超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴ(12/20)PDFで表示縦書き表示RDF


超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴ
作:RC



第十二話 ジョン、出撃す


「使用許可書を確認する。…よろしい、中に入れ。」
 ダクオンは中国の対サイエンサー組織、『サファイア』の基地に来ていた。理由は勿論、新たな兵器の受け取りのためだった。
「例の機体は一番奥にある。それ以外は、絶対にいじったりするな。」 
 担当のサファイア隊員は厳しく言った。次郎ら特別部隊のチームは兵器保管庫に入った。
「うわー。さすが天才の倉庫だな。」
 中には数十体のコピー・ガギグゲゴが置かれていた。
(じゃあ、ガギグゲゴ工場のあのうらやましいほどの多量のガン○ラはこのことを伝え…いや、それはない。何の意味もないし。)
 彼らは奥へと進んだ。とても長い距離を歩いたな、と思った頃、その機体は現れた。
「これが、RCさんの言っていた試作機か。」
 それはガギグゲゴの半分の大きさのロボットだった。形状からは、ガギグゲゴと同じく変形機構があることが想定できた。そして、ヘッドはギャギュギョのような一つ目だった。そのことから、ギャギュギュの兄弟機だと分かった。
「…いつの人も、考えることは一緒なんですね…。」
「しかたがないだろ。RC(作者の方)は、自分が作った完全オリジナルの作品には、やたらにギミックをつけるんだ。平凡なモノは作りたくないんだとさ。」
「あなた、作者の何なんですか?」
 隊員は速やかに兵器を船へ搬送した。

「ところでこれ、誰が乗るんですか?僕はガギグゲゴだし…まさか博士!?」
「俺を殺す気か!俺にできるのはボタンを押すことぐらいだぞ。」
「…俺が乗ってみるよ。」
 名乗り出たのはジョンだった。
「コピー・ガギグゲゴの操縦訓練をトパーズで受けたことがある。実戦は未経験だけど。」
 新兵器『ギャギュギョ・(ナイト)』のパイロットは思ったより簡単に決まった。

ダクオンは目的が済むと、すぐに母国日本へと向かった。
「途中でまた水生サイエンサーに会わなければいいがな。もう失敗はこりごりだ。」
「僕だってそうですよ。それもナトリウマンみたいなクソ強い奴が…」
 その時、またしてもサイエンサー発生のシグナルが船内に響いた。
「…やっぱり来るんですね。一話に一体は必ず…。」
 次郎はすぐさまガギグゲゴを出撃させた。だが彼は、現れたサイエンサーの姿を想像することはできなかった…。



「さぁ、勝負だサイエンサー…って、いなくね?」
 ガギグゲゴの画面からも、レーダーからも、それらしき物は見えなかった。
「小野さん、敵は何処ですか?肉眼からは確認できないんですが…。」
「今オペレーターが確認しているところだ。何だって…まだ巨大化してない!?」
 それはアメシストとザ・ブレイカーの戦いの歴史の中でも、特に珍しいことだった。
「…なら出撃要請はいらなかったんじゃなかったんですか?そんな敵なら、放っておいても大丈…うわ!」
 次郎はガギグゲゴを通して振動が伝わってくるのが分かった。
「大丈夫じゃありません!サイエンサーは、その小さな体を生かして、船上に上がっているんです!!あぁ、ガギグゲゴが!!」
 敵はガギグゲゴの下半身の装甲を鋼の爪で破壊し、中の回路をむしっていた。
「この野郎!Gブラ…」
「駄目だ!こんな近距離で撃ったら、当たっても失敗しても船もろとも爆発するぞ!ガギグゲゴの大きさを考えろ!!」
 その時、コックピットから外の状況を映していた画面が、アナログテレビのゲームとかをしてない時の2チャンネルのようになった。おそらく、サイエンサーの攻撃でイカレてしまったのだろう。
次郎は、通信回路が無事のうちにボルケーノへ話しかけた。
「小野さん、このまじゃまた敗退しますよ。何か方法は…そうだ、ギャギュギョ・Nを出してください!」
「新しい機体か!?」
「それなら小型機だから、攻撃の命中率も高く、万が一外れても損傷は削減できます。」
「…分かった。すぐにジョンを呼ぶ。」
「急いでください!」

「ジョン、参上!って、何をすればいいんだ?」
 さすがに初陣のジョンは自分の行動に戸惑っていた。
「とりあえず、これを撃…」
 そこで通信が途切れてしまった。
「…まぁ、適当にやっとくか。とりあえず変形させないとな。」
 ジョンは運搬時にロボットモードからビークルへ変形させたギャギュギョ・Nを再び戦闘体形へ戻した。機体は名前の通りナイト(騎士)のように右手に剣、左手に盾を装備しており、背中には高機動ジェットがついていた。
「ジェット?ようし、使ってみるか!」
 ジョンは空へ舞い上がった。



「落ちろ、落ちろ!!」
 次郎はガギグゲゴの体をゆすり、サイエンサーを振り落とそうとしたが、敵は爪を装甲に刺さったままで、ビクともしなかった。
「次郎、今行くぞ!」
 ジョンは自分の機体でサイエンサーにぶつかっていった。サイエンサーはいったんガギグゲゴからは離れ、新しいメカを確認した。
「武器は無いのか、武器は?…キル・ソード?ようし!」
 ジョンはギャギュギョ・Nの右手の剣でサイエンサーを切り落とした。サイエンサーの左手は跳び、同時にあの爪も海に沈んだ。
「あとは俺に任せて、ジョンは退いてくれ。」
 画面はまだ破壊されたままだが、攻撃はできるようになったガギグゲゴの次郎は反撃に入った。
「雷斗忍…」
「待て!そこはジョンにやらせろ。大きさは変わってないんだぞ!!」
 そうボルケーノが止めた。
「ちょ、通信は不可能じゃなかったんですか!?設定おかしいですよ!!」
「どうでもいいから、早くしてくれ。」
「…頼んだ、ジョン。」
 次郎はしぶしぶ後退りした。
「これでいいのかな?『守妬頼苦(ストライク)刃亜棲賭(バースト)』!!」
 剣からビームが発射され、サイエンサーを直撃した。その瞬間、船は大きく揺らいだ。
「…剣だと思っていたが、銃にもなるとは…。RCめ、よく作ったものだな。」
 ボルケーノはそれを見て漠然としていた。

「小野さん、まさかさっきの衝撃でまたどこかに飛ばされた、って事はないですよね?」
 戦闘終了後、次郎は念のため聞いてみた。
「んー、ここは話を膨らますためにはそうしたいところだが、これは『超リアルロボットストーリー』だからそういう訳にはいかないんだよな…と作者は言っていたがな。多分、無事だろう。」
「つーか、もう超リアルでもなんでもない気がするのは、僕だけでしょうか?」
 
その日のうちに、船は何事も無く日本海の新潟港へ到着した。最近出番の少ないアンモニウマンの話によると、不変薬が保管されているサイエンサー基地は東京郊外にあるらしい。特別部隊はガギグゲゴ及びギャギュギョ・Nをその基地の最寄アメシスト基地へ移動させた。そして、隊員は作戦決行予定時間までにその基地へ集合し、その間短い休養を取る…はずだった。












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