バッカーノ!を見て思わず書いてみたくなりました。できるだけ頑張ってみます。
プロローグ
「暇ですね・・・」
そう言ったのは某新聞社(情報屋)のニコラス・ウェインであった。彼は先日起きたフライングプッシーフット号事件以来、これと言った事件も無く、仕事の依頼も一般的な人探し情報の売買しかなく退屈な日々を過ごしていた。
「FPH事件以降、普通すぎる仕事ばかりではないか・・・はぁ 退屈ですね」
「そんなに退屈かい?」不満に思うニコラスに不意に声をかけてきたのは天井にまで積まれた書類と本の壁の向こう側にいるとされる人物、情報屋の社長であった。
「えぇ 社長はどう思います?」
「君の言うとおり、退屈だよ。こう毎日書類と格闘しているだけの毎日だとね」それは退屈ではなく忙しいだけなのでは…とニコラスは思うが思い留める。
「ですよね。あ〜何か面白く興味深いネタはないでしょうかねぇ〜」
深く溜め息をつき、タバコを吸うニコラスに本棚にいる人物が口を開いた。
「ニコラス君、君はレイチェル君が言った“線路の影をなぞる者”のことをどう思う?」
レイル・トレーサー……それは伝説に登場する怪物の名前であった。線路の上を走る列車に向かって後ろから追いかけていき列車の車両と人間を次々に消していき、最後には列車そのものが消えてなくなると言うある地方の伝説となった話である。
「あぁ、レイチェルが見た血塗れのヴィーノのことですか。それがどうかしたのですか?」
先日起きた事件の中、黒服と白服の連中を襲った赤い悪魔・葡萄酒[ヴィーノ]ことクレア・スタンフィールドのことをニコラスは思い出した レイチェルが言うには無差別に黒服と白服の連中だけでなく十歳にも満たない子供まで走る列車の線路の地面で削殺していたと言っていた。しかし それはあくまでクレアが黒服と白服の連中に恐怖を覚えさせるために自らをレイルトレーサーと名乗っただけの話であった。
「結局それはクレアが怪物の名を模倣しただけの話でしょう?」
「いや、そっちの方ではないよ。“本物”のレイル・トレーサーのことだよ」
本物…それはクレアのことではなく正真正銘の怪物のことを言っているのだろうか?
「本物の と言われても…」
「そう。本物なんて存在しないと君は思っているのだろう?だけどね、伝説というのは時に真実を語ることもあるのだよ」
本棚にいる社長は淡々と話をしてきた。
「さて 暇つぶしに話してあげようか。百年前、突如歴史から姿を消した初代大陸横断列車フライング・ケット・シー号とそこで起きた事件の話を。」
物語は1889年に移る
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