STAGE4:力のカタチ
「コロ…ス…」
魔兵が素早く剣を振り上げる。
デルタは目をつむった。
――しかし、斬撃はおとずれなかった。
デルタのすぐ近くに魔兵の剣が音を立てて落ちた。
魔兵の右腕にはナイフが刺さっている。
ネネのナイフだ……
ネネが新たにナイフを3本続けて投げた。
勢いよく飛んだナイフは、そのまま魔兵の両目、そして脳天に深く突き刺さった。
紫色の血が飛び散る。
魔兵はその場で倒れ、動かなくなった。
ネネがこちらに向かって微笑んだ。
またアイツに貸しをつくってしまった……
俺を馬鹿にする材料をアイツに与えてしまったと言うことだ。
しかし安堵もつかの間、微笑むネネの背後に黒い影が見えた。
――二人目の魔兵。
「あぶねぇぞネネ!!後ろだ!」
デルタが大声で叫ぶ。
後ろを振り向いたネネの表情が一瞬で恐怖に変わった。
いきなりネネの後ろの魔兵が悲鳴を上げた。
―――なんだ!?
魔兵は大きな緑色の炎に包まれている。
「タスケ…デグレェ……!!」
魔兵はしきりにそう叫ぶ。
「コイツは私に任せろ!!」
アスクマンがそう言った。
何か呪文を唱えている。
これが魔術とかいう術か!?
すげぇ!!
「……大地よ、我に力を!!アースブレイク!」
ゴゴゴゴゴゴッ……!!
地面が揺れ出す。
突然大地が盛り上がり、土が渦巻き始めた。
土はどんどん盛り上がり、みるみるうちに竜を形作る。
土の竜はうねりを上げ魔兵に襲いかかった。
――ドゴォォォォ!!
魔兵はそのまま土の竜に飲み込まれ、地面に吸い込まれた。
3人目……そう…魔兵は3人いたはずだ。
もう一人、どこかに潜んでいる……
デルタは急いで辺りを見渡す。
……!!!!
デルタは後ろに殺気を感じ取った。
デルタは瞬時に剣を抜き、振り向くことなく後ろに剣を突き立てた。
グサッ!
手応えアリ!
剣は背後の魔兵に深々と刺さった。
魔兵の体液が剣を伝ってしたたる。
デルタは刺さった剣を勢いよく引き抜き、振り向きざまに首を切りとばした。
首は宙を舞い、弧を描いて地面に落ちた。
そしてワンテンポ遅れて胴体も地面に倒れた。
「……ケッ…せっかく買ったマントが台無しだ…」
デルタは紫色に染まったマントを見つめながらつぶやいた。
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