ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第28話:実力テスト
今日は実力テスト。暦はもう11月とわりと大事なテストになってくる。それなのにどうして必死でテスト勉強してる横で話しかけてくる奴がいるのか。俺からしてみれば頭が良いと自慢しているようでかなり嫌な印象だ。それは誰かというとリナその人である。
「もう諦めれば?今さら何やっても変わんないよ」
「うるさいよ、お前も勉強しろよ」
「私は良いのよ。頭良いから」
とうとう自分から言いやがった。ムカつく。畜生、早くチャイム鳴れ、そしてこのバカ女…あ、頭良いんだっけ?とりあえずこいつ黙らせてくれ。

キーンコーンカーンコーン………

俺の願いが通じたのかチャイムが鳴ってくれた。心の中だけでも素直に喜ぼう。わーい!
「キモ…」
「なっ!」
読心術の心得があるのか声に漏れたのか、どのみちかなり恥ずかしい。
恥ずかしがってるのも束の間、直ぐ先生がテストを配り出した。あ〜、いよいよかったるいテストが始まってしまう。
この実力テストは一日で国数英理社の五教科を一教科五十分で行う。四教科やって給食食って残りの一教科をという流れである。


テスト自体は英数以外は順調だと俺は思うんだが、休み時間リナの妨害がウザかった。他のいつものやつらはさすがにテスト勉強してるってのになんだこいつは。
四教科終わり、ダルいことに俺は今週給食当番だったため中河と給食を取りにいった。
「くそ、有野のやつ何のつもりだ?ヤバい点数取ったらあいつのせいだよ」
「自分の頭の悪さを人のせいにしないことだな」
「うるさいよ、俺と似たり寄ったりな点数のくせに。自分から頭悪いって言ってるようなもんじゃないか」
「んな!?いやいや、俺は塾の点数は良いんだよ!」
「知らねぇよ、んなこと…」
中河は地団駄踏んでるが学校の点数見る限りそうは思えん。俺と中河はご飯(玄米)の入った入れ物を取り、教室へと向かった。教室は二階にあり、中々つらい。特にご飯は食器と一、二を争う重さである。
「にしても…」
「どうしたアキバ?」
「クラスメイトAに戻るか?」
「ごめんなさい」
よし、素直に謝ったから許してやろう。
「やっぱ有野のやつ許せねぇな」
「まだそんなことを…、好かれてるってことだろうよ、けっ!」
「まさか、あんなでも一応女だぜ? そんな小学生染みた愛情表現あるかよ」
中河にはそう言ったがもしかしたらとか思ってる自分に嫌気がした。こんなことを思ってしまったことは忘れよう。なんか胃酸が上昇してきたし。
給食を食べ終わり、じゃんけんに勝ち中河一人でご飯の入れ物を返却させた。その間もちろん俺は勉強している。残りの教科が社会だから目を通しておかないと気がすまない処が多々あるのだ。だが案の定リナが邪魔してきやがった。
「社会なんて今更詰め込んだって無駄よ」
「今日一日中散々そんなことばっか言ってきやがって、どういうつもりだよ」
「実力テストなんだからその日の実力でやれってのよ」
「だからその日の実力ってのを上げてんだろうが」
「その日に上げた実力はその日の実力って言わないの」
「はあ? 何を訳分からんことを…。とにかく邪魔すんなっての」
「はいはい分かったわよ」
そう言うとリナは自分の席に行き、勉強し始めた。あいつ社会苦手だったのか? まあいい、これでゆっくり勉強できる。

そして無事社会のテストも終わりなんとか今日と言う日を乗りきった。だがテスト当日より返却の方を乗りきらればならない。結果はかなり酷そうだから精神的に持つかどうか…。
「ねぇ中林、テストの点数で勝負しない?」
俺が返却日を憂いている時に追い打ちをかけるようなことを言ってきた。なるほどだからテスト勉強を邪魔してきやがったのか。だがこいつそんな話に俺が乗ると思っているのか?
「散々テスト勉強の邪魔をしておいてそんな勝負すると思うか?」
「思うわ。人に頼まれちゃ断れない質でしょう?」
すると何故か大隈と北村が顔の前に両手を合わせて頼みこんできた。
「すまん! 手を貸してくれ!」
「いくら二人がかりでも有野には勝てそうにないよ!」
「………どういうことだ?」
俺は声にドスを効かせて二人を問い質した。
「いや、有野とマンガの代金賭けてテストの点数勝負しようってなったんだけど…」
「シュミレートしてみたら一向に勝ち目はなかった!」
「男として受けた勝負白紙にするのもどうかと思うし…」
「だから協力してくれ!」
「まあさすがに三対一はキツいから中林入れる場合はこっちもユキちゃん入れるってことでOKしたのよ」
自分の置かれた状況を理解した俺は考えてみた。奴らのマンガの代金の賭けなら俺にリスクは無い。俺が入ったら参加するユキはそんなに学力は無い。つまり少し勝つ見込みがあるってことだ。だったら俺の答えは決まっている。
「仕方ないな。やればいいんだろ」
「決まりね。それじゃあ負けたら私とユキにパフェ奢ってね」
「何? お前らのマンガの代金の賭けだろう、何故そうなる」
「だって二人だけリスクあるんじゃ不公平じゃない」
「これじゃ俺のリスク高過ぎだろうが!」
「でも引き受けちゃったんだし、それに勝てばいいじゃない」
くそ! こんな時男ってやつは不便だな。なんで引き受けたこと断れないんだろ。それにやっぱり俺の考えは甘かった。俺だけリスク無しなんてある訳なかったんだ、畜生!
「んじゃ、そういうわけだから」
 そう言ってリナは荷物持って帰ってしまった。とりあえず俺は北村と大隈にラリアットかまして帰った。よし、負けてたらなかったことに…できんわなぁ…
果たして勝負の行方は!?
中林に勝ち目は…あるんだか無いんだか(笑)


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。