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第19話:電話
予想どおりではあったが、それから数日が経っても緑川殺害事件についての続報は、ほとんど耳に入ってこなかった。
奴らの犯行ならば、痕跡を残すような致命的なミスをするわけもない。
もちろんコナンらごく一部の人間からすれば、組織の仕業であるという凡その検討はついているのだが、それを主張することが、いかに無駄であり、さらには自らを危険にさらすことになることは痛いほど分かっていた。


コナンは放課後、探偵事務所に帰ると、部屋に一人であることを確認し、FBI捜査官であるジョディに電話をした。

「ハーイ、クールキッド。どうしたね?」

いつもと変わらない陽気な声が返ってくる。

「早速だけどさ、この前杯戸町で緑川さんが殺された事件知ってる?」

「えぇ、あまり詳しいことは分からないけど、知ってはいるわ」

「あの事件、多分だけど奴らの仕業だよ……」

コナンはトーンを落として言った。

「どういうこと?」

ジョディもコナンに合わせて、囁くように返した。

そこからコナンは柿沼の堂山教授殺害事件から、緑川のマンション前でポルシェ356Aを見たことまでの流れを話すと、ジョディは一瞬考えた後に、

「分かったわ。とりあえず近いうちに会いましょう。それと、無茶は禁物ね」
と言い電話を切った。

探偵事務所にはまだ誰も帰ってこない。
コナンはポケットに携帯電話をしまい、ソファーに横たわって読みかけの推理小説の続きを読み進めることにした。


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