25 スタッフ
月曜から、真理の中学の同級生のお母さんで片山さんという方が、平日の昼間パートで働きに来てくれる事になった。俺の2個年上だ。
純に真理の事を話したのは、墓参りの翌日の賄いを食べてる時だ。『そうなると思ってた。私なら平気だから、気を使わないでいいからね。』とさらっと、言われた。本当はどうだったのだろう。片山さんが来て一週間後に、純は予定通り山桃花を辞めていった。夜の雇われママも辞めて昼間派遣社員として愛子と同じ会社に4月から行く事が決まった。
真理はキッチンを任せてもいいくらい腕前があがってる。と言っても、うちはレッジーナに比べるとメニューが少ない。パスタメニューは半年位で出来るようになったし、セットメニューも夜に賄いとして作って、2人で食べてるが問題ない。
「春休みからお客さんのも作って出してみる?」
「うん。やるやる。」
「食事を提供してお金をもらうんだ、真心込めて作れよ。」
「愛情込めてね。」
「今度衛生管理の事、勉強してくれよ。」
「何それ?」
「後で本渡すから、読んでおいてよ。」
「うん、わかった。」
「そういえば、片山さんの娘さんとは仲よかったのか?」
「えっ、あー、クラス違ったし話たことないかな…。」
「そうか…。」
「どう片山さん?」
「まぁ、まだ2週間じゃ分からないな。でも真面目だから助かる。」
「そう。よかった。」
「春休みいつから?」
「明日から。今日終業式だったよ。昼間手伝い来ようか?」
「平日のランチは忙しいぞ。」
「やってみたい。」
「じゃキッチンだな。」
「ランチデビューだ。」
「土日とワケが違うからパニくるなよ。」
「任せて。」
「そうだ成績表は?」
「親じゃないんだから。」
「同じようなもんさ。」
「家帰ったらね。」
「大学行きたかったら、いってもいいんだぞ。」
「永久就職でいい。」
「そうか…。」
「うん。」
「あと一年学生生活を満喫してくれ。」
「私は新婚生活を満喫したい。」
「来年な。」
「本当に分かってる?」
「んっ?」
「『んっ?』じゃないよ。」
新婚に小姑が2人付いてくるようなもんだ。でも色々約束があるのだ。健二との約束、真理の父親との約束、あとちゃんと約束したわけではないが、小さな店をやるという約束。どうなったら約束は果たされた事になるのだろう…。純はいい人がいたら再婚しそうだが、愛子は性格上無理そうだ…。 |