超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴ(13/20)PDFで表示縦書き表示RDF


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超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴ
作:RC



第十三話 戦場は群馬


次郎、ジョン、アンモニウマン、そしてドッペルゲンガー博士の四人は鉄道を利用して東京都へと向かっていた。
「博士、これも経費削減のためなんですか?」
「…とりあえずそういうところだ。新幹線は座席代が馬鹿に高いからな。」
 電車は群馬県高崎駅に着いたところだった。
「悪いが、俺はちょっとここで降りる。」
「え!?」
 そう言ってドッペルゲンガーは席を立った。
「言わなかったっけ?俺はここ出身なんだよ。」
「でも、一応今は作戦中ですよ!?」
「時間までに基地へ着けばいいんだろ?実家に用があるんだよ。じゃ、アンモニウマン。ふたりの子守を頼んだぞ。」
「そんな無責任な!待っ…」
 その時ドッペルゲンガーはすでにホームに出ていた。ドアが閉まった。
「…まったく、のんきな人だな。」
 三人はあきらめて東京を目指した。

「懐かしいなぁ。何十年ぶりだろうか。」
 駅を出たドッペルゲンガーは一人思い出に浸っていた。
「アメシストに入ったとたん、人が足りなくて困ってるから、って某都市に飛ばされたからな。さて、家に向かうか。」
 彼は適当にタクシーを捕まえ、乗り込んだ。

「博士、無事かなぁ…。」
「次郎は心配性だな。彼だって大人だろ、気にするな。」
 電車は埼玉県に突入していた。
「…でも、博士は子供の頃、学校の遠足ではぐれてしまい宇都宮まで歩き続けた経験があるって聞いたことがあるんですが…。」
「だめじゃん。」
「…大丈夫ですよね…群馬出身って言ってたし。」
「…多分。」
 辺りが沈黙に包まれた。
「…やっぱり僕、行ってきます。あの人を一人にはさせられません。上野で待っててください。」
 次郎はドッペルゲンガーを追い、高崎駅へと逆流した。



「お客さん、あまり見かけない顔ですね。」
「ああ。しばらくの間上京しててな。…上京とは違うか。」
 博士は目的地へと無事向かっていた。
「この辺も随分変わりましてね。今じゃ東京や大阪とあまり変わりませんよ。」
 タクシーの年老いた運転手は長々と世間話を続けた。

「戻ったのはいいものの…どうすれば博士に会えるんだ?」
 高崎駅にはすでに彼の姿は無く、次郎は自分のとった行動に少々後悔を感じていた。
「…そういえば、ロサンゼルスに行った時ちゃんと博士は帰ってきたような…。何やってんの、俺!?」
 彼は再び駅の中へ入っていった。

「ここですね、お客さん。」
「どうも、どうも。」
 タクシーはドッペルゲンガーの実家に到着した。
「えーと、代金は…」
 彼は財布を取り出し、お金を数えた。だが、そこにはタクシーのメーターの数字を満たすほどの量の数字が存在していなかった。
(やべぇ…東京へ行くための交通費しか持ってこなかったんだ。どうすっか…。)
 ドッペルゲンガーはとりあえず運転手に事情を説明した。それを聞いた運転手は、様子が少し変わった。
「そうでしたか…。いや、別にかまいませんよ。」
「…へ!?」
「お金は必要ありません。私が欲しいのは…あなたです!」

「認めたくないものだな…異郷ゆえの過ちというものを…。って、ここは何処だー!!」
 次郎は高崎駅内で道に迷っていた。その時、左手の小型機械から音声が発せられた。
〔山田次郎、ドッペルゲンガーからサイエンサー発生のシグナルが出ている。一緒じゃないのか?〕
「え!?そんな…彼一人だとサイエンサーに完全敗北じゃないですか!すぐに行きます、場所は何処ですか?」
「92005だ。高崎市のコピー・ガギグゲゴをよこすから、それに乗ってくれ。」
「了解!!」
 次郎は博士を救いに向かった。



「うー、…ここは何処だ?おまえは…」
「私はカルシウマン。ようこそ、このすばらしき研究所へ。」
 ドッペルゲンガーが目覚めたのは、理科室のような場所だった。そこにはタクシーの運転手だったサイエンサーが試験管片手に何やら実験をしているようだった。
「俺をどうする気だ?仲間にはもう知らせたからな!」
「…だが、君の居場所を突き止めるためのGウォッチは、ここにはもう存在しない。」
 その言葉を聞くなり、彼は左手を確認した。しかし、そこには腕に残ったあとしかなかった。
「は、謀ったな…運転手!!」
「謀った!?私は自分の仕事をしているのみだ。大いなる計画のため、あのお方に奉公するために。」
「大いなる計画?」
「仲間にブロッケン・モンスターがいるのなら知っているだろう?。私は計画の遂行のため、ここで日々新たなブロッケン・モンスターを開発しているのだ。アレを見よ。」
 そう言ってカルシウマンはドッペルゲンガーのそばのビンを指差した。その中には、小さなサイエンサーが微生物のようにぎっしり詰まっていた。
「この子たちにはエサがない。幼児期のブロッケンモンスターには、人間を食わせると将来強力な力を持つといわれている。その人間を採取し、調理し、与えるのが私の役目だ。」
「俺を食わせるのか?…今までに何人殺した!」
「殺したわけではない!犠牲になってもらっただけだ。決して無駄な死にはならない!!」
「貴様らの目的は何だ!?」
 カルシウマンは眼を光らせた。
「…いいだろう。どうせ死ぬ身だ、この際教えてやる。私たちの真の目的、それは…」
「そこまでだ、サイエンサー!!」
 突然声が響いた。次郎だった。
「何!?何故ここが分かった!!」
「それは…博士の足跡だ!!」
 サイエサーは男の履いている物を確認した。彼は、事もあろうに今どきは誰もはかない『下駄』を履いていたのだ。
「Gウォッチが置いてあったタクシーから一直線に伸びていてな。1キロほど歩いたら、ここにたどり着いたのさ。」
「…ならば…戦いでけりをつけようぞ!!」
 サイエンサーは巨人に変わっていった。次郎も、すかさず博士を連れてコピー・ガギグゲゴのコックピットへと向かった。この戦闘は10分ほどで勝負がつき、カルシウマンは次郎のGブラストを受けてあっけなく破壊された。












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