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メビウス ループ
作:優楽



91 情けない話


 鉄板の上ではちょうどよくもんじゃがいい具合に焼けはじめたところだ。
「それよりなんで私まで呼ばれたわけ?」
「それは、私と直樹が二人でお好み焼き屋いるのを、亜希に見られたら大変だからかな。」
「ん…、まぁそうか…。典子も聞いたの?」
 典子は平沼くんのことを名前で呼んでいた。
「実は昨日直樹に聞いた。亜希は私には言わないのに、真理だけに言ったっていうのが納得いかないけど。」
「亜希からじゃなくて平沼くんから聞いたの?」
「そう。」
「それで今回は?」
「俺から『話聞いてくれ。』って頼んだんだよ。だけど典子は初耳だって電話で言うからさ…。深谷はなんか聞いてないかと思って…。」
 平沼くんも典子を名前で呼んでいる。
「話ってその事?」
「あっ、それで亜希はなんか言ってなかった?」
「なんか?それ私の口から聞いてどうするの?」
「真理なんか知ってる感じ?」
「えっ?」
「深谷頼む教えてくれ。」
「本人に聞きなよ。」
「マジ頼むよ。」
「ところでなんで告白する気になったの?」
「なんでって…。それは…。」
「それは?」
「深谷だってこの間俺の事煽ったじゃねぇかよ!」
「煽ったわけじゃないけど…。」
「ちょっと待って真理は直樹からも告白するの聞いてたわけ?」
「あーこの間早苗なんかとカラオケ行った帰りに、偶然この店の前で会って、話の流れで『気になってるなら告白すれば?』みたいな話になって…。」
「真理より私の方が付き合い長いのに、なんか亜希も直樹もつれないな〜。」
「元々亜希と恋バナなんかするの?」
「そういえばしないか…。」
「近過ぎて話にくい事もあるでしょ?」
「でも直樹は話してきた。」
「人それぞれじゃない?」
「そうだけど。」
「でしょ。で、平沼くん。何で告白しようと思ったの?」
「実は無断外泊の件俺も聞いた。」
「そう…。」
「なんか結局遊ばれたって話じゃん。」
「まぁ…。」
「なんか…、誰かのものになるのも嫌だけど…、守ってやりたいっていうか…。」
「カッコイイじゃん。」
「茶化すなよ。」
「男っぽいよ。」
「だから…、なんでもいいから教えてくれ。」
「そのまま言ってあげれば?」
「そのまま?」
「『誰かのものになるのも嫌だし、守ってやりたい。無断外泊の件俺も聞いて知ってる。そのうえで付き合いたい。』って言えば亜希の不安もなくなるんじゃん?」
「亜希不安なのか?」
「あのね。こんなとこで想像しても仕方ないでしょ?一度告白したんなら、押しまくりなさいよ。」
 なんかこの平沼くんみたいタイプはイライラする。












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