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戦火の果てに
作:リオ・レウス



STAGE5:決戦


サバロは大きな斧をおろした。
今、サバロの足下には数多の死体が横たわっていた。

所詮こんなものだ。
人間ごときの力などたかがしれている。
人間達を野放しにしていても何もできはしないだろう。
強大な我が軍の前には人間など無力。

…なぜ魔王様が我々に人間の殲滅を命令されたのか。
今になってもわからない。



サバロは3匹の魔兵が勇者に向かって走り出すのを見届けてから、その場から立ち去った。
楽しい遊びをするにはまず邪魔者を排除しなければならない。
少なくとも彼はそういう主義を持っていた。

傷ついた勇者達をこの手でひねりつぶす。
邪魔は好ましくない。
竜との戦闘のときに逃げ散った人間ゲス共をたたきつぶす必要がある。

サバロが思念にふけっているその瞬間でも彼の手は動きを止めない。
次々と襲いかかる人間共が悲鳴を上げ、大斧によって切り刻まれる。

次は勇者ヤツラに何を仕掛けようか…
サバロは襲いかかる人間共など気にせずに次の手を考えているのだった。



さて、こちらは所変わってデルタ一行。
デルタはずっと汚れたマントを見つめていた。

せっかく買ったマント。
初めて買ったマント。
そして今、目の前にある紫色に染まったマント。

まったく、今日はついてない。
もっと離れてから反撃すればよかった。

そのとき、前を歩いていたアスクマンが歩を止めた。

「人の悲鳴が聞こえた。」

「え?悲鳴??」

デルタも耳を澄ました。

ギャァァァァ……

風に乗って悲鳴が聞こえた。

「あっちだ。」

デルタは進行を変えた。
岩山の方向へ歩いている。

キャァァァァ……

また聞こえた。
なんなんだ??

「行こう!!」

デルタは走り出した。
その後をネネ、アスクマンが続く。

しばらく走ったところで、近から悲鳴が上がった。

ギャァァ!!

かなり近い。
デルタは周りを警戒しながら静かに辺りを見回す。

……いた。

岩山の影の部分、暗いところにかすかだが人影が見えた。

その影がこちらに気付いた。
振り向いた影の目は、黄色く、不気味に光っていた。

魔兵のそれなど比べものにならないほどの殺気が立ちこめる。
その人影は大斧を構えた。

「来る!!」

デルタは短く言った。



サバロは予想外の展開に少し困惑していた。
目の前には勇者達がいたのだ。

くそ。見つかったか。

しかしサバロは素早く行動に移った。
過去の思念を捨て、臨機応変に対応する。
それは司令官に求められる絶対条件。


――さて、勇者コイツラで何して遊ぼうか?
















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