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シャープペンシルを武器にする
作:Spark



第34話 やっぱり勝てっこない


ハンバーガー屋を出た俺は、後に続いた萌と高瀬に(ゴー!)と合図を送った。それを確認した二人が走り出す。お願いだから途中で止まっちゃイヤよ!

「あっ逃げんじゃねぇ!」

萌達のスタートダッシュに気付いたロン毛さんが叫び、隣りにいた一郎をふっ飛ばした。
って一郎ぉ!お前、ちょっと押されたくらいで倒れてんじゃねぇよ!俺達だってスキ見て逃げんだから。

萌達とは反対方向に走ろうとしていた俺は、倒れた一郎を助けようかどうか迷った末、やっぱり助けようと思いました。こんな事になったのは俺(と萌と高瀬)のせいだし、一郎は巻き添え食っただけだしね。
それに何より友を見捨てるなど出来ません!殴られるときは一緒なのよ!

「一郎!てめっ早く起きろや!」

「いでで、足首捻った」

この役立たずぅぅ!いらねぇとこで負傷すんな!

「いいから立てって!そして走ろう!」

痛がる一郎を無理やり起き上がらせ肩に手を回した俺は、金髪さんが背後に迫っているのにも気付かずに走り出そうとした。

「てめぇらまで逃げようとしてんじゃねぇ!」

金髪さんが俺の背中にお返しとばかりにジャンプキックを喰らわしてくる。息が止まりそうになった俺は肩を掴んでいた一郎と共に地面に倒れた。ってか、あんたにしたのはラリアットだったハズじゃ…。

「逃がしてたまるかっての」

不気味に笑ったロン毛さんが倒れたままの俺を軽く蹴ってきた。その髪の毛、ロン毛というよりただの伸ばしっぱなしみたいね。ちゃんとトリートメントしてんのか?

「オラ、立て」

ロン毛さんに髪を掴まれ強引に立ち上がらされた俺はイタタと横を向くと、それを見ていた一郎が自分で立ち上がった、って足首はどうした!

「ちょっとこっち来いよ」

引きづられながら歩く俺と、なぜか金髪さんの隣りで意気揚々に歩く一郎。あれっお前、どっちの味方?




「いってぇ…一郎、大丈夫か?」

「ダメ、泣いちゃいたい…足痛いし」

「俺も泣きたい」

人気のない場所に連れて来られた俺達はまず、思い切りブン殴られました。鼻血を出した一郎は俯せに倒れたままでロン毛さんを見上げる。地面に座り込んでいる俺は一郎を見た。また鼻血出てるよコイツ。血の気が多いのか?
ってか、今日は散々だわ。晃には殴られるし、ターナーとは競争させられるし、萌にハンバーガー奢らされたし……また殴られてるし。

「俺がきょ、恭子と楽しくハンバーガー食ってたからって、八つ当たりすんじゃねぇよ!」

息がうまく出来ない一郎がフゴフゴ言いつつそう叫んだ。いや、そういう事では…とは言えず、座った状態の俺も彼に便乗することにしました。

「イヤだわぁ。モテない男のヒガミなんてサイアクゥ」

「そうよそうよ!お前らなんて男二人で寂しく食べてなさいな!」

あっそれは言い過ぎじゃ、と言おうとしたけど遅かった。

「うるせぇ!逃げようとした奴に言われたくねぇんだよ!」

金髪さんのスルドイ蹴りが俺の後頭部にジャストミート。ってなんで俺?サイアクゥって言い方が気に入らなかったか?

「ぐえっ!」

踏ん張ることも出来ずに倒れ込んでしまった俺、うわっカッコ悪い。後頭部に痛みがジンジンと響いてくる、俺も鼻血出ちゃうよ。

ちっくしょうがぁ。好き勝手に殴りやがってぇ、もう我慢ならん!

(ダメだ!このままじゃ病院行きだ!どうせならやるぞ一郎!)

倒れた者同士、アイコンタクトはバッチリです。手も出さずに負けるなんて…一発だけでも殴ってやる!
俺の提案に頷いた一郎が、

(じゃあまずお前が突っ込んで行け。俺は後に続くから)

絶対に逃げる気マンマンだろお前。俺をダシにして一人だけトンズラ決めるつもりか?そうはいくか!

(お前が行けよ!一郎の跳び蹴りは芸術品でしょ!)

(お前より弱いし!)

(ウソつくんじゃないよ!)

なんてアイコンタクトを取り合っていると、またもや俺の背中を金髪さんが蹴ってきた…ってか痛い!マジで!

「何をコソコソやってんだよ、アホ共が」

ぷっちーん。

プリンではなく、一郎の頭がキレた音が聞こえた。今まででこの音を聞いたのはまだこれで2回目。1回目は中学のとき、一年先輩の男に「お前って、マジでアホだな」って言葉にキレた。「アホ」って聞くとキレるみたい…でも俺も萌もあかねも言いまくってんだけどね、人によるってことだい!

「アホはお前じゃぁぁ!」

あらら、今回も前回と同じこと言ったよ。で、あの時はあっけなく先輩に殴られたから今回も殴られ……てねぇ!ナイスだ一郎!
おりゃぁ!と立ち上がった一郎はロン毛さんに向かって突進、そしてタックル。

「うわっ!」

タックルを正面から受けたロン毛さんが一郎と共に倒れ込む。お前は弱くなんかないよ!金髪さんは俺に任せなさい!

「っごっふ!」

ムリムリぃ!
一郎と同じようにおりゃあ!と叫び声を上げて金髪さんに飛びかかろうとした、けど返り討ちに遭った。こ、こいつ…まさか実力者?

「この前は不意打ち喰らったけど、今回はそうはいかねぇぞ。俺は空手やってるから」

モロに正拳が首に入ったせいで息が苦しい、っごっふとか言っちゃったよ。
一郎の方へ顔を向けると、タックルは決まったけどその後が悪い。ロン毛さんのヒザ蹴りがみぞおちに入った一郎は「ごえっふ!」と俺よりアホな声を上げた。バカだろお前ぇ!

「ばっ、一郎!お前何やってんだよ!ちゃんと捕まえとけって!」

「お前こそラリアット喰らってんな!」

「なんだってぇ!?」

ケンカする相手が違うことも忘れて言い合いを始めた俺達は、金髪さんとロン毛さんを無視して気付くと殴り合いに発展していった。
ってなんでわざわざこんなとこでコイツとケンカなんてしなきゃいけないわけぇ?

「俺はタックルしたんだから、お前の番だろ!」

「俺だってがんばったっつんだよ!」

まず一郎が「このバカ太郎!」と俺のほっぺたに思い切りビンタしてきた、本気かよこの野郎!俺も負けじと「痛いわね!ボケちろう!」と彼のほっぺたにビンタする。…この際ボケ一郎と言えなかったことはスルーしてください。

「いってぇ!太郎お前、本気で殴ったな!」

「お前が最初に殴ったんだろうが!この、このぉ!」

お互いの髪の毛を引っ張り合い(一郎は坊主頭だからムリだけど)ビンタ大会が始まった。まるでドラマのワンシーンですよ。でも2人とも本気でビンタ張るから痛い!

「お、おい。お前ら…ど、どうする?」

ビンタを張り合っている俺達を横に、金髪さんが小さな声でロン毛さんに意見を求めた。でもロン毛さんは俺達を見たまま動かないでいる。どした?珍しいモノでも発見したみたいな顔してるけど?

「あ、いや…なんかもう、どうでもいい。コイツらに付き合ってたら俺達までアホになる」

「あぁ、それもそうだな…い、行こうか」

「お、おう…」

まだビンタ大会を続けている俺達を横目に、金髪さんとロン毛さんが去ろうと歩き出した……そして止まった。あれ、できればこのままどっかに消えてもらいたかったんすけど。あなた達に殴られるよりも一郎のビンタの方が数倍…痛いけど!

「あんた達!何をバカやってんだ!」

両鼻から鼻血出しまくりの俺達はその声に手を止めた。どっかで聞いたことあるね、しかもついさっきまで聞いた声だよこれは。

「あか、あかねぇぇ!」

女神改め、救世主参上!といってもあかねは金髪さん達ではなく、俺と一郎を睨んでいる。え、なんでよ?俺達はただビンタをしあっていただけだよ?

つかつかと歩いてきたあかねはなぜか金髪さん達をスルーしてこっちに来る。ちがっ違うよ!悪いのはアイツらなんだよ!

「女もロクに守れないのかあんた達!」

「いだっ!」
「いでっ!」

相当数のビンタを喰らっていた俺達に追い打ちをかけるようにあかねの正拳突きがそれぞれの腹にヒット。しかも本気モードで殴られた。さっき金髪さんに喰らったラリアットの数倍、いや数十倍痛い。

「あ、あかねぇ!ちっ違うんだってぇ…!これは演技なの!」

「意味がわかんないんだよ!このバカ太郎!」

「いだぁ!ちょっ、ギブギブぅ!」

あんた空手部でしょ?なんで関節技も出来るのよ!って空手部も間接技ってやんの?…わからん、頭が働かないわ!

「お、キミかわいいねー」

「こんなアホな奴らほっといて俺らとカラオケ行かなーい?」

あら、また語尾伸びたよ。あなた達の語尾が伸びるときって、まさかナンパしてるときだけ?俺もやろうかな…それどころじゃないけど。
まだまだ気が済まないって顔をしているあかねさんは、近寄ってきた金髪さん達に勢いよく振り向いた。

「うるさい!」

「ぐわっ!」
「ぐおっ!」

振り向きざまの回し蹴り、きっと庭田先生直伝なんでしょうな。がまず金髪さんの右側頭部に決まった。怒りで我を忘れているあかねはロン毛さんの顔面目がけて正拳突きを繰り出す。マジで、マジであかねを怒らせちゃダメだ!

突然の攻撃とあまりの痛さにか、2人は小さな悲鳴を上げて倒れた。そしてあかねはこっちにゆっくりと視線を戻す。ってか目が、目がぁ!

「あんた達…なんでお互いビンタしあってんの?」

「え…あの、ねぇ一郎さん?」

「へ…へぇ、太郎さん」

一郎もあかねの野獣のような目つきに冷や汗ダラダラ、ついでに俺もダラダラ。俺達がビンタしあってれば金髪さん達は呆れて帰ってくれると思ったからって言ってもいいか?「男なら正々堂々とやれ!」って言われないか?

「あの、俺もがんばろうと気合いを入れて…ご、ごめんなさいぃ」

そんなアホな言い訳が通じるわけがねぇ!どんだけ気合い入れたらいいんだよ!って殴られるよ。目が右往左往しまくりの俺に、あかねははぁっと溜め息をついた。

「あんたさぁ、あたしよか強いクセに何でちゃんとやんないわけ?」

「は?」

何を言い出すのよこの子は。わたくしがあなたより強いなんて天地がひっくり返ってもないから。

「あの、言っている意味がよくわからないんですが」

「とぼけるな!」

「いでっ!」

本日2回目のかかと落としが右肩に決まった。ってかまたスカートの中見えちゃうってぇ。

「あたし知ってんだよ」

「何が?」

「マジで?」

はい?と振り向くと、一郎があかねに殴られた衝撃で倒れたままでそう呟いていた。マジでって、俺が聞きたい。

「いってぇ…」

意味のない会話を楽しんでいると、頭をさすりながら金髪さんが起き上がろうとしている。やっべ、逃げた方がいいねこれは。

「さよならあかね太郎!」

さぁ逃げようと体勢を整えた瞬間、金髪さんが起き上がる直前に立ち上がった一郎が一人で逃げた。

「おぃぃぃ!友を見捨てんのかぁ!」

「あかねがいれば百人力ぃぃぃ!さよならぁぁ!」

授業の時よりも素早い身のこなしでアホ一郎は俺達を置いて去って行ってしまった。ってか後で覚えておけよ。ラリアット10回決定!

「おい、和広。大丈夫か」

「いってぇ、この、野郎」

ロン毛さんの名前判明、和広かずひろです。でも今はそんなプチ情報はいらない。
和広さん達は顔をさすりながらフラフラと立ち上がると、なぜかあかねではなく俺を睨みつけてくる、もう睨まれ慣れたわ。どんどん睨んでくださいませ。

「てめぇ、大した顔してねぇクセに二股してんのか?」

「…………は?」

二股?あぁそうか、萌とあかねって事ね?…あり得ない!
ってか、今のは「大した顔してねぇ」ってところに腹を立てなきゃいけないんじゃないの?え?自覚してるから文句のしようがない?うるっせぇよ天使!って出て来てねぇし!

「あかね、何でここに来たの?」

和広さんを前に隣りに並んだ俺はあかねに小声で質問を投げかけた。彼女はこっちを見ずに、「萌から電話きた」とだけ言った。萌のヤツめ、部活で疲れてるあかねを呼び出すとは大した女だ。ってか女性に助けられる俺と一郎って一体。

「今は目の前の相手に集中しなって」

「はいぃ」

あかねが戦闘態勢に入り(あたしは金髪やるから)と合図を送ってきた。俺の対戦相手はロン毛さん改め和広さん。ってダメ!

(金髪さんは空手やってたって言ってたんだよ?俺がやるって)

いくらあかねが強いとはいえ、女性にケンカをさせるのは意に反する!でもだからといって俺が2人を相手するのはちょっとキツイ。この、矛盾野郎!

「じゃああたしが和広ね」

もはやアイコンタクトじゃねぇ!しかも名前言っちゃったし、しかも呼び捨て。どう見ても俺らより年上っぽいけど。

「え?俺の相手はキミなの?嬉しいね、ラッキー」

和広の野郎、さっきあかねに正拳突きを喰らってよくそんなことが言えんな。どうなっても知らないよ?

「余裕ぶっこいてられるのも今のうちだよ」

か、カッコいいよあかねぇ!俺も、俺も言いたい!でも言葉が見つからない!あっそうだ!

「お前らの幸運は俺がもらった」

「…あんた何言ってんの?」

うまくあかねさんに伝わらなかったらしい。でも和広さん達には結構利いたみたいだ、顔がこわばってるし。優勢を保ったままやりますか!っらぁ!

「ホホホーィ!」

俺の気持ち悪いかけ声にうわっと油断した金髪さんにダッシュ&エルボーを喰らわせる。と同時に左頬を殴られる。歯が抜けるって!

「やあぁぁ!」

こちらは気合いの入ったかけ声で俺に続けとばかりにあかねが和広(この際さん付けはやめます)に連打を浴びせる。彼はなす術もなく正拳突きを喰らいうつ伏せに突っ伏す。
よ、弱ぇ…。ラッキーでもなんでもなかったね。

「ちょ、和広!」

「お前の相手はこの私ぃ!」

和広を助けようとした金髪さんの背中にさっきのお返しのジャンプキックを繰り出した。って、た、倒れねぇ!

「い、ってぇな…コラぁ!」

空手やってたってのはウソじゃないみたいだね。でも、あかねの前でもうカッコ悪いとこ見せられねぇ!

「必殺、クイックアンドチョップぉ!」

別にクイックでもなんでもない、ただのチョップ…手刀を顔面に突き立てた。ってコイツ固い!足に続いて手の小指ちゃん、瀕死状態!

「ぐぉ!」

さすがに顔面に手刀を喰らった金髪さんはその場に尻もちをついた。あかね!俺、俺がんばった!

「ストップあかねぇ!」

おっしゃ!と振り向いたとき、思わず目を背けたくなる光景が目に入った。倒れたままの和広に殴りかかろうとするあかねを必死で押さえつけている一郎…いつの間に戻って来たんだ?って、一郎くん。なぜまた両鼻から鼻血を出している?

「あかね!相手はもう戦意喪失してるから!気をしっかり持ってぇ!」

金髪さんをその場に残し、俺は一目散にあかねの元へ駆け寄ると一郎と一緒に彼女を押さえそう叫んだ。ってか男2人で何してんだってハナシだよ。
よく見ると和広は白目を向いて気絶している。…あなた、正拳突きの他に何をした?

「やばいってぇ!これ以上はやばいってぇ!」

やばいってぇ!と繰り返す一郎に、さっき逃げられた憎しみがこみ上げてきた俺は、軽く蹴りを入れる。

「いってぇ!お前こんなときに何すんだよ!」

「大体お前が逃げるからこんなことになってんだろうが!」

「遠くから応援してたんだよ!」

「近くにいろ!」

暴走が収まらないあかねを見た金髪さんは、「うわわわ!」と和広を残して走り去った。この前はあんた置き去りにされたからその仕返しかい?

「あかねぇ!もうオッケェ!終わったからぁ!」

「うるっさいぃぃ!」

「気を静めてぇ!」

ギャアギャアと叫ぶ俺達が目覚ましの代わりになったか、和広の意識が戻った。と同時に金髪さんとは反対方向に走り出した。しかも途中、「ごめんなさいぃ!」って叫びながら。

「あかね!もう敵は逃げた!俺達は勝ったんだってば!」

「…えっ」

目の前がよく見えていなかったあかねが素っ頓狂な声を出して力を抜いてくれた。そしてその場にへたれ込む俺と一郎。あらら、俺もいつの間にやらあかねにエルボー喰らって鼻血出てる。

「あ、あかねぇ?ありがとうねぇ」

「へ?あっあぁ。うん」

正常に戻ったあかねは一郎の頭を軽く叩き「男は逃げるな!」と睨む。睨まれた一郎は「ご、ごめんなさい」と土下座。俺を見ているようで同情してしまう。

「でも、仕方ないか。太郎、あんたがもっとしっかりしなきゃダメじゃん」

「え?あの、何か勘違いをされていませんか?ボクはか弱き高校せ…イデッ!」

「あたしにはウソつかなくてもいいんじゃん」

「いや…」

マジで何の事かわかんないんですが。ウソついてるつもりもなければ隠しているつもりもないんですよ、できれば説明を求む。

「ま、いいか」

「はいぃ?」

「疲れたぁ。あっそうだ、あんた達ヒマでしょ?」

決めつけないでよ!俺はこれから家に帰って晩ご飯食べてちょっと長電話して……ヒマです。

「きっと萌も恭子も秋月邸にいると思うからさ。あんた達も行かない?」

「え、なぜ?」

「心配してると思うから。2人ともあたしがここに来るまでそっちにいたんだよ。でももしもあの男達に見つかってまた追いかけられたら困るでしょ?だからムリ言って帰ってもらったんだよ」

へぇ、いたんだ。…ってことはビンタ大会の模様を見られてたのか?は、恥ずかしいぃ!

「ちゃんと無事でしたって報告しなきゃいけねぇよな!」

倒れていた一郎が満面の笑みでそう言うと俺の背中をポンと叩いた。なんでそんなに嬉しそうなんだよ!あれか、高瀬に会いたいのか?もう恋人ごっこは終了したんだよ?それでもいいわけ?行ってもいいことないよ。

…明日は休日だから家帰って早く寝たいんだけど。ってこともあかねに言えず、「ほら、早く立って」と頭を叩かれた俺は元気なく「はいぃぃ」と答えた。



































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