メビウス ループ(92/161)PDFで表示縦書き表示RDF


メビウス ループ
作:優楽



92 作戦会議


 この店のもんじゃは学生向けで安い。だからちょっとしたたまり場になっていて、今も私達の他にもウチの生徒が2組座っている。
「そうか不安か…。あと何かない?」
「あと?」
 亜希に彼氏が出来るのは嬉しいが、平沼くんみたいなので大丈夫だろうか…?
「なんでもいいから。」
「典子は?なんか無いの?」
「えっ?んー…。男性不信みたいな事言ってなかった?」
「えっ?それじゃ俺じゃなくてもダメじゃん」
「そんな事ないんじゃない?」
「どうして?」
「幼馴染みってある意味兄弟みたいなものじゃん。」
「まぁ…。」
「それに私が『男性不信になった?』って質問しただけでしょ。」
「でもはっきり肯定も否定してなかったような気もするけど…。」
「典子全然違うじゃんかよ!」
「典子は二人に付き合って欲しくないの?」
「そっ、そんな事ないよ。二人とも昔から知ってるし…。」
 なんか典子が動揺したような気がした。
「典子応援してくれるのか?」
「まっ、まぁ…。」
「深谷も頼むな。」
「でも男なんだから自分でなんとかしなよ。」
「なんとかって言ったって、俺は返事待ちのまな板の上の鯉なわけだし、二人で亜希の気持ち盛り上げてくれない?」
「盛り上げる?」
「何すればいいの?」
「だから…、まぁ、例えば『平沼と付き合っちゃいなよ!』みたいな感じで煽るとか、『平沼相当好きみたいよ!』みたいな事言うとか。」
「亜希を洗脳しろって?」
「人聞き悪い言い方するなよ。」
「だって…。」
「典子やってみる?」
「うっ、うん…。」
「さすが深谷。」
「成功したら、またここおごりね。」
「えっ?しゃーねーか。成功したらな。」
「オバサーン。豚玉と明太子のお好み焼き追加ね。」
 向こうで『豚玉、明太追加〜。』と店主らしき人が言ってる。平沼くんが『オイ!』と言いつつ財布の中身を確認していた。
 その時、携帯がメールを受信した音を響かせた。
「真理彼氏?」
「違う、早苗。」
「深谷彼氏いるの?」
「うるさいよ。」
 メールは『用事終わった?よかったらカラオケ来ない?』との誘いだった。
「典子このあとカラオケ行かない?早苗と多分ひかりもいると思う。」
「パス。」
「俺もパス。」
「平沼くんには聞いてないし。」
「冷たいなぁ〜。」
 『友達の相談にのってるから今日はパスしときます。』と返信した。『また誘ってね。』とは絶対入力しない。












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう