、可笑しそうに笑った
「大丈夫だって。ここにスイーツ大好きのくせに、何故か体重が変わんないやつがここにいっから」
「それって私のこと〜?」
と麗奈が恥ずかしそうして怪訝な目で健斗を見た
すると佐藤がうらやましそうに、ため息をつきながら言ってきた
「麗奈ちゃんってスタイルいいもんね〜……羨ましいなぁ。何か気をつけてることとかある?」
するとそんなことを聞かれた麗奈は少し考えた
「ん〜……特に気にしてないかなぁ〜」
「でも良いスタイルよね〜……ここも大きいしさぁ」
と言いながら、佐藤は麗奈の胸を触っていた
「アハハ♪やんっ……くすぐったいよ〜♪」
と言いながら、じゃれあっている二人を見ながら、健斗は恥ずかしそうにため息をつきながら見ていた
隣の誰かさんはすごく興奮してるけど……
「でも麗奈ちゃんのスタイル羨ましいなぁ〜……」
と早川が頬を赤くしながら麗奈を見た
胸を触られながらくすぐったそうにしてる麗奈は早川を見ながら言った
「そう?結衣ちゃんだっていいスタイルしてるよ?ねぇ健斗くん?」
突然麗奈にそう訊かれて、健斗は恥ずかしそうに戸惑いながらかき氷を食べた
「え……あ……うん……気にすることないと思う……」
「そう?……ありがと♪」
といいながら早川は照れながら笑っていた
「でも結衣〜?シュークリームばかり食べてるとすぐプクプクになっちゃうよ〜」
佐藤が可笑しそうにそう言うと、早川は恥ずかしそうに頬を膨らませた
「も〜、やめてよマナァ〜」
そんな早川が可愛くって健斗たちは声を上げて笑っていた
そんな他愛のない会話をしながら、健斗は心の中で安心していた
よかった……早川、松本絢斗のことがあって元気無くしてるかと思ってたけど、明るくておしとやかで、可愛くて……いつもと変わらない早川だ
健斗はそんな早川を見ながら、自分は本当にこの人が好きなんだなぁって思う
強くて優しくて……まるで青空のような女の子……
きっと健斗はこの先も早川を好きでいれる
けど……このまま終わらそうとは思っていなかった
あの時、健斗は素直になりたくて……想いを伝えようとした
けれど最終的に勇気が足りなくって……言えずじまい
だから、絶対にこの想いが変わらない
早川に想いを伝えるまで俺は……
早川のことを、ずっと好きでいる
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