第19話:捕らわれる志保
ガタン!
志保は金庫の扉を開けた。
中には、被害者が生前に書いたと思われる日記があった。
「目暮警部!」
志保は目暮を呼んだ。
「何だね?」
目暮が寝室に入ってきた。
「この日記はお読みになりました?」
志保は金庫の中の日記を手に取って警部に見せた。
「はて・・・そんなもの、此処にあったかの?」
目暮は疑問の表情を浮かべた。
『早く7階へ戻れ!』
志保の頭にそれが浮かんだ。
「(なるほど・・・これは犯人が置いて行ったって訳か。
ん?でも何で、こんな事・・・。)」
そう思いつつ、志保は日記を1ページ1ページ順番に開いて行く。
「(ん?)」
志保は気になる所で送るのを止めた。
そこには、こう書いてあった。
「二つの塔が建つ所。我はそこにいる。」
「コナン君。」
めぐみがコナンを呼ぶ。
「何だい?めぐみちゃん。」
コナンはめぐみの下へ駆け寄った。
「これ・・・。」
めぐみは震えながら、ある物体を指差した。
その物体は、赤い数字が並んでおり、5、4、3、2、1とカウントをしていた。
端から見ても爆弾にしか見え・・・タイマー式の爆弾だ!
それも、プラスティック爆弾である。
「私たち、死んじゃうの?」
「そんな事は絶対に無い!
(筈・・・よね?)」
そんな事を言っても、爆弾は刻一刻と時を刻んで行く。残りカウント2時間半。それまでに、志保は事件を解決しなければならない・・・。そう言う事か。
志保は、米花町内を走り回っていた。
「(塔が二つ建つ場所なんて、何処にも見あたらないが・・・。
待てよ・・・。何も米花町に絞る必要ねえじゃん。)」
志保は米花町から杯戸町へ移動した。
志保は杯戸町に足を踏み入れると、辺りを彷徨いている人々に聞き込みを行った。
だが何れも、「知らない」の一言。
志保は諦め掛けていた。
その時、目の前にビルが見えた。
「(もしかして!?)」
志保は急いでビルの横へ回った。
ビルは段々と、横の面積が小さくなっていく。
そして、完全に真横に来た。
「(思った通りだ!
このビル、ツインタワーになってる!)」
その時、再び志保の携帯が鳴った。
志保は通話ボタンを押し、耳に当てがった。
「そこから1マイル進め。
信号がある所だ。」
それだけ言うと、ブツッと電話が切られた。
耳元では、ツーツーの連続音だけが残った。
「1マイル・・・1609メートルか・・・。」
志保は呟いた。
「(信号?
この先に信号なんかあったか?
先にあるのは、港・・・港!)」
そうだったのか!と納得すると、志保は急に走り出した。
「(間違い無い!
犯人は港にいるんだ!
アイツが言った1マイルは、海里の1マイルで1852メートルの事。
最後に言った<信号>がその証拠!)」
志保は南に1852メートル先の港へ向かった。
「後1時間だよ。」
めぐみが脅え、コナンにしがみついて言った。
「大丈夫!絶対助かる!」
コナンはめぐみを抱き抱えて言った。
めぐみは「うん」と頷く。
杯戸町にある港には、倉庫が沢山ある。
そこから見える海は、夕焼けになると、とても綺麗である。
志保はその港にいた。
「(今の内に事件の整理でもしとくか・・・。)」
志保は、大久保 久志の件、田丸 皐の件について考えた。
「(今の所二人に共通点があるのは、麻薬だけだな。
あること無いこと話して喋らせるか?)」
そう思った時、頭を何者かに硬い物で叩かれた。
「うわ!」
バタ!
志保は気絶し、そのまま倒れてしまった。
ドカッ、ゴロゴロ
コナン達の前に、何かが転がって来た。
「(工藤君!?)」
コナンはその正体に逸早く気付いた。
「起きて、お姉ちゃん!」
コナンは志保に声を掛ける。
志保は唸りながらゆっくり目を開ける。
目の前には、コナンとめぐみの姿があった。
「コナンに、めぐみちゃん・・・。」
志保は呟きながら起き上がった。
「あら、お目覚めの様ね・・・。」
そう言いながら、何者かが近付いて来た。
ソイツは段々と近付いて来て、顔がハッキリと見える様になった。
志保は鋭い眼差しで、
「待ってたわ・・・。」
|