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紅の館
作:虎屋の梅ゼリー



黒い扉


いったい何時間くらい経ったのだろう。

私はなにもない床に寝ていた。女の子が私を見下ろしている。

徐々に記憶が戻っていく。

目の前で潰された男の子のことを思い出した。

私は飛び起きあたりを見渡した。

扉がない。あるのはただ永遠と続くような廊下だけだった。

女の子:「どうしたの?急に倒れたから死んだのかとおもったわ。」

私:「男の子はどうなったの?潰されたのを見たの!早く警察呼ばないと!」

私は混乱していた。冷静さを失っていた。

女の子:「落ち着いたほうがいいわ。ここにはそんな部屋はないわ。あなたはつまずいて転んだのよ。」

私:「え?私は転んでなんかいないわ。そうだ!あなたが男の子の血をビンに入れたのよ!持っているはずよ!」

女の子:「どこにあるの?そのビンは?」

私:「どこって・・・手に・・!?持ってない?!確かに持っていたのに・・・」

女の子:「夢でも見てたのね。私が変なことを言ったから悪い夢を見てしまったのね。それはそれは恐かったでしょう。」

私:「夢?そうよね。あんな事ありえない・・ええ、すごく恐かった。寿命が縮むくらい。」

女の子:「まだ、私は部屋を紹介していないのだけれど、これから行く部屋には男の子はいないから安心して。」

人形は冗談を言って笑った。

人形はまた私の手を引いて歩き始めた。

いろいろな部屋を通り過ぎた。

木で出来た扉、金で出来た扉、銀で出来た扉。

しばらく歩いていると黒い扉の部屋の前で突然人形は止まった。

「どうしたの?」と私は人形に話しかけた。

人形は微笑みながら「ここは黒い扉。面白いものが見れるの。私の一番のお気に入りの部屋よ。あなたも絶対好きになってくれるはずよ。」

人形はそういうと部屋のドアをゆっくりと開けた。

部屋の中は暗く最初はほとんど何も見えなかった。

でも、かすかなうめき声と何かが滴り落ちる音が部屋の真ん中から聞こえてくる。

私はゆっくりと部屋の中に進んでいった。

だんだんまわりに目が慣れてきて見えるようになってきた。

その時、私の頬になま暖かいものが落ちた。

とたんに部屋の電気が付いた。

私は息が止まりそうになった。

そこにいたのは私をいじめていた女の子達だったのだ。

吊るされ、皮を剥がされ、筋肉と脂肪が丸見えになった姿は理科室にある人体模型によく似ていた。

いや、人体模型よりリアルで全身から血がにじみ出ていた。

生きているのが不思議なくらいだ。

血は滴り落ち絨毯に落ちた。

まるでしみこんでいるかのように絨毯はより赤く見えた。

うめき声が部屋中に響き渡った。

私はその場から逃げたかった。

とにかくここを出なければ。

私は後ろを振り向いた。

その時、何かが私の頬をかすめて後ろに吊るされた女の子に突き刺さった。












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