第9話:名誉革命
クウォル国の軍事施設にある会議室では、大佐のコーマが部下に次の計画について指示をしていた。
彼らはキノンの人達が今どんな思いをしているのかを知る由もなかった。
「そういうわけだ。次はルレクの都市を攻撃する。皆のもの、準備はいいか?」
コーマは自信満々の口調で叫んだ。
「はい!」
「承知しました!」
そこでは何人もの部下達が不敵な笑みを浮かべていた。
その中で、コーマは女性の部下がいないことに気がつき、まわりの兵士に聞いてみた。
すると、一人の兵士が答えた。
「あの人なら、ナルビオンを偵察に行っていた人と合流し、打ち合わせをしております!恐らくは、ナルビオン国内事情についての情報を色々集めたうえで、間もなく彼女から何らかの情報が入るものと思われます!」
「そうか、分かった。では、彼女からの情報を仕入れ次第、次の行動に取り掛かる!会議はこれにて終了だ。お前達は各自の持ち場に戻れ!いいな!」
「はい!」
「承知しました!」
部下達は解散し、会議室から出ていった。
コーマに情報を伝えた一人の部下は、自分の持ち場に戻ると、部屋に置いてある機械のスイッチを入れた。
そして、これまでに送られてきた暗号文を解読していった。
急な要請を受けてクウォル国に帰ってきたキリュウは、列車の中でこれまでの取材の成果をまとめていた。
彼はナルビオン国の、特にキノンの人達の気持ちをいかにしてクウォルの人達に伝えればいいのか、色々考えていた。
列車が目的の駅に止まってドアが開くと、大きな荷物を抱えながらプラットホームに降り立って、階段を下りて行き、改札口を出てきた。
そこにはノナという名前の一人の女性が待っていた。
「キリュウ、お待ちしていました。急に呼び出してしまってごめんなさい。」
「気にするな。事態の大きさを考えると、戻ってくるのは当然のことだ。オゾンもそれに同意してくれた。それより早速行くとしよう。頼む。」
「はい。」
2人は足早に近くに止めていた車に一緒に乗り込んでいった。
車内で待機していた運転手はエンジンをかけ、勢い良く出動していった。
2人は車内で双方の情報をぶつけ合い、あれこれ打ち合わせをしていた。
その中でキリュウは侵攻を受けたキノンの人達の怒りや悔しさなどを包み隠さずに話した。
クウォルでは軍により伏せられていた情報だけに、聞いたノナは驚きを隠せなかった。
「キノンで現地の人達の言っていたことは、このままクウォルの一般人に公表したほうがいいかしらね。」
「分からん。同じ事実でも、クウォルとナルビオンでは考え方や伝え方はかなり違う。何か編集したほうがいいだろう。」
「でもそれではナルビオンの人達から『クウォルはやっぱり情報操作をしている国だ!』という批判が来るかもしれないわ。」
「うーん…。事実をありのまま伝えたほうがいいのか、不利な情報をカットしたほうがいいのか…。どちらを選んでも賛否両論が沸き起こるだろう。難しいな、これは。」
「これまで前例のないことをするわけだから、多少の批判は覚悟の上でしょ?やってみましょうよ。」
「…。」
2人の意見はぶつかり続けた。
ノナは持っていた通信機でキリュウから聞いた情報を何人もの人に伝え、相手からの反応をしきりにチェックしていた。
そして、読むとすぐに返信を送った。何人もの人からメッセージが送られてくるため、彼女にとっては休む間がなかった。
キリュウは忙しそうなノナに配慮して声をかけるのをやめ、彼女をじっと見つめていた。
車は間もなくハイウェイに入ろうとしていた。
「何人もの部下を抱えてしまうと大変だな。それに今回の計画は絶対に失敗が許されないわけだし。」
「大変なのは最初から分かっていたわよ。でも、あの行為は許されるものではないわ。キノンの人達の悲痛な声を聞いた以上なおさらやり遂げなくては…。他国の人達をひどい目にあわせてまでして、この国を発展させようなんて、そんなのは間違っているわ!」
「確かにな。キノンの近郊は、地下に豊富な資源が眠っていると聞いている。それらを掘り起こして輸入して産業に活かせば、国は発展するかもしれん。しかし他国の人達をあんな目にあわせて、信用を失わせては、それは発展ではないからな。」
「ええ。だからこそ、今私がやろうとしていることは、絶対にやり遂げなくては。たとえ2つの国の関係が冷え切ってしまっても、せめてこれ以上悪化させることは避けなければ…。」
「ああ。」
会話が続いている間も車は走り続けた。そして目的地であり、ヒリュウが以前まで所属していた軍事施設が段々近づいてきた。
入口では2人の兵士が検問をしていた。運転手は通行証を見せ、手続きを行った。
それが終わると車は再び発車し、約束しておいた場所まで行って止まった。
そこには会議室でコーマに情報を提供した兵士がいた。
ノナとキリュウは車から降り、その兵士と対面した。
「お待たせしました。」
「ご苦労様。早速事前に約束しておいた場所に行って、打ち合わせをしましょう。作戦の準備は順調ですか?」
「はい。順調です。」
「分かりました。こちらの人はキリュウと申します。」
「始めまして。キリュウです。」
「よろしくお願いします!」
キリュウと兵士は互いに歩み寄って、握手を交わした。
運転手は車を所定の場所に止めた後、ノナ達に合流した。4人は足早にコーマも知らない秘密の部屋に行って、これからの作戦について話し合いを始めた。
部屋では20人くらいの兵士達がいた。
ノナ達4人は演壇に立ち、これからの作戦について打ち合わせをした。
その中で部屋にいた兵士達が
『戦車に不備が見つかったため、しばらくの間出撃は見合わせたほうがいい。』
『ノナ上官が次なる作戦を実行させようとしている。彼女の指示をまず聞いてから行動すべきだ。』
と言うような情報をコーマ達に次々と流したことを伝えた。
彼らはそうすることによって、出撃を食い止め、出来るだけ時間を稼ごうとした。
結果、出撃前にキリュウを合流させることが出来た。
コーマをはじめ、出撃に参加する予定だった兵士は、出撃を先延ばししたほうがいいという意見を聞き入れ、宿舎に戻っていったという情報が入った。
まずは革命軍の第一段階が成功した。
次にキリュウが演壇に立った。そしてこれまでの取材の時にあらかじめ録音しておいたテープを使って、キノンの人達の肉声を流した。
兵士達は侵攻された人達の声を聞いて最初は驚いていたが、やがてこの革命は絶対に成功させねばという気持ちになった。
ノナやキリュウ、そして革命部隊の兵士達は、犠牲者を出すことなく革命を成功させるために、徹夜で打ち合わせを続け、作戦を練り続けた。
彼らはコーマの部隊を打倒するためにこれまで色々なことをしてきた。
偽情報を流して足止めをしたり、偵察の兵士を送り込んで相手の情報を集めたりしてきた。
色々危険も伴ったが、全ては今の政権を打倒するためだった。
しかし、そのために一滴たりとも血を流すようなことにはしたくなかった。
これまでの懸命な努力が、ついに実行に移されるときがやってきた。
そして朝。いよいよ作戦を実行する時がやってきた。チャンスは一度。失敗は許されなかった。
革命に参加する兵士達は、今一度自分達のやることを確認した。
キリュウは軍服に着替え、出撃にそなえた。
まずはコーマの部隊に忍び込み、コーマの部隊を足止めするための兵士が数人、密かに出動していった。
しばらくして、ノナやキリュウら合計10人ほどの兵士達が足早にコーマ達のいる場所へと向かっていった。
残りの人達は部屋に残り、情報を集めては、各部隊に報告する役目を果たすことになった。
その頃、コーマをはじめ侵略を企てていた部隊は、いつもと同じように朝を過ごしていた。
ルレクに出撃する予定が遅れたため、兵士達はいつもどおりに軍の施設の外に出ていき、演習を始めていた。
彼らは革命部隊が流した偽情報にまんまとだまされていた。
一方でコーマらは肩透かしを受けながら、それでも気持ちを取り直して出撃にそなえようとしていた。
いつもどおりに食事を済ませ、軍服に着替えると、部下の一人が血相を変えて部屋に踊りこんできた。
「大佐!大変です!」
「何だいきなり。ノックしろと言っただろうが!」
コーマはいつもと変わらぬ口調で部下に言い放った。
「大佐、クーデターです!何人もの兵士がこちらに向かってきます!」
「何い?どういうことだ!」
「分かりません。部下の話によると、女性がクーデターを指揮しているとの情報が入ったとのことです!」
「女性だと?」
コーマはとっさに指揮しているのが誰なのかについて考えた。軍の中で何人もの兵士を指揮することの出来る女性といったら、あの人しかいなかった。
「まさかノナが。」
(あいつが仕切っているのか!おのれ、あいつめ!裏切ったな!)
コーマは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべ、手がわなわなと震え始めた。
「大佐、いかがなさいますか?」
「…。」
「このままでは、やつらの思うつぼです!ご決断を!」
「ええいやかましい!今すぐに軍を戻せ!その革命部隊を捕らえろ!一人も逃がすな!」
「それが、みんな演習に出かけているため、彼らを呼び戻すには最低でも2時間はかかります!とても間に合いません!」
「くっ…。」
「大佐!もはや打つ手が…。」
「黙れ!」
(おのれ、ノナ!出撃をわざわざ遅らせ、部隊に演習命令を出したのはこのためだったのか。)
コーマは怒り心頭だった。そうしているうちに何人もの彼の部下がなだれ込んできた。
「大佐!」
「ご決断を!」
「このままでは我々はやつらの手の中に!」
「者ども落ち着け!今すぐ配置につけ!革命部隊を迎え撃つ!直ちに準備をし、配置につけ!いいな!」
「はっ!」
部下の兵士達は何人かを残して大急ぎで部屋を後にしていった。
コーマ自身も急いでヘルメットをかぶり、自分を支持している兵士達が戻ってくることをひたすら待ち続けた。
(役立たずの部下どもめ…。はやく戻って来い!そしてノナ!生かして帰すものか!返り討ちにしてくれる!)
そうしているうちに、やがてドアをノックする音が聞こえた。
「誰だ!合言葉を言え!」
大声で叫ぶと、外から
『大佐、マンセ!』
という声がした。自分の部下だけに教えていた合言葉だ。
「よし。入れ!」
コーマが大声で言った。次の瞬間、ドアが勢い良く開いた。すると、革命部隊の兵士が次々となだれこんできた。
続いて、ノナとキリュウが入ってきた。2人はキッとにらみつけた。
合言葉は革命部隊にいつの間にか伝わっていた。
「ノナ!一体どういうつもりだ!血迷ったのか!」
「血迷ってなんかいません。」
「それでは何故おれの部下について、おれに従っていたんだ?何か魂胆でもあったのか?」
「ありますとも。私が何人かの部下を連れてあなたの部隊に入ったのは、今まで隠ぺいされていた事実を掘り起こし、あなた達を逮捕するためです。この部隊で辛抱強く耐えながら調査を続けた末に、ついに私達は他国を攻撃し、現地の人達に悲しい過去を背負わせたことを突き止めました。それをここで伝えに来たのです。さあ、素直に白状なさい!」
「おれが他国を攻撃しただと?何か証拠でもあるのか?」
「それならあるわ。この写真よ。よく見なさい。何の罪もないナルビオン国の都市を攻撃した時のものよ。」
しらを切ろうとするコーマに対し、ノナは自分で撮った写真を見せた。
実はノナはクウォル軍がキノンに侵攻した時に同行していた。
建物が壊され、罪のない都市の人達が癒えない心の傷を背負わされる状況を目の当たりにしながら、腹が煮えくり返るほどの気持ちの中で密かに撮影していた。
「何でそれがおれが指揮したものだと言えるんだ?」
「それなら心配無用。この写真が動かぬ証拠です!これは攻撃を受けたまさに直後の都市の写真です。それから奥のほうには戦車が小さく見えるでしょう?この戦車は間違いなくクウォル国のものです!」
ノナの横ではキリュウが別の写真を見せた。
「これを見ろ。あの砲撃の後、兵器の威力を調べるために兵士を都市に送り込んできただろう。ここに兵士が写っている。この軍服は間違いなくこの国のものだ。それに!」
「それに何だ?写真じゃその都市かどうか分かんじゃないか!」
「まあ、せめて音声があれば話は別だがな。」
コーマの部下達もしらを切るような発言をしてきた。
「そこまで言うのなら、これの出番だな。」
キリュウは小型のテープレコーダーを取り出した。
「何だそれは?」
「攻撃を受けた後、現地を取材し、人々の肉声を録音してきた。これを聞けばもうごまかせないぞ!」
キリュウは再生ボタンを押した。すると、はっきりと音声が聞こえてきた。
『私たちが一体何をしたと言うの?このキノンを攻撃するなんて!この恨みは忘れないから!』
『こっちは何も出来なかった。これだけのクウォル軍の攻撃を受けて犠牲者が出なかったのが不思議なぐらいだ。』
『お願いします。妹を…、コロナを探してください!侵攻による混乱の中で行方不明になったんだ!お願いします!』
さらに追い討ちをかけるように、軍事施設の入口で、ノナとキリュウを迎えた兵士が前に出てきて、テープをもう一つ取り出した。
『キノンを襲った正確な目的を教えてもらえませんか?軍事演習なら家のない平原で出来るはずです。』
『ナルビオン国内の鉱産資源を手に入れるためだ。あそこには豊かな資源が眠っているからな。今回の件で我々には勝てないような雰囲気を作ってしまえば、彼らは嫌でも我々に協力するだろう。今後が楽しみだ。私の手で、クウォルをもっと豊かにしてみせる。』
それは以前ノナがコーマに質問をした時のものだった。彼女はその時の会話を密かに録音をしていた。
「よこせ!そのテープ!」
コーマはその兵士のもとに駆け寄って、テープレコーダーを奪い取ろうとした。しかし、一瞬早くノナが立ちはだかった。
「観念しなさい!もうごまかすことは不可能です!」
「おのれ…。」
コーマは殺気立った表情でその場にうずくまった。
そこに革命部隊の兵士達が近寄ってきた。
するとその時を待っていたかのようにコーマが右手で突然持っていた短剣を取り出した。
そして不意をついてノナに切りつけようとした。が、彼女はそれを一瞬早く見抜き、いきなり利き足である左足を振りかざした。
それはヒリュウが左足でシュートをする時の光景に似ていた。
バキッ!
大きな音を響かせながら、短剣は後ろに蹴り飛ばされていき、壁に当たって床に落ちた。武器を失ったコーマは思わず後ろを振り向いた。
それとほぼ同時にノナとキリュウは隙をみせた彼に飛び掛り、その場で押さえつけた。
彼女の部下達も一斉にコーマの部下達に襲い掛かり、あっという間に全員を取り押さえた。
「見苦しいぞ、コーマ!潔く罪を認めて自首しろ!」
「おのれ…。」
こうなってはもはや観念するしかなかった。
彼らは手錠をはめられ、縄で体を縛られ、牢屋へと運ばれていった。
革命部隊の作戦は見事に成功した。
結果、本当に血を一滴も流すことなく、クーデターは成功した。
これによって、これ以上の侵攻を食い止めることは出来た。しかし、冷え切った関係をどう修復すればいいのか、傷つたキノンの人達の心をどうやって癒せばいいのか、そして軍が今まで隠していたことや今回の件のことを国民にどうやって説明すればいいのか。
課題は山積みだった。
それでも長い緊張状態から解放されたノナは、安堵の表情を浮かべながらキリュウと一緒に軍の施設の入口までやってきた。
「まわりの人達は知る由もないと思うが、ここまでたどり着くまで実に長かったな。」
「そうですね。途中でもし作戦が知られてしまったらと思うと夜も寝付けなかったけれど、努力が報われて、本当によかった。これで、1年半の軍隊での生活も終わりました。私は安心してこの施設を後にすることが出来ます。」
「ノナ、お前はこれからどうするつもりだ?このままだと失職してしまうが…。また政治の世界に戻る気か?」
「それはこれから考えます。とにかく今は何もかも忘れてゆっくり過ごしたいです。」
「どうだ、一度ヒリュウとゆっくり話をしてみないか?」
「それは遠慮します。私はもうあの子の母親を名乗る資格はありません。亡くなった父のあとをどうしても継ぎたくて、私はあなた達の反対を押し切って政治の世界に飛び込んでいった。しかし、そのためにあなた達に離婚という重荷を背負わせてしまった。だから、私はもうあの子のもとには戻れません。」
「そうか、まだ気にしているんだな。」
「それに、あなたは既に再婚し、カペラという娘さんまでもうけた身でしょう。その輪の中に、私の入る余地はありません。」
「お前は再婚しないのか?」
「ええ。生涯再婚はしません。だからあなたとオゾンさんの中に割って入るようなことは決してしません。心配しないで下さい。」
「オゾンは浮気とか三角関係とかを気にして疑心暗鬼になるような人じゃない。彼女は僕を信じて送り出してくれた。彼女は妻であると同時に、他の誰に対しても心を開いて相談に乗ってくれる、実に立派な人だ。彼女だったら、君の悩みも聞いてくれる。一度会ってみてもいいと思うのだが…。」
「…ごめんなさい。気持ちはありがたいのですが…。今は遠慮します。私は彼女より15歳も年上だし、果たして話が合うかどうか…。」
「気にするな。きっと温かく迎えてくれるはずだ。お前が会いに行けばヒリュウもカペラもきっと喜んでくれる。息子とはずっと長い間会っていないだろ?」
「いいえ。あの子が兵役についている間、少し距離を置いたところから見つめていました。会話はしていませんけれど…。」
「どう思った?大きくなったヒリュウを見て。」
「立派に成長しましたね。あなたに感謝します。よくあそこまで育て上げてくれました。」
「僕だけの努力なんかじゃない。オゾンがいて、カペラがいて、サッカーで知り合った仲間がいたから、あそこまで大きく成長したんだ。しかし、あいつの心にはまだ深い悲しみがある。」
「左ひざのことですか?」
「知っていたのか?」
「ええ。4年前の出来事は衝撃的でしたし、訓練中に時折見せるあの悔しそうな表情は、見てて心が痛みました。出来れば何とかしたかったのですが…。」
「それならなおさら会ってやってくれないか?会って話をするだけでも、あいつの苦しみを癒すことが出来ると思うのだが。」
「…。」
「まあ、それはこれからゆっくり考えることにしよう。それから、お前が自費で今回の旅行の費用を出してくれたのは本当に感謝している。」
「礼はいいです。今の私には、あなたの家族のためにはそれくらいしか出来ませんから。」
「それだけでも出来ることがあればいいじゃないか。同じ意味でも、肯定的に解釈してみろ。
キリュウは心理アドバイザーのオゾンをまねたような言い方でノナを励ました。彼女の心には少しずつ前向きな変化が起き始めていた。 |