第36話:増える居候
放課後、美幸が帰りの支度をしていると、歩美が声を掛けてきた。
「江戸川さん、少年探偵団に入らない?」
「少年探偵団?」
「うん。あのね、一応元太くんがリーダーでね、コナン君と哀ちゃんと光彦君と私の5人で色んな事件を解決するグループなんだぁ。江戸川さんも入ろうよ、少年探偵団」
「断る。第一転校早々何でそんなのに入らなきゃいけないの?」
「えっ、だって江戸川さん、頭良さそうだから。と言う訳で、今日から江戸川さんも少年探偵団だよ」
「もしかして強制?」
「うん、強制」
そう言った後、歩美は円らな瞳で美幸を見つめた。
「僕からもお願いします」
と、そこへやって来たのは光彦。
「その顔で頼むな雀斑」
ガーン!──光彦はショックを受け、暗くなった。
「ああっ、江戸川さん酷い!そんな事言ったら光彦君が可哀想だよぉ!」
と、膨れる歩美。
「良いんですよ歩美ちゃん。どうせ事実なんですし・・・」
光彦はそう言って、教室の窓際で落ち込んでいる元太の隣に着いた。
「で、少年探偵団ね。面白そうだから入ってあげるわ」
美幸はそう歩美に言った。
「えっ、入ってくれるの!?」
「うん」
(とか言って、ホントはコナンをいじめる為だっりして)
と、美幸は薄ら笑いをした。
「歩美ちゃん、これ」
そう言って、コナンは歩美に探偵バッチを渡した。
「何で?」
「博士が美幸に作ったんだよ」
すると、美幸はコナンの口に指を入れ、横へ大きく開いた。
「いでで・・・!」
「私を呼び捨てするのはその口か、ああ?」
「な、何て呼びゃ良いんだよ!?」
その問いに美幸は口から指を抜き、
「美幸様」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「嫌だ」
「じゃあ、お姉様」
「ったく・・・解ったよ、お姉様」
「・・・・・・まぁ、良いかな」
美幸はそう言うと、歩美の方を向いた。
「頂戴?」
と、手を差し出す美幸。
その美幸の手に、歩美はバッチを置いた。
「これはね、探偵バッチって言って、トランシーバーになってるの。これで離れている仲間と連絡が出来るわ」
「ふうん」
毛利探偵事務所。
「ただいまぁ」
コナンが事務所に入ると、蘭がおかえりと言った。
「お邪魔しまーす」
そう言って事務所に入って来たのは、紛れも無い美幸だった。
「君はだぁれ?」
蘭がそう聞くと、
「江戸川 美幸、コナンの双子の姉です。弟が何時もお世話になってます」
と、丁寧にお辞儀をした。
「へぇ〜、コナン君って双子だったんだ」
すっかり信用してしまった蘭。
「あの、今日から此処でお世話になりますがよろしいでしょうか?」
「えっ、今何て?」
「だから、今日から此処でお世話になる・・・って・・・」
その言葉に蘭は、コナン睨みつけた。
「コナン君、これはどう言う事かなぁ?」
「えっ、否、僕に聞かないでよ!」
するとそこへ、太ったオバサン、江戸川 文代こと変装した工藤 有紀子が入って来た。
「あ、コナン君のお母さん・・・」
「えーとね、今日は毛利さんにお願いが有って来たんですけど、美幸の事を暫く預かって貰えないでしょうか?」
えっ?──蘭は目を点にした。
「あの、一体どう言う事ですか?」
「それではお願いします」
文代はそう言って去って行った。
一体どうなる毛利家!?
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