41 センス
途中の3対3の練習から参加し、無難にこなしたつもりだ。ただシュートは中々入らない。その後練習は5対5のゲーム形式となった。男子部から始めるようだ。
「深谷さんって初心者じゃないでしょ?」
長谷川さんだ。
「体育でしかやった事ないよ。」
「本当?」
「うん。強いて言えば、小さい頃アメリカにいたせいかしら?」
本当の事は誰にも言えない。言ったところで誰も信じないだろう。
「ふ〜ん。ところで5対5だけど、大丈夫?」
「ん?」
「疲れてそうだし。今まで女子は、3年2年合わせて9人しかいなくて男子から1人借りてたんだけど、深谷さんが入ると10人でちょうどなんだ。」
「是非!」
どちらかといえば実戦の方が有り難かった。チーム分けは背の順で部長が振り分けたようだ。ゲームではそれなりに活躍し楽しんでプレー出来た。
控え選手がレベルアップすればチーム力が上がる。即戦力の1年生が入ればもっと底上げ出来るだろう。練習の仕上げはシュート練習だった。
「深谷さんどこで着替えたの?」
副部長の市川さんだ。
「今日は、教官室の更衣室借りた。」
「それじゃ、練習終わったら部室案内するね。」
「ありがとう。」
「帰り時間ある?」
「ん?」
「お茶していかない?」
「少しなら…。」
「オッケー決まり。」
教官室に置いてあった荷物を持ち市川さんと部室に向かった。
「深谷さん下の名前は?」
「えっ…?真理だけど…なんで?」
「試合とかで呼びやすいコートネームあった方がいいでしょ。」
なるほど確かに。
「『真理』って呼んでいい?」
「うん。市川さんは何て呼ばれてるの?」
「私も下の名前の『亜希』か『イチ』かな?最近は『亜希』だな…。」
「それじゃ『亜希』って呼ばせてもらっていいのかな?」
「勿論!よろしく真理。」
「よろしく。」
話しながら歩いていると部室の前に着いたようだ。
「ここね。」
「うん。」
「どうぞ。」
中に入るとイイ香がした。男子の部室のニオイとは比べようがない。中では他の子が着替えの真っ最中だ。気恥ずかしく、目のやり場に困る。
「お疲れ様で〜す。」
2年生が私達に挨拶してきた。
「お疲れ様。」
それに亜希が応えてる。
「着替えようか?」
「うん。」
亜希は躊躇なく脱いで下着姿になった。こっちも合わせて着替えていく。
「貴代、典子お茶行くけど行く?」
「行く行く。」
「私はパス。」 |