メビウス ループ(25/179)PDFで表示縦書き表示RDF


メビウス ループ
作:優楽



25 スタッフ


 月曜から、真理の中学の同級生のお母さんで片山さんという方が、平日の昼間パートで働きに来てくれる事になった。俺の2個年上だ。
 純に真理の事を話したのは、墓参りの翌日の賄いを食べてる時だ。『そうなると思ってた。私なら平気だから、気を使わないでいいからね。』とさらっと、言われた。本当はどうだったのだろう。片山さんが来て一週間後に、純は予定通り山桃花を辞めていった。夜の雇われママも辞めて昼間派遣社員として愛子と同じ会社に4月から行く事が決まった。
 真理はキッチンを任せてもいいくらい腕前があがってる。と言っても、うちはレッジーナに比べるとメニューが少ない。パスタメニューは半年位で出来るようになったし、セットメニューも夜に賄いとして作って、2人で食べてるが問題ない。
「春休みからお客さんのも作って出してみる?」
「うん。やるやる。」
「食事を提供してお金をもらうんだ、真心込めて作れよ。」
「愛情込めてね。」
「今度衛生管理の事、勉強してくれよ。」
「何それ?」
「後で本渡すから、読んでおいてよ。」
「うん、わかった。」
「そういえば、片山さんの娘さんとは仲よかったのか?」
「えっ、あー、クラス違ったし話たことないかな…。」
「そうか…。」
「どう片山さん?」
「まぁ、まだ2週間じゃ分からないな。でも真面目だから助かる。」
「そう。よかった。」
「春休みいつから?」
「明日から。今日終業式だったよ。昼間手伝い来ようか?」
「平日のランチは忙しいぞ。」
「やってみたい。」
「じゃキッチンだな。」
「ランチデビューだ。」
「土日とワケが違うからパニくるなよ。」
「任せて。」
「そうだ成績表は?」
「親じゃないんだから。」
「同じようなもんさ。」
「家帰ったらね。」
「大学行きたかったら、いってもいいんだぞ。」
「永久就職でいい。」
「そうか…。」
「うん。」
「あと一年学生生活を満喫してくれ。」
「私は新婚生活を満喫したい。」
「来年な。」
「本当に分かってる?」
「んっ?」
「『んっ?』じゃないよ。」
 新婚に小姑が2人付いてくるようなもんだ。でも色々約束があるのだ。健二との約束、真理の父親との約束、あとちゃんと約束したわけではないが、小さな店をやるという約束。どうなったら約束は果たされた事になるのだろう…。純はいい人がいたら再婚しそうだが、愛子は性格上無理そうだ…。












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう