メビウス ループ(94/171)PDFで表示縦書き表示RDF


メビウス ループ
作:優楽



94 断念


 しばらくすると亜希と平沼くんは一緒に通学を始めた。典子が気を使ったのだろう。お昼ご飯も週に一度は一緒に食べている。お陰で早苗と話す機会が増えて大変だ。
「美紀は進学するの?」
「真理はしないの?」
「専門に行こうとは思ってるけど。美紀は?」
「行くよ大学。で何の専門?」
「調理師か洋菓子のね。」
「そうなの。早苗は?」
「私は音響関係の専門。」
「好きなんだね。」
「好きな事仕事に出来たらよくない?」
「まぁね。」
「美紀は将来何したいの?」
「まだわからないけど総合職?」
「カッコイイけど曖昧な感じだね。」
「だね。」
「典子達は何したいのかな〜。美紀聞いてる?」
「最近話してないから知らないなぁ〜。」
「そう…、美紀も典子と話してないか…。」
「何?典子どうかしたの?」
「いや…、朝元気なさそうだったから。」
「風邪かね?」
「かもね。」
「真理は夏合宿来れる?」
「合宿?」
「OGが練習相手として夜練に呼ばれるんだけど。」
「いつから?」
「早百合に聞いておくけど例年だとお盆前だよ。」
「ところで夏休み入ったら海かプール行かない?」
「私は受験だからパス。」
「私もバイトあるから無理だなぁ。」
「合宿に顔は出すのに?二人とも一日位ダメ?」
「私は部長だったし、夏期講習申し込んだから、休みほとんどないし。」
「そう…。」
「私は、今お世話になってる家の喫茶店手伝わないといけないから…。」
「親戚なんでしょ?」
「まぁ…、私の気持ちの問題ね。」
「結局真理はボーカルやらないの?」
 美紀は言わなくてもいい事を言いだした。
「早苗も諦めてくれたみたい。」
「諦めてないよー。」
「真理やってあげれば?こんなに必要とされてるんだから。」
「だったら美紀やんなよ。」
「私じゃなくて真理が頼まれてるんでしょ。」
「ん…。」
「本当にやってみない?」
「やってみたいけどゴメンね。」
「何が問題なの?」
「逆に早苗かひかりがボーカルやるのは何が問題なの?」
「それは前にも言ったじゃん。真理は?」
「私は喫茶店手伝わないと…。それにワガママ言ってバスケやらせてもらったし、これ以上ワガママ言えないよ。」
「店人足りないの?」
「色々事情があるのよ。」
「わかった。もう頼まないよ…。」
「ゴメンね。」
「でもその気になったら言ってね。」
 頷いておいたが、やる確率は低いだろう。












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう