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メビウス ループ
作:優楽



90 後ろめたい


 水着は男女共に競泳用が学校の指定になっている。中には堂々と胸を出して着替える子もいるが、大部分の子が器用に着替えてる。夏服だからか着替えるのも早い。私も器用に着替えたつもりだ。
 6月末から体育の授業で水泳が始まったのだ。広志として通ってた頃になかったが、10年程前にプールが建設されたのだ。しかも天井は開閉可能で、夏以外は水泳部のために温水式になっているらしい。

 相変わらず早苗からバンドに誘われるが、うまくかわして断ってる。ヒロは働いてるのに、私が店の手伝いもしないでバスケをする事を許してくれた…。そのあとに『バンドをしたい。』とは言いずらい…。それと『目立たないでね。』とも言われてる。ステージに上がってみたい気持ちがないわけじゃない。たとえ観客が少なくても気持ちがいいだろう。

「やっぱり真理って胸大きいよね。」
「着替えの時見えた?」
「水着でもわかるよ。」
「そう?そんな大きくないよ…。でもこの水着窮屈じゃない?。」
「競泳用だから仕方ないでしょ。私なんか寂しい胸だし…。」
「サイズなんて気にしない方がいいよ。」
「だってさ…。真理は容姿完璧だからそう言えるのよ。」
「他はダメってか?」
「ごめん…、そうゆう意味じゃなくて…。」
「そう言えば亜希。」
「何?」
「この間は何で急にお好み焼き行けなくなったの?」
「あっ、それ…。実は直樹がさ…。」
「直樹?」
「あっ、えっと…、平沼直樹。」
「平沼くん?直樹って呼んでるの?」
「小さい時から名前で呼んでたから、つい出ちゃっただけよ。学校では苗字で呼ぶようにしてたんだけど…。」
「本当?」
「そうだよ。」
「で、平沼くんが何?」
「えっ、あぁ…、直樹が行けなくなったって言うからさ…。」
「平沼くん来る予定だったの?でも彼関係ないじゃん!」
「そうだけど…。いや実は直樹の事で話あってさ…。」
「うん。」
「実は…。」
 と耳打ちしてきた。『告白されてさー。』
「えーっ。」
「ちょっと、声大きい。」
「で?」
「うん…。考えさせてって…。」
「何で?受ければいいじゃん!」
「うん。そのつもり…。」
「そう…。だから嬉しがってたの?」
「そうかな…。でも考えたら後ろめたくって…。」
 田中さんの事だろうが、その事は薄々知っているだろう。そのうえでの告白しているのだから気にする事はない。












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