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メビウス ループ
作:優楽



54 お子様


 どうやら152センチのこの小柄な後輩小百合は天然らしい。話してると疲れてきた。
「汚いけどあがって。」
「はい?」
「軽くシャワー浴びていくから。」
「わかりました。」
 ヤカンにコーヒー2杯分のお湯を沸かすために、水を入れた。
「適当に座って。」
「はい。」
 4月と暖かくなってきたが、居間には今だコタツが出てる。お湯はすぐ沸き、コーヒーを落としていった。
「はい、コーヒー。砂糖とミルクは?」
「牛乳ありますか?」
「あるけど牛乳がいいの?」
「すみませんお子様で。」
「コーヒーダメだった?」
「コーヒー牛乳しか飲んだ事ないです。」
「そう…。はい牛乳。」
「ありがとうございます。」
「テレビでも見てて、すぐ浴びてくるから。」
「はい。」
 シャワーでサッと汗を流し再び制服を着て出ていくと、小百合は行儀よく座ってテレビを見てる。
「小百合は彼氏はいるの?」
「い、いないですよ。」
「そう…。2年で彼氏いるの子は?」
「美穂にいる話は聞いた事あります。」
「美穂だけ?」
「あとは聞いた事なくて…。」
「春休みの合宿中でそんな話しなかったの?」
「女子は前の顧問が他の学校に異動になって無かったんです。」
「そうなの。」
「はい。」
「じゃ、行こうか。」
「制服で行くんですか?」
「ダメかな?」
「ダメじゃないです。」
「はい、じゃ行こうか?」
 ジーパンでもよかったが、制服のスカートに早く慣れたかったからだ。駅へと向かう途中、聞きそこなった中学時代の真理の話を聞いた。
「私って中学時代どうだった?」
「どう?えーと、綺麗でした。私のクラスの子も先輩好きな人いましたよ。」
「…そう。他には?」
「話した事ないので…。」
「だよね。」
 切符を買いホームに向かう。広志の時は気にした事もないが、風も少し吹いていた事もあり、階段を上る時にスカートの後ろを自然と押さえてた。やっぱり制服のスカートは不安だ。学校の階段でも気をつけよう。
「先輩。」
「何?」
「なんで今まで部活入らなかったんですか?」
「たぶんダルいからじゃない。」
 真理は人付き合いが苦手なとこがあった。だから部活に入らなかったのかもしれない。
「ダルい…?じゃ、どうして急に入る気になったんですか?」
「なんとなくかな?」
「なんとなく…。」
「だからなんとなく辞めたらゴメンね。」
「辞めないでください。3年生の引退まで、あと3ヶ月くらいなんで。」
「3ヶ月かぁ…。」












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