★港★
絶対に無くならないもの
それはわたしとあなたの愛
わたしはそう信じていた
だけど・・・
それは簡単に無くなってしまった
わたしは何度もあなたに聞いた
「ねぇ、私を愛してる?愛してるならそう言ってよ。言わなきゃ分からないよ」
あなたは何度も答えてくれた
「あぁ、愛してるよ」
わたしはそれで満足だった
でもそれは違ったんだね
わたしの一人よがりだったんだね・・・
わたしは今あなたと一緒に来た港にいます
隣にいるはずのないあなたを見ています
そこでわたしはあなたにこう言うでしょう
「私はあなたを愛しています」
波の音に消されるかもしれない
船の音に消されるかもしれない
でもきっとあなたに聞こえると思う
なぜなら・・・
あなたはもう・・・そばにはいないのだから
わたしの心の中にしかもう見えないのだから・・・
あの時言えてたら少しは変わってたかな
ねぇ答えてよ
波と船の音しか・・・聞こえないよ
★温もり★
彼はいつもこうだ
一緒に寝る時に必ず私の腕と胸の間に入ってくる
子供のようにクークー寝息を立てる年下の彼氏
私はそれがいつも嫌だった
私が彼の腕の中で眠りたかった
男らしく頼りになる彼氏になってほしかった
彼にそのことを言うといつも困った顔をした
それがまた私に苛立ちを覚えさせた
ある日、私の前から彼がいなくなった
涙は出なかった
いつかこうなることは分かっていたから
今日はベッドには私の温もりしかない
夜中ふと目覚めると
私の腕で彼が寝ていた
私はふいに彼を抱きしめた
・・・そこには何も存在しなかった
私は彼がいない存在を初めて感じた
そして・・・
涙が・・・止まらなかった
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