超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴ(9/20)PDFで表示縦書き表示RDF


超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴ
作:RC



第九話 掛けられたトラップ


「ア、アルマゲドンか?アルマゲドンなのか!!」
 日本海側から東京まで渡ることになったガギグゲゴのために、飛行可能時間を延ばせるという改造をするため、いったんアラスカのルビー基地に来ていた。そこでボルケーノ小野は、実の弟の『アルマゲドン小野』と再会を果たしていた。
「まさかこんな所で会えるとはなぁ。オーストラリアの『アクアマリン』で働いていたんじゃなかったのか?」
「3ヶ月ほど前にとばされたんだ。まあ、日本出身だから特に問題はないんだけどね。」
 どうやら彼が改造をしてくれる技師のようだ。
「最近は農地を荒らすサイエンサーが大量出没してさ。ここんとこ長く寝てないんだよ。」
「え?おまえは技師なのにか!?」
「人手が足りないんだってさ。上が言うには。」
 二人はその後も1時間あまり話していた。

「外見からは何も変わってないように見えるが、内部に細工を施しておいたから、日本海から東京なんて楽々と行けるようになった。無理をしないように使えばかなりの距離を飛べると思う。」
 ガギグゲゴの改造は3時間ほどで終了し、船は再び出港した。
「小野さんに弟がいたとわな。名前は同じく酷いセンスだが。」
 船の中でアンモニウマンを含んだ四人は暇をつぶしていた。アンモニウマンは質問した。
「ところで、君たちは何のために東京を目指しているんだい?」
「君も知っていると思うが、『不変薬』というのを探しているんだ。」
「…不変薬か…。」
 アンモニウマンは何かを知っているようだった。
「不変薬は、50年ほど前ヨーロッパで良心のサイエンサー…人態で科学者をやっていた者が作ったらしい。彼は、その薬を全世界のサイエンサーたちに感染させようとしたが、実行する直前に悪心の奴に殺された。それから薬はサイエンサー発祥の地である日本、東京都の拠点に厳重に保管されていると聞いている。」
 そして彼は予想外の言葉を口にした。
「この作戦は中止した方がいい。さもなくば、全員が生きて帰れなくなる。」
「え!?じゃあ、今までの苦労はどうなるんだ?」
「命の代償だと思えば、安いもんだ。」
 人間とサイエンサーとの意見の食い違いが発生した。
「私はサイエンサーだから知っているんだ。…あの基地の恐ろしさを!あそこはこの前戦ったような悪性のサイエンサーばかりだ。ほとんどがそうだと言っても過言ではない。とにかく今となっては危険すぎる。彼らは…3年前から、大いなる計画のために呼ばれてきているんだ!!」



「『大いなる計画』?」
 次郎はオウム返しに聞いた。
「詳しくは知らないのだが、とても恐ろしい計画らしい。基地に集められたサイエンサーは、計画のためだけに召集されたから、一般的な活動は行っていない。だが、その基地に潜入するとなると話は別だ。」
 しばらく四人は静まり返っていた。
「…でも、もう後戻りはできないんだ。僕は友人を救いたいんだ。」
 アンモニウマンは次郎の熱心に押されて、納得したようだった。
「じゃあ、その計画の考案者を倒せばいいんじゃないか!?そうすれば行動の指示ができなくなり、集められた強力なサイエンサーは出身地へ帰り、不変薬を手に入れることができる。」
 そう提案したのはジョンだった。
「どうなんですか、アンモニウマンさん?」
「…それは不可能に近い。なにしろ計画者は…ザ・ブレイカーの設立者なんだ。」
 それは思ってもいない答えだった。事実、ザ・ブレイカーができたのは紀元前だと聞いていたからだ。
「彼は不老不死だ。だから、ザ・ブレイカーの設立から2000年あまり経った今でも、健康な体で生きている。」
「人間なんですか?」
「その人についても、俺は詳しく知らない。分かる事といえば、彼は不変薬と共に東京にいるという事だけだ。彼は最強だ。倒せるわけがない。」
 その時、サイレンが鳴った。サイエンサーの発生を知らせるものだった。

 次郎らはサイエンサーを容易に片付けた。ガギグゲゴを使えたのもその理由の一つだ。今回はなんとかサイエンサーの自爆を防ぎ、船には傷一つ付かなかった。
 しかし、ダクオンの乗員は何かを感じ取っていた。あの四人も…。
「なぜだ!?この海域はサイエンサーの発生が非常に少ないはずなのに、このありさまだ!どうしてこの船はサイエンサーに会いやすいんだ!?」
 最初にその異変を感じ取ったのは、珍しくドッペルゲンガーだった。
「確かに、ここんとこ戦いっぱなしだ。東京付近では水生サイエンサー、ロスでは悪性のタイプ、そしてカジノ…は関係ないか。」
 ジョンも感じていたようだった。
「…この作戦がやつらに知られている!?」
 そう言ったのは次郎だった。そして彼はサイエンサー基地にいた時のことを思い出した。
「…あの時だ。あの時の司令官が知らせたんだ!!」



「やつは僕らが不変薬を探しに来ることを予測して、わざとそれの事を僕に教えたんだ。僕らは…罠にはめられたんだ…東京に着くまでに、待ち受ける刺客に殺されるんだ!」
「次郎、大丈夫か?落ち着け!」
 次郎は少々狂気い達していた。それは、迫り来るサイエンサーの恐怖と、死の不安だった。
「確かに、サイエンサーは全世界に基地を持っている。通信等で、その司令官が僕たちの動きを伝えて、見つけたら始末しろと命令してもおかしくない。世界中のサイエンサーの標的になったんだ、この船は。」
 四人の心は恐怖に満ちた。

ダクオンは燃料の補給及びガギグゲゴ等の整備のため、一度ロシアに入港した。
「アメリカの次はロシアか!世界一周しちまいそうだな。」
「僕は一度しましたよ、自由ではなかったけど。」
 ロシアの対サイエンサー組織『エメラルド』は、コピー・ガギグゲゴを開発した事もあり、裏世界ではトップの工業国だ。
「最近、悪性のサイエンサーが多く発生してましてな。まぁ、我々の技術で楽々と粉砕ですがな、ハハハ。」
 エメラルドの長官らしい男はそう自慢していた。

「補給が終わるまで一時間ほど時間がある。各員はその時間でロシア観光などを楽しんでいたまえ。ま、そんな時間で行けるのはこの港の近辺だけだがな。」
 ボルケーノはのんきにそんなことを言っていた。
「さてと、ロシアって…なんかあったっけ?俺らは寿命がどんどん縮まってるから、早めに思い出をつくっとかならんのに。」
「博士、縁起でもないこと言わないでくださいよ。そんなこと言うと、RCが『その時、Gウォチが鳴った。』とか書いちゃうじゃないですか。」
 その時、Gウォッチが鳴った。
〔ポイント6690だ。また悪性のタイプらしい。出動を願う!〕
「地元、ロシアのエメラルドに任せればいいんじゃないんですか!?」
〔…お前がガギグゲゴの主人公だろ!頼んだぞ!!〕
 Gウォッチの通信はそこで途切れた。
(言ってることが無茶苦茶だ!…悲しいけど、これって運命(≒RCの都合)なのよね。)
 次郎とドッペルゲンガーはサイエンサーの出現地点へ向かった。そこには一体のサイエンサーが待っていた。
「貴様が…噂の少年か。私はナトリウマン、創生者の右腕だ!」












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう