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メビウス ループ
作:優楽



21 プロポーズ


「なんの話でしょう?」
「恥ずかしながら急にお金が必要になりまして…。」
 愛子が横でうつむいたのが分かった。
「はい。」
「貸してくださいというのではなく、真理を預かって欲しいのです。」
「…。」
「うわものは解体費用がかかりますが、土地はいくらかになるはずなので…。」
 俺は意を決した。
「分かりました。それでしたら、預かるというのではなく、嫁にもらいます。」
 きょとんとしてる。鳩が豆鉄砲くらったみたいだ。
「あの子とお付き合いしてるの。」
「いえ、まだそういう関係ではありません。しかし結婚前提で付き合わせて頂きたい。」
 間があく、
「真理本人が承諾するなら私はかまいません。」
「分かりましたそれでは高校卒業次第、式をあげさせて頂きます。」
「それも本人次第ね。」
「はい。」
 ピンポーン。
「愛子出てもらっていいか?」
「う、うん。」
「やっぱり進藤くんは桃子の事忘れられない?」
「はい。でもそれと真理の事は別問題。」
「そう。」
 そこに真理が入ってきた。
「珍しいじゃん墓参りにでも来たの?」
「真理ここに座れ。愛子も座って聞いてくれ。」
「うん…。」
「人前で色気ないが、俺と結婚を前提に付き合ってくれ。」
「えっ?ちょっと!何言ってんの?」
「真理の事を幸せにする。俺の嫁になってくれ。」
「真理どうすんだい?」
「みんなで私をバカにしてるの?」
「違うよ真理。広志くんは本気だから。」
「本当?」
「あぁ、本当さ。ただし結婚は高校卒業したあとだ。」
「う…、うん。わかった。よろしくお願いします。」
「進藤くん、」
「はい。」
「娘の事よろしくお願いします。」
「お任せください。」
「真理別に話があるのよ。」
「何?」
「あなたが住んでる家を処分する事にしたから。」
「えっ?」
「新学期はここから通え。」
「…。」
「荷物は最低限にまとめろ。」
「うん…。」
「来月また来るわ。」
「3月中には空にします。処分してよければ、残りは捨てますがよろしいですか?」
「必要なものは、さっき宅配したからお願いします。」
「わかりました。」
「それじゃ失礼します。」
「お母さん。」
「何?」
「美雪元気?」
「元気よ。」
「そう。」
「真理。」
「はい。」
「誕生日おめでとう。幸せにしてもらうんだよ。」
「うん。」
 真理は親の愛を感じた事がなかった。












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