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メビウス ループ
作:優楽



78 部長


 合宿明けから、練習の終盤のゲームの相手は男子の1年生になった。1年生の男子とはいえ女子の平均身長より高いし体力もある。
 スタメンは4月に始めて対戦した時に比べかなり変わり、最近のメンバーは、美紀・美穂・小百合・私・松本となっている。
 美紀と松本は順当なとこだろう。速攻重視なら典子より美穂だ。意外だった事は、小百合のメンバー選出と私のポジションだ。確かに小百合は走れるしロングシュートの確率がいい。私はこのメンバーを見る限り背の順でいうと3番のポジションだ。オールラウンドにプレー出来るからだろう。典子も貴代も新井も控えに廻ったのだ。
「真理。」
「何?」
「プレーもだけど色々頼むね。」
「色々って。」
「亜希の事とか…、最近スタメンから外れてる典子と貴代とかのフォローとか…。」
「色々だね…。」
 部長だから言いにくい事も、入って間もない私の方がいい事もあるのだろう。
「色々お願いね。真理は体力アップしたみたいだし、あとはみんなとのコンビネーションだね。」
「その点は平気。」
「平気?」
「美紀以外は練習の控えチームでよく一緒だから、美紀より合うと思うよ。」
「なるほど、確かに。」
「ところで、メンバーって美紀が決めてるの?」
「まさか。相談されるから意見は言うけどね。」
「そう…、意見。」
「まぁ…、後悔したくないし、先生より1年長く今のチーム見てるわけだし。」
「あー、別に責めてるわけじゃないから、誤解しないでね。私なんか、チームに入って日も浅いし…。」
「いい起爆剤になってる。」
「褒めてるの?」
「まぁ…。でも亜希が帰ってきた時にはレギュラー争いしてあげてね。」
「実力は向こうが上だよ。」
「それでも争って欲しいの。」
「頑張るけど…。」
 おそらく青木先生が美紀の意見を取り上げながら選考したのだろうが、美紀の好みの選手に偏っているような気がする。
 どちらかに分類するなら、美穂は速攻において能力を発揮するタイプ、典子はセンターを中心にじっくりハーフコートで攻めるタイプだ。美紀の負担が減るのは明らかに美穂がガードの時だろう。以前『力ある人が試合に出るべきよ。』と典子が言ったのに対し、『そう、わかった。』と美紀が冷静に答えた。その時に、典子をスタメンから外す考えだったのだろうか?
 小百合の場合はシュート確率の高さもあるが、朝練に来るなどマジメなとこはモロ美紀好みだ。












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