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メビウス ループ
作:優楽



87 不器用な男2


「いや、亜希の事気にかけてあげてるからさ。」
「嫌いじゃないけど…。」
「はっきりしないね。」
「深谷に関係ないだろ。」
「関係ない?頼み事するのに?」
「そっ、それは…。」
「彼女いるの?」
「いるわけないじゃん。」
「だったら…。」
「隣同士で振られたらカッコ悪いだろ。」
「振られる?告白することは考えた事はあるみたいね?」
「あっ。」
「図星?」
「たく…。誰にも言うなよな。」
「わかった。で、告白するの?」
「わかんねぇ…。」
「男らしくないわね。」
「深谷は去年おととしだけで何人振った?」
「知らない。」
「知らないって、自分の事だろ。俺が知ってるだけで3人だよ。それに山下先輩とも付き合ってなかったって言うじゃん。」
「今その話関係ないでしょ。それに、知らない人から『好きです。付き合って下さい。』って言われて付き合えるわけないでしょ?相手は一方的に知ってるかもしれないけどけど、こっちは全く知らない人なんだよ。」
 広志の時に告られたのは学生の時だから随分前だ。
「いや、だから振られる男の気持ちって言うかさ…。」
「何モジモジウジウジ言ってるの?」
「だから昔から知ってる俺が振られたら、最悪じゃんか!」
「ったく…、一生言ってな!」
「…。」
「少しは協力してあげるからさ。」
「…。って俺告白するなんて言ってなくね?」
「しないの?」
「わかんねぇ…。」
 どうにも煮え切らない男だ。
「まぁいいや。頑張んなよ。」
「あぁ…。深谷も二人の事頼むよ。」
「やれるだけね…。そうだ、聞きたい事あるんだけど、橋本大介って知ってる?」
「橋本大介?なんで?」
「いいじゃん。知らないならいいけど。」
「いや、少しなら知ってる。確か1年の途中までボクシングやってて、有名な選手だったんだよ。」
「ふ〜ん。」
「知らない?」
「全く。」
「そう。なんでも中学時代は全国レベルだったんだけど、高1の夏休みに絡まれて、相手ボコボコにしちゃったらしいよ。」
「そう…。」
「退学にならなかったのが不思議なくらいだよ。」
「それでボクシング辞めたの?」
「じゃねぇの?それか対外試合停止中とか?」
「そっか…。」
「何告白されたの?」
「まぁ似たようなもんね。」
「あまり刺激するなよ。」
「忠告ありがと。」
 平沼くんが告るのはまだ先だろう。橋本くんはボクシングを辞めてしまったのか?その代わりが音楽だったのだろうか…。












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