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メビウス ループ
作:優楽



96 効果


 私達は仕込みがあるので早めに入って下準備をしているが、片山さんの店の入り時間は11時半だ。夏休みに入り、この4ヶ月間ヒロに任せっきりだった山桃花に久々に来たのだ。片山さんもランチタイムの3時間だけだが、よく働いてくれているみたいだ。
 片山さんは昼だけ、真理は夕方からラストまでのシフトだったので名前は知ってるが初対面だったらしく、
「初めまして片山です。」
「どっ、どうも真理…、深谷真理です。」
「娘から聞いてたけど本当に可愛い子ですね〜。」
「でしょ。いずれ俺の嫁にしようと思ってるくらいですから。」
「進藤さんたら冗談ばっかり〜。ねぇ真理ちゃん?」
「私は…、私のタイプなんで、いつプロポーズされても大丈夫ですよ。」
「また〜。真理ちゃんまで〜。でも、まぁ…夫婦でもおかしくないかな…。」
 多分この3人をみたら、片山さんとヒロが夫婦で、私はその子供といった感じに見られても不思議ではないだろう。現に片山さんの娘は同級生で、ヒロが片山さんの2コ年下なだけだ!
「その話はさておき、この間話した通り、真理には夏休みは厨房とホールをやってもらう事になってますので、二人共仲良くお願いします。」
「よろしくお願いします。」
「こちらこそ。真理ちゃんは私より1年長く店にいたのだから、私の方がお願いする立場ですよ。」
「いやいや…、4ヶ月ブランクありますし…。」
「まぁ力合わせて頑張りましょ。」
「はい。」
「真理ちょっとこっち来い。」
「何?」
 と控え室に呼ばれた。
「どうしたの?」
「やっぱりいきなり言うのはダメそうだよ。」
「そうだね。」
「片山さんの前では呼び方考えろよ。」
「あー、そうだね。ヒロじゃなくてマスター?」
「それだな。」
「わかった。」
 一緒に働いてみてわかったが、すでに二人で十分にこなしているので、私が入るとかなり楽になるだろう。逆に私が抜けた時が、慣れるまで大変な可能性がある。私は片山さんが上がる前の、2時からラストで働いた方がよさそうだ。あとで相談しよう。
 あと気付いたのが、何人かのおじ様達は結構私の事を見ている。意識過剰だと言われるかもしれないが、ヤラシイ感じで見てる気がした。ある意味、客寄せパンダみたいな看板娘になれるかもしれないが、チラチラ見られるのは気持ちいいもんじゃない。
 レッジーナは駅の反対側だったので、ウチの店に影響無いかと思ったが、一割二割お客が流れてきてるようだ。












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