34 久し振り
食材がダメになるから、体育館に炊き出し用に調理してる事を説明した。そして幸太とヒロに電話して愛子の無事を知らせたのである。
「でも無事で本当に良かった。」
「お互いにね。」
「そうだね。」
「そうだ真理、お母さんとは連絡ついたの?」
「お母さん?」
そうだ…、すっかり気付かなかった…。かといって連絡先は…、携帯電話を出して母親の番号を検索した。検索すると登録件数が少なくすぐにわかった。それにしても登録件数が少ない。店の電話からかけてみるが出ない。妹の美雪も出ないのだ…。
「ダメ?」
「うん…。」
「きっと避難してるわよ。私みたいに避難が先で携帯電話とか持ち出せなかったのかもしれないじゃない。」
心配だ…。
「そうだ。すぐ家に行きたい?」
「どうして?」
「これから唐揚げしてからいくつもりだから…。」
「手伝うわよ。」
「いや、休んでてよ。控え室に、私の上着とか布団とかあるし。」
「大丈夫よ。さ、始めよ!」
「だったら上着だけでも着なよ。体冷え切ってるよ。」
「じゃお言葉に甘えてお借りします。」
そこから二人で唐揚げを揚げて、冷蔵庫の食材でサンドイッチを作って、一息入れる事にした。
「一組だけど布団もあるしここで寝てく?二人の顔見たい?」
「いや、無事が分かった事だし寝ていこうか?」
「おっけー。」
「真理と同じ布団で寝るなんて何年振りかしら?幼稚園入る前に預かった時以来かな…?」
「幼稚園に入る前なら15年位前じゃない?」
俺的には桃子と入れ替わって時に、愛子の家でお泊りした以来20年振りだけど、そんな事言っても理解されないだろう。
「大きくなったわね。あんな可愛かったのに…。」
私達は懐中電灯を持ちながら、控室に移動した。
「そうだ、愛子の…、愛子さんの昔の写真があるけど見る?」
「何?桃子の荷物?まだあったの?」
「そう、ピチピチだよ。」
「桃子と写ってるんだから高校生位でしょ?そりゃ若いに決まってるじゃない!」
愛子はこの当時いい体つきをしてた。セクシーというかグラマーだった。でも今は苦労したのか痩せてしまっていた。『里沙痩せてる。久美はそんなに変わらない感じかな?桃子はやっぱり可愛いいね。』とか懐かしんでいる。
「最近の真理を見ると桃子の事を思い出す事があって、桃子はね…、」
と俺と付き合い始めの頃の桃子の事を話始めたのだ。 |