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紅の館
作:虎屋の梅ゼリー



捕まったら・・・


後ろから女の子が追いかけてくる。

「捕まったら殺される!」

その時、目の前に青いドアが見えた。

私は迷わず扉に逃げ込んだ。

寸前の所で鍵をかけると扉を叩く激しい音がした。

しばらくすると音はなりやんだ。

「こんな所に逃げ込んで!このままでは済まさないよ。」

私はその場に崩れ落ちた。

目から涙が零れ落ちてくる。

「ここはどこなの・・・家に帰りたいよぉ・怖いよぉ・・誰か助けて・・・」私は泣き続けた。

どのくらい泣いていたのだろう。私はふと周りを見渡した。

「おかしいなぁ。なんでここだけ赤くなくて青いんだろう?ここは紅の館のはず・・・もしかしたら、ここがどこかに通じているのかもしれない!」

私は壁を触ってみた。

手探りで探していると突然手が壁を通り抜けた。

この先に出口があるかもしれない。

私は次に顔を入れてみた。

目を閉じ、息を止め、思いっきり通り抜けた。

少しずつ目を開けてみるとそこは何もなくただ真っ暗な世界が広がっていた。

そこに一人の少女が立っていた。

あきらかにあの女の子ではない。

私は嬉しくなって走った。少女のもとへ・・少女はただ立っていた。

「あ、あの、あなたもこの館につれてこられたの?」少女は何も言わない。

「助けてほしいの!出口を知っているなら教えて!お願い」それでも少女は何も答えない。

「お願い・・・教えて・・お願いよ・・・教えて・」すると少女は振り向いた。

少女の口は縫われていた。

少女の目から涙が零れ落ちた。

「ごめんなさい。私はここから出たことがないの。」

少女が話すたび縫われた口から血が滴り落ちる。

「もう話さなくていいよ!血が出ている。これ以上話しちゃだめ!」それでも少女は話し続ける。

「あの扉さえ開けば家に帰ることが出来る。あの扉を開けるのは一人でも開くはずよ。ここは現実に見えるけど実際は夢の中にすぎないの。あなたがここから出たいと強く思えば扉を開けることなんて簡単なはずよ。頑張って。あなたなら出来るわ。」

少女はそういうと暗闇の中を歩いて消えていった。

私は、ただ呆然と少女の悲しげな顔を見ていた。

少女が暗闇に消えてからしばらくすると、急に今まで青かった部屋が赤に変わった。












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