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メビウス ループ
作:優楽



59 自主性


 考えてみれば、指輪を大事に保管しているなら問題はない。むしろプロポーズした時から外さなければいけなかったのだ。それに学校が始まってから、先月あげた指輪をしなくなった。学校でなくすと大変だからだ。今度からはこっちの指輪をヒロの首に吊しておこうか…。

 学校に行くと何人からかの視線を感じた。チラチラ見られてる気がする。昨日の痴漢撃退が噂になっているのだろうか…。
「おはよう真理。」
「おはよう。」
「どうした元気ないね。」
「う〜ん…。」
「何々?」
「なんかチラ見されてる気がする。」
「それはモテる女の宿命ね!」
「何それ!」
「真理はない?」
「何が?」
「好きな人の事を視線で追いかけるとか?チラッと見ちゃう事?」
 確かに若い頃にそんな経験がある。
「あるでしょ!私なんか好きな人じゃなくても、駅でカッコイイ男見るとついつい見ちゃうもん。真理が可愛いから新入生に見られてるんだよ。」
「新入生に…。そうなのかなぁ…。亜希も早くいい人見つかるといいね。」
「うるさいよ。」
「二人とも朝から元気だね?」
「美紀おはよう。」
「おはよう。」
 昨日も美紀は、出席をとるギリギリに教室に入ってきた。その辺はルーズなのだろうか?それを休み時間に亜希のトイレに付き合わされた時に聞いてみた。
「美紀って朝遅いよね。」
「そうだね。シュート練習をギリギリまでやってるから。」
「朝練?1人で?」
「まぁ…。たまに2年も来るけど…。」
「そうなんだ…。」
「美紀は頑張りすぎだよ。」
 トイレから出てきながら亜希が話しだした。
「私のシュートが試合の流れが左右する事もあるし…。」
「…。」
「亜希、私達も朝練する?」
「私は電車通学だから遠慮しておく。」
「朝練は個々の自主性に任されてるから、真理も無理しないで…。」
「わかった。」
 朝練は昔から強制ではない。広志の高校時代は、寒い冬以外はならべく朝練しにいった。冬は布団から出たくないものだ。
「2年はどんなメンバーが来るの?」
「鶴田が週3くらい来るかな。」
「へぇ〜。早百合来るんだ。」
「早百合?」
「あぁ、昨日ね『私も美穂みたいに名前で呼んでもらっていいですか?』って言われたの。」
「ふ〜ん。鶴田がねぇ。」
「じゃ私達も早百合って呼んであげようか?」
「朝練来てるから可愛いんでしょ?」
「そうかもね。」












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