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メビウス ループ
作:優楽



65 洋菓子2


 ヒロの希望でこ洒落た洋食屋に入った。
「で、何勉強したいの?」
「洋菓子。要はケーキ。本当はもう一回料理も勉強したいけど。」
「料理も?」
「人って飽きるの早いじゃん。」
「…うん。」
「レッジーナみたく評判悪くなって、客が来なくなるのは嫌だし。」
「そうだけど。」
「だから、こんなチャンス滅多にないし。」
「滅多にどこか38才だったオジサンには絶対にない位ないよ。」
「だから2年専門学校行かせて欲しいんだ。」
「ケーキか…。」
「今の店は、ランチに来るサラリーマンやOLでもってるようなもんだろ。」
「まぁ…。」
「ティータイムの主婦に、なんか目玉欲しくて。」
「今あるシフォンケーキじゃダメなの?」
「ダメじゃないけど、バリエーションないと、『今日は別の店行こう。』ってなるだろ。」
「そうだね。結婚は先延ばし?」
「卒業式と入学式の間に結婚式やるってどう?」
「来年か…。」
「どう?」
「いいよ。」
 人は、飴と鞭じゃないけどマイナスな事とプラスな事を織り交ぜると、渋々ながらオッケーしてしまう事もあるようだ。
「ありがとう。」
「う、うん。」
 マカロニグラタンも美味しかったが、交換して食べたオムライスも結構美味しかった。食後にコーヒーを飲んで店を出た。
「そう言えば行きたい場所って?」
「え〜と、」
「どこ?」
 とモジモジしながら、耳打ちしてきた。
「ラブホテルに行ってみたい。」
「えっ?」
「声デカイよ。」
 目が合う。
「行きたいの?」
「まぁ…。行った事ないし。」
「もちろん何するとこか知ってるよね?」
「まぁ、それ自体はしなくてもいいけどね。中見てみたくて。」
「でも不思議だったよ。」
「何が?」
「『真理』が経験ないのがさ。モテそうなのにな。」
「けなしてるの?誉めてるの?」
「どっちでもないよ。」
「そう?でも今時17の初体験なんて遅い部類だし…。そっちはいつだった?」
「15の時。大して変わらないな。」
「10代で2つは大違いだよ。中三と高二だよ。」
「そうか?」
「で、ダメ?」
「いいけど。このカッコで平気かな?」
 お姉系の服装だ。私のチョイスではない。
「平気でしょ?地元避けたから知り合いにも合わないだろうし。」
 地元以外でのデートというのが私の条件だった。デート中に知り合いに会って、援交してるなんて噂になったら大変だからだ。












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