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メビウス ループ
作:優楽



97 営業体制


 3月まで出していたメニューを少しずつ覚えて貰うため、賄いとして教えながら作ってる。その出来上がりをデシカメで撮ってレシピを書く作業を、一日二食のペースで始めた。
 メニューの数はそんなに多くない。2週間もあれば終わるはずだ。そのあとの期間はヒロが実際に作って、私がチェックする事になるだろう。
「この間言ってた事だけどさ…。」
「うん。」
「どうせ夏休み暇なんだからランチも手伝ってよ。」
「かまわないけど、9月になったら大変だよ。」
「9月になったら慣れるよ。」
「そう?」
「それよりまたショートケーキ残ったね。」
「仕方ないよ。営業時間短いし。」
「やっぱり素人の真理が作ったのじゃイマイチなんだよ。」
「そうだよね…。」
 わかっていたけど言われるとやっぱりヘコむ。
「何が違うのかね。」
「ちゃんと分量通りやってるけどね…。」
「残りの夏休み、ケーキ屋でバイトしてみれば?」
「そんな入ってすぐに作らせてくれないよ。」
「だよな〜。営業時間変えてみる?」
「そんな事したら夕方から人雇わなきゃだよ。」
「真理でいいじゃん。なんか都合悪いの?」
「そうか、そうだね。あーでも今度バスケ部の合宿にOGとして呼ばれてて、それは参加したいな…。」
「そっか…。」
「それに専門学校行き始めたら何時に帰ってこれるかわからないしね…。」
「やっぱり雇うしかないか…。」
「恵理さんは何してるかな?」
「レッジーナの?時給いくらとかじゃ働かないんじゃない?」
「そうだけど、接客業の経験は長いわけだし…。」
「だったら愛子か純ちゃんのほうがよくない?二人とも夜は暇してるんだし。」
「あの二人に頼るのはよそうよ。」
「真理が専門卒業するまでって言えばやってくれそうじゃない?」
「そうだけど…。」
「特に進藤広志である俺から頼めば、断らなそうじゃない?」
「…。」
 確かに愛子ならは確実に助けてくれるだろう。純だって愛子が残業の時は入ってくれそうだ。でもそのために二人を一緒に住まわせているわけではない。
「愛子に聞いてみようか?『営業時間延ばすから人が見つかるまで夕方から入れないか?』って。」
「いや、愛子に頼むのは私が高校卒業してからでいいでしょ?」
「そっか、そうだよね。お盆明けくらいから営業時間変える?」
 妙にやる気だ。接客が楽しくなってきたのかもしれない。でも人件費は少ないほうがいい。












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