超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴ(3/20)PDFで表示縦書き表示RDF


ギャギュギョの画像URL
http://blogs.yahoo.co.jp/eiennniyakkaimono/291808.html
超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴ
作:RC



第三話 ファインディング・サイエンサー


前話の話が日曜日の出来事だとすると、今日は月曜日だ。次郎はアメシストの一員とは言えども、設定ではまだ中学生なので、学校に行かなければならない。その中でサイエンサーの動きを見つけるのが、彼の役目だ。
「田村がサイエンサーだったのなら、学校には他にもうじゃうじゃいるはずだ。問題は、どうやってそれを見抜くかだ…。」
 次郎少年はぶつぶつと独り言を言いながら登校していた。
「それを尋ねたら、これを使えとドッペルゲンガ―のおっさんに渡されたんだが…」
 少年は誰に見せるつもりも無く、バッグから封筒を取り出した。
「…あの人のことだから、どうせ不良品だろう。ま、試してみる価値はあるけどな。」

学校に着いた次郎は、早速封筒を使ってみることにした。彼は封筒を勢いよく破いた。
「いったい何が出てくるのかな…?」
中からは、二種類の色の付いた紙がでてきた。
「…?これ、『リトマス紙』か!?そんな適当なものでいいのか!?」
 封筒の中には、取扱説明書もはいっており、それにはこう書かれていた。
《リトマス紙を発明したスペインの化学者『デ・ビラノバ』は実は対サイエンサー組織の一人で、彼はリトマス紙に隠されたある性質を残した。それが、『ファインディング・サイエンサー(サイエンサー探し)』の機能だ。リトマス紙をサイエンサーに持たせると、リトマス紙は赤から青では無く、青から赤でもなく、別の反応をするのだ。詳しくは、WEBで  http://w…》
「…アメシストのホームページってあるんだ…。」
次郎は毎回のことで、もう慣れてしまっていた。彼はリトマス紙を自然な形でサイエンサー(だと思う人)に触れさせる方法を考えた。

(作戦その1、『テーキング・スリーブ作戦』。上手く触ってくれればいいが…。)
 次郎は消しゴムのスリーブを取り、代わりにスリーブに似たてた青のリトマス紙を貼り付けた消しゴムを作った。
(うぉら!)
授業中、彼は不意に見えるように、意図的にその消しゴムを前の席の友達のところに投げた。
「おい、消しゴム跳んできたぞ。気をつけろよ。」
 前方の男子は消しゴムに手を近づけた。
(さーて、どうなるか…)
 手がスリーブに触れた。が、しかし…。
(…あれ!?)
 スリーブは何の反応もせずに作戦1は終了した。
 

「博士、一体どうなってるんですか!?リトマス紙は何の反応もしませんよ!!」
授業終了後、次郎は即刻アメシスト本部のドッペルゲンガー博士に職員室から電話した。
「えっ?そんなはずはないぞ。確かに『赤は濃い赤、青は濃い青』になるはずだ。とても分かりにくいがな。」
「…は!?」
 次郎は先程の青のリトマス紙を確認してみた。よく見ると、光の当たり具合のせいだと疑わざるを得ないぐらい微妙に色が濃くなっていた。
「こんなもの…分かるわけ無いじゃないか!!」
 次郎は激怒して電話を切った。
「アメシストって…何なんだ!!10円返せ!」
 彼は再度アメシストの入隊を悔やんだ。

 次郎少年がアメシストを知り、それに加わったのは今から2年半ほど前のことだ。彼がサイエンサーを知ったとき、教官に命令されたことは『この世の中には良心のイエンサーもいれば、悪心のサイエンサーだっている。人態(人間の状態)から元態(もとの状態)になった奴は悪心のタイプだから、すぐに知らせてできたら始末しろ。』だった。それこそ彼のただ一つの任務だった。
 彼がアメシストに入ったきっかけは彼の両親にあった。
 彼の親は同じくアメシストに入っていた。その頃、サイエンサーの動きが非常に活発だった。
一度に2体以上出現することは今まで通算しても一度も無かった。しかし、それまで3日に一度程度だった彼らの活動が毎日頻繁に起きたために、アメシストの戦闘員は日々重なる疲労で戦闘力が劣り、死者はでないもののケガ人が続出しアメシストはパニックに陥った。
 アメシストは代わりになる人材を次々と入れたが、この状況がとても長く続いたため組織は人集めに苦労していた。
 そんな時、山田夫婦は息子の次郎をよこす事を思いついた。
「次郎は強い男だ。きっと役に立ってくれる。」
 次郎には疲労に耐えるためにこれまで以上の訓練を受けさせた。が…。
「何?あれからサイエンサーの活動が止まっているだと!?じゃあ、息子の次郎はどうなるんだ!!」
 ザ・ブレイカーの動きは次郎の訓練が終わった途端になくなってしまったのだ。仕方なく、少年はいわゆる『スパイ』として元通り生活し、ひょんな事から今では戦闘員になっている。
 ちなみに、大失態をしてしまった山田夫婦は、息子に会わせる顔が無いという理由で遠いところに別居しており、今は子供のいないアメシスト隊員のカップルを儀父母として次郎の家にやっている。次郎はいつ来るか分からない両親の連絡を受け取るために、定期的にアメシスト本部に行っては、ドッペルゲンガー博士らについでだからと訓練を受けさせられている。



(佐々木(先程の友人)がサイエンサーだったのなら、奴と親友の中村も怪しいな。そして中村はうちの学校のなかでも特に顔が広い(慣用句)から…この学校の生徒のほとんどがサイエンサー!?ちょ、ちょっと待ってよ!)
 次郎は自分の想像のなかで怯えた。そんな時、頭に浮かんできたのはこの言葉だった。
「この世の中には良心のイエンサーもいれば、悪心のサイエンサーだっている。」
 それは昔彼をスパイまで育ててくれた教官の口癖だった。
(…そうだよな。真は悪心のタイプだったけど、まさかこの学校のサイエンサー全てが同じタイプだとは思えない。いや、思いたくも無い。だって、みんな俺の大切な…)
 その時次郎は誰かに肩を叩かれた。それはサイエンサーの佐々木だった。
「佐々木、何かあんのか?」
 しかし佐々木の姿は佐々木ではなくなっていった。
「お前は俺を知りすぎた!!」
 
「博士、殺さずに済む方法は無いんですか?」
 少年は友人の事をすぐにアメシストに知らせ、ガギグゲゴに乗っていた。
「しかたないだろ、今のあいつはお前の友人ではなくサイエンサーのチタンマンなんだ。サイエンサーの掟でも決まってるんだぞ。変態(状態が変わるという意味)したら殺る許可が得ることもな!」
(世界の平和のためには犠牲は惜しまない、ということか…。)
 博士はギャギュギョを使った。偵察艇及び追加武器のギャギュギョはガギグゲゴ本体に既に付いてたらしく、今回は装着はすぐに終わった。
「雷斗忍愚・舞零怒!!」
 ガギグゲゴはチタンマンを粉砕した。が、また…。
「博士、ギャギュギョは意味ありませんよ!だって敵は、まだ生きています!!」
「くっ…!二回目か!!」
 チタンマンは前回のサイエンサーよりは元気な形で残っていた。
「まだだ、まだ終わらん!」
 チタンマンはガギグゲゴへ一直線に向かってきた。
「と、特攻か!?」
 サイエンサーには自ら爆発する能力があった。それは敵に殺された時以上のエネルギーでの爆発で、その時の戦闘時間テンションにもに比例して、驚異的な破壊力を持つ。
「えぇい!!」
 ガギグゲゴは接する直前にギャギュギョでそれを再び切り落とした。画面に大きく映ったチタンマンには、わずかに次郎の友人、佐々木の面影があった。












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