24 片付け
それからは、毎晩真理の家の片付けだ。
まずは2階からだ。父親の元書斎は厄介だった。なんせ本の量が多い。そんな中、ずっと心に引っ掛かってた、鍵のかかったままの机の鍵が、書棚の一番上の本の裏から出てきた。中から出てきたのは日記とA4サイズの封筒が1つ、あと高価そうな時計が10本ほど出てきた。俺はなんとなく、取っておくものに分類した。
桃子の部屋はベッドと机以外は段ボール箱1つだけあった。中にはアルバムと卒業アルバムと8ミリのテープがあった。再生出来れば見てみたい。
両親のベッドルームのウォークインクローゼットのブランド品の類はことごとく無く、代わりに下駄箱の上に宅配の控え伝票が山ほどあった。持っていったブランド品は型落ちでばかりで、価値がありそうなのは毛皮のコートくらいのはずだ。残ってるのは父親の衣類だが、これは捨てるしかなさそうだ。鏡台の中身は何もなかった。一週間で2階はある程度片付いた。後は真理が生活してた1階だ。
食器などのキッチン回りは、俺が買ったフライパンだけ取っておいた。新しいものだけリサイクルショップにまわし、あとは処分した。キッチンは使ってた様子はまったく無かった。
使ってた家電はレンジ・洗濯機・掃除機・クーラー。テレビ・AV機器・冷蔵庫はコンセントもつないでなかった。
日曜は店を臨時休業にし、リサイクルショップに引き取りを頼のみ、立ち合ったが金にならなかった。家電は型が古く逆に引き取りが有料だった。
午後はレンタカー屋でワンボックスを借り、古本屋と質屋を回って現金化した。小難しい本はそれなりの古本屋を回るとそれ相応の金額になった。
その帰りに取っておく段ボールを2個、山桃花の控え室のロッカーの上に置いてきた。
「疲れたでしょ?」
「久々に動いたから心地いいよ。」
「ありがとね。」
「なんてことないさ。なぁ、俺のどこが好きになったんだ?」
「優しいとことか…、ヒロは私の居場所みたいな感じかな。」
「そうか…。」
「そっちは?」
「初めは父親のつもりだった。家族愛だな。でも接していくうちに桃子の面影が真理にあって…。歪んでてゴメンな。」
「でもプロポーズしてくれた。」
「あぁ…。」
「いつかはお姉ちゃんを越えてみせるから…。」
真理と毎日接していくうちに、引かれていった。プロポーズの時は恥ずかしかった。でもそのタイミングだったのだ。 |