82 クラスメイト
最近の美紀は昼休みになるとどこかに行ってしまうのだ。亜希も典子のクラスに行って昼食をとっている。そんな感じなので今週から私は、後ろの席の辺見さん達と昼食をとるようになった。
「市川さんと長谷川さんケンカでもしたの?」
「まぁそんなとこ。ちょっとの間よろしくね。」
「間に挟まれて大変ね。」
「そう…だね。二人は、辺見さん達は仲いいよね。いつもウチのクラスに昼ご飯食べに来てるし。えーと…、」
「ひかりね。内野ひかり。」
「そう、内野さん。」
「バンド組んでるからね。」
「ボーカル辞めて探してるんだけどね。」
「へーっバンド。」
「去年の文化祭とかでやってたの見なかった?」
「文化祭?」
「そういえば深谷さんってミス大和に選ばれたのに、表彰の時いなかったね。」
「そうだったっけ?」
「いなかったよ。」
どうやら真理はサボっていなかったらしい。
「二人の担当は?」
「私がギターでひかりがベース。」
「だったらどっちか歌えば?」
「今は募集してるの。前に出るタイプじゃないし…。」
「私も…。」
「そう。だったらドラムの子は?」
「う〜ん。」
「彼女もそんな感じじゃないの?」
「ドラムは男。」
「そうなの?」
「ひかりの彼氏。」
「あら。じゃボーカルはもしかして…?」
「私の元カレ。」
「元?」
「3月にね。」
「嫌な事聞いてゴメン。」
「大丈夫。そうだ!深谷さんカラオケ好き?」
「最近全然。」
「ボーカルやってみない?深谷さんステージ映えしそうだし。」
「無理だよ。それに今まで男性ボーカルだったんでしょ?今から楽曲変えるの大変でしょ?」
「今は楽曲変えてどっちかが歌う方向で練習してるんだ。本当は歌いたくないけどね。」
「ツインにしたら?」
「ツインボーカルか…。でも深谷さんも考えておいてよ。」
ここで無下に断って、お昼ご飯食べる子をまた探すのは面倒だ。
「部活やってるからね〜。」
「引退してからでもいいから考えておいて。」
「そうね…。」
それからコピーしてる曲とかオリジナル曲の歌詞を見せてもらったりした。
「辺見さんの元カレってどんな人?」
「あそこに座ってる。」
「えっ?」
「梅本武。」
「同じクラス…。」
「好きな人出来たらしいの。」
「それでバンド辞めたの?」
「他のバンドからも声かかってたみたい。」
「それじゃ、今は他のバンド?」
「そう。」 |